音信

小池純代の手帖から

日々の微々 231004

2023-10-04 | 歌帖
  231004


  ・立冬三首・

     山茶始開*つばきはじめてひらく

  まんまるの椿のつぼみはつかなる身ぶるひひとつしてのち弛ぶ


     地始凍*ちはじめてこほる

  凍土をみしみしと踏むさくさくと歩くさみしくつよく啼く土
   凍土:いてつち



     金盞香*きんせんかうばし

  夜のいろ冬空のいろくらい部屋ひとりでしんとしてゐた水仙

 
                        







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