音信

小池純代の手帖から

日々の微々 250220

2025-02-20 | 詩歌帖

崔融『唐朝新定詩格』「十体」のうち〔情理体〕〔直置体〕


〔情理体〕例詩及びその異訳7775仕立て

  遊禽暮知返 行人獨未帰

 群れて飛ぶ鳥
 日暮れに帰る
 いまだ帰らぬ
 旅の人

      *

  四隣不相識 自然成掩扉

 住むは其方か此方か知らぬ  
其方:そなた 此方:こなた
 しんと扉が
 背を向ける


〔直置体〕例詩及びその異訳7575仕立て

  馬銜苜蓿葉 剣瑩鴨鵜膏

 馬の口にはうまごやし
 剣の刃には羽根の膏  
剣:つるぎ 膏:かう

      *

  隠隠山分地 滄滄海接天

 大地を分かつ
 山
 の
 影
 空と触れあふ
 海
 の
 波






コメント    この記事についてブログを書く
« 日々の微々 250207 | トップ |   

詩歌帖」カテゴリの最新記事