読書の森

小池真理子『危険な食卓』



先日故藤田宜永について触れましたが、奥さんの小池真理子さん共々、恋愛小説家として知られています。

しかし、私はお二人共ミステリーに魅力があって、非常にシャープな発想をする方と思ってます。
心の屈託を一瞬忘れてしまう程、読んでて面白いです。

その小池真理子が、直木賞授賞以前に書いたホラーミステリーの短編集が、『危険な食卓』です(1994年刊)。
離婚直前の夫婦がお互いに殺意を持つ。
本当に殺してしまったら自分の破滅なので、考えたのがお互いの最後の会食に毒ならぬ強力な下剤を入れちゃう話。

残酷さとユーモアが交錯する物語です。

この他、小池真理子のミステリーは発想に意外性があって、知的な興味が湧いて、スカッとします。

後年、彼女の作品は深みを増して、襟を正して読む印象になりましたが、私には90年代初めの作品がとても読みやすいです。

残酷と言えば残酷な物語なんですけど、笑えてしまう可愛いさが含まれています。

若かりし頃の作者のコケティシュな表情が覗き見出来る作品ばかりでした。


他のブロガーさんも触れてられましたが、本日の空に浮かんだのは長い長い雲でありました。

明日も晴れると良いな!

読んでいただき心から感謝いたします。

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