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読書の森

松本清張『途上』

今年の正月の気候は穏やかに戻りましたが、世界各国で党首交代が有り不穏な空気さえ感じております。

おめでたい七草の日に出すblogとしてホントに「不謹慎」なんですけど、松本清張さんの作品を又ご紹介しますね。

双葉文庫が今迄文庫版に無かった清張さんの作品を編纂した第三弾、『途上』です。
発表されたのが1956年。つまり日本全体貧しい時代です。

主人公はそれなりに学問に情熱を燃やした男だったが、40代近くなって落ちぶれ果て金も無く、生きる事に絶望している。
このまま知らない土地で行き倒れになっても良いと思っていた。
その思い通り見知らぬ駅病いに倒れ、ボロクズのようになって市の更生施設に送られた。
社会の片隅でただ生かされてる無気力な人々と暮らす内、その男はある夜更け、たった一人でそこを抜け出すのだ。
反動的に血の通う人間らしい生活をしたいと思ったのだ。
駅に続く一本の白い道を歩き続ける内、男は「生きよう」と呟いた。

これで終わりです。
ネタバレで説明しましたが、相当重い話で、全然面白味も無いです。


ただし、今の時代にこの内容はスッゴク訴えてくるものがあります。

経済的に不如意が重なって、目標をどこに置けば良いのか、生きる意味が無くなったと感じてる人が多いみたいです。
底辺にいる人々だけじゃなく、今の若い世代も一部のエリートの方々を除いて、相当根深い社会に対する不信感無力感があるらしいです。

な事で「暴露ネタに飛びつき易くなってるかな」と危惧してます。

もし万一。ガセネタが横行してご近所の国々がガラッと変わって、ゾンビみたいに日本人を誤解して襲ってきたら、などなどホラー小説みたいな想像が沸いてきてしまいました。


絶対に絶対にそんな事がありませんように!
一生懸命に生きてる高齢者が、病気にかかってもそこから立ち直る事が出来るよう!
又お詣りに行って来よかなと思います。

ただし、こんな事喚く婆の日常生活は極めていい加減で、七草なのに水炊きで余った野菜と鶏肉をトマトシチューにして、夕ご飯をお腹いっぱい食べてます。

元旦からのネットニュースを見てる内に、なんだかとても怖い気分になって騒いでしまいました。
ごめんくださいませ🙏

今晩、ゆっくりお休み致します。


読んでいただき心から感謝いたします。

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