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読書の森

トヨタ自動車と出光興産

地球温暖化の抑制が世界規模で進む中、電気自動車の開発が加速化しております。

昔の職場の顧客は主に自動車業界だったものの、私自動車に乗りません。
「自動車は金食い虫」と言う友人の言葉もあって、もっぱら家の購入に貯金を注ぎ込んだのですが、、。自動車を運転してればもっとバラエティのある仕事につけたと後悔してます。

初めて株を買う決心をした時、「トヨタ」にしようと心に決めたのであります。2009年豊田章男氏が社長就任された時であります。当時は多分業界全体に不景気の暗雲が漂っていた筈ですが、人格手腕共に素晴らしい、きっとこれから伸びていくと(ヤマカンで)思ったからです。
結局、大金を出すのにびびって迷って株入門計画はオジャンとなりました。後からあの時買ってれば随分儲かったと思いました。

以上、挑戦せずに悔やまれる二点でございます。




前置きが長くなりました。
昔、週刊誌に連載していた著名人の物故者を取り上げる記事をまとめた本。

生き方が大好きな人が二人います。
出光佐三、と、豊田二十子です。
好きになったキッカケが、実は二人の著名な女性エッセイストの著書からなのです。

企業が営利目的で成り立っているのは当然です。しかし、営利だけでは残らないものがあります。社会的利益を考慮した広い視野が必要なのではないでしょうか?

後に残る経営者は殆どがこの広い視野をお持ちだと思います。
「士魂商才、反骨の人」と言われた出光佐三もその一人です。昭和38年「企業の儲けより消費者利益が第一」と言って消費者の共感を呼び最も企業利益を上げた人です。

私はこの人の名を大石邦子のエッセイで知りました。
彼女は出光興産の社員でバス通勤をしている最中に事故に遭って、娘盛りであるにもかかわらず半身麻痺となりました。その彼女を当時の社長出光佐三が直接見舞ったそうです。
エッセイの中で彼女は社長の見舞いの言葉で絶望から立ち直る「生きる力」を与えられたと言ってます。

「人」を大切にする企業だなと思ったのです。


豊田二十子さんはトヨタ自動車の創業者豊田喜一郎の妻です。表に出ない人ですが人の面倒見が極めて良い人だったので、夫の部下が慕ったそうです。

「童心の持ち主でしたが、ただ人がいいだけではない様に思いました」と印象を語られてます。人を大切にしてかつ企業を発展させる気骨があったのでしょうね。
これがトヨタに流れる理念と思ってましたので、最近の訴訟話が残念なところです。

トヨタの社風を知ったのは、上坂冬子さんのエッセイからです。
文筆業に就くため独立する彼女に会社側は温情ある励ましを与えたとか。
真面目で仕事熱心な人だったのでしょうが、当時は女性が一般企業で専門職に就く事は殆ど皆無でした。上坂冬子は女一人で生きていく為に独立を考えたのです。
会社側は、その決意を理解尊重して暖かい言葉をかけてくれたのです。
後年彼女はトヨタのお陰で今日の私があると言ってます。

人情味のある経営者に私は惹かれるのですが、今の時代に不似合いなのでしょうかな。
そんな事言ってる場合はでないコロナ禍のもたらす不況の世の中です。
ただ、負けずに強く生きていきましょうね、としか言えません。







読んでいただき心から感謝いたします。

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