韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

被害者と加害者の関係

2005-09-22 10:13:28 | 情報セキュリティ
 ウイルスの被害において、被害者と加害者の関係は紙一重です。というのも、被害にあったPCがウイルスにおかされてしまうと、今度は自分がウイルスをまき散らしたり、他のPCを攻撃し始めたりするからです。

 これが、コンピュータウイルスの一番大きな問題点です。被害を受けるだけでは済まず、自分のPCが加害者となって他のPCからは加害者として認識されてしまうからです。これこそまさに、泣きっ面に蜂ということでしょう。

 自分のPCはどうなってもいい、やられたときは、やられたときだという考え方でウイルス対策を放棄するということは、自分がいつ加害者になるかわからないということを意味しています。このような考え方は、現在では反社会的な考え方とみなされ、実に理不尽なことですが最初にウイルス攻撃を仕掛けた人間と同罪とみなされてしまいます。

 住みにくい世の中になったものです。しかし、考え方を変えるとこうも取れます。自分の家の庭を荒れ放題にしておくと、街全体の美観を損ねるのできちんとしなくてはいけないという、一種の住宅街のルールというものがありますが、ウイルスの場合も似たようなものと言えるのかも知れません。自分のPCを草ぼうぼうのほったらかしの状態にしてると、隣近所に迷惑をかけるというわけです。

 結局、便利になったLANやインターネットは利点ばかり導くものではないということです。ウイルスのような悪意を持った者が入り込み、そして、それが他のPCに影響を及ぼすこともまた、ネットワーク環境の副産物ということになります。

 これだけPCが普及し、インターネットへ簡単に接続できる時代になると、そのような帰属意識もかえって希薄になって自分のPCで起こることが他のPCに与える影響にまで考えが及ばないことがあります。しかし、自分は大きな共同体の一部なのだという意識をいつも持つことが、これからの時代に必須の考え方だと思っています。

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