韓半島 -HANBANDO- (2006 韓国)
地味な素材をテーマにしている中で出演俳優の描写が良かったですね。
この人が主役でヒーローという存在感はないものの主要キャストの感情表現や緊迫した雰囲気が
すごく伝わって重厚感を与えてくれました。
監督は「シルミド」で2003年当時、韓国の観客動員数歴代1位記録をつくった” カン・ウソク ”。
この映画は軍事スリラーという内容で紹介されていましたが、私が感じたイメージは政治的背景、反日感情を
取り入れた社会派作品ではないでしょうか。
現代と100年前の歴史的事実をうまく取り込み両方の時代の描写をするなかでストーリーが展開。
本編が始まる前に流された映像には小泉前総理の靖国神社参拝のシーンもあり反日感情を掻き立てる。
日本の映画館では当然のごとく未公開ですが、去年の11月にレンタルリリースとなり今回の鑑賞となりました。
私が知っている俳優としては「ワンチョ」のチャ・インピョ がガチな役で登場。
また、アン・ソンギは「MUSA -武士-」「デュエリスト」「墨攻」に主要キャストで出演しているが古装姿のためか記憶なし。
「シルミド」は鑑賞してないので興味湧いてきました。
その他は私の鑑賞した映画やドラマには多分出演してないだろう?と思われるような渋い俳優さんが演じる、
お笑い要素ほとんどなしの彼らたちの心の動きにおもしろさを見つけるのもいいかもしれませんね。
2006年に韓国で公開された時には韓国のマスコミから大きな批判を浴びたそうです。
そういった中でも、愛国心と話題性で観客動員数も伸びてヒットしたようです。
アクションがすごくて娯楽性に優れているわけでもないのですが観ている私たちに問題提起をしてくれる
メッセージ性の高い作品もじっくりと味わえていいものです。
クライマックスシーンでは大統領と国務総理との間で国を守る立場としての思想の違いを見事に表現してくれていました。
メイキングで出演していた俳優たちのコメントの中にも結末をどう表現するかなかなか決まらなかったと語っていましたが、
たどり着いた描写が大統領と国務総理とのツーショットの会話だったわけです。
最後はこれが結末?といった感もありますが何か余韻を残すラストシーンで私は良かったと思います。
※現代の映画ですが100年前の描写も絡めているので近代映画の要素有りということで当ブログで紹介させてもらいました。
ついでにも一つ!
ウォンビン主演の「アジョシ (2010年 韓国)」 この映画なかなか良かったです!
今まで何気に観たことがある” ウォンビン ”がこの作品で大変貌デス。
かつての松田優作のイメージが重なったハードボイルドな映画となっています。
兵役経験が生かされたのかもしれませんね。
ウォンビンのファンはもちろんのことハードボイルド好きな方にはお勧めです!
※これは完璧に現代の映画デス!
以前観た映画で印象が残った俳優さんがでていると期待をこめて観てしまいますよね。
そして、期待通りの内容であったらとりわけうれしいものですね。
私の場合、ほとんど知らない俳優さんばかりのなかで、彼らたちの描写に楽しむことができました。
お気に入りの映画があったら教えてね!