心が満ちる山歩き

美しい自然と、山に登れる健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山・街歩き・温泉・クラシック音楽‥‥

茨城県・愛宕山 大眺望と、奇祭・悪態祭の山

2021年08月14日 | その他関東の山


愛宕山(293m)


 『日本山名事典(改訂版)』(三省堂)の末尾に、武内正氏による「同名の山」というコーナーがあります。それによると、事典に収録された「愛宕山」という名前の山は全国に122座を数えるといい、「城山」・「丸山」に次ぐ三番目の多さです。
 それらの愛宕山のうち、標高1,000mを超える山は3座だけで(群馬県・長野県・宮崎県)、愛宕山は低山のデータベース・低山の宝庫です。そのうち、千葉県で最も高い山も愛宕山で、標高は408mです。頂上は航空自衛隊のレーダー基地の中にあります。これは、都道府県の最高峰の中で、最も低い山となっています(その次に低いのは、沖縄県の石垣島・於茂登岳(526m)です)。
 常磐線の電車が岩間駅に差しかかると、横に広い山が見えてきます。茨城県笠間市に2つある愛宕山のうち、高い方の愛宕山です。低くても、車窓の中で存在感があります。
 地形図では、頂上の愛宕神社に向かって2本の階段が伸びています。神社のすぐそばまで車で上れてしまいますが、登山道はあります。思っていたよりも深い森でした。昨年の台風の影響か、まだ新しい倒木もあります。
 石段の脇に「日本火防三山の一 愛宕神社」の石碑があります。「常夜燈」もありますが、付近に照明はありません。
 「悪態祭巡礼路」という立て札が気になります。
 石段を登った先に大きな社殿が建っていました。悪態祭のことをたずねてみると、殿様が今日一日はどんな文句を言ってもいいよと言ったのが始まりとのことでした。2020年は中止になってしまいましたが、毎年12月の第3日曜日に開かれ、多い時には1,200人もの人が集まるそうです。今は昼間に開かれていますが、昔は夜に叫びあっていたと言います。
 頂上では、太平洋まで続く素晴らしい眺望が広がっていました。真っすぐに走る常磐線の電車を目で追えるのも面白い山でした。








 (登頂:2021年2月下旬)



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