石鎚山(1,982m) ((1)のつづき)
大きくて門から見えないような豪邸と違い、石鎚山の登山道では最初から目指す頂上がはっきりしていますが、近くはありません。
しめ縄のかかる神門をくぐると、登山道は標高差およそ100mほどの下りから始まります。頂上へ向かう途中に下りがあれば、必ずそれ以上の登り返しがあります。石鎚山の登り返しは長く長く続く急な木の階段でした。
原生林の間から見える空が、完全に青色ではなく、何か別の色が混じっています。
途中の休憩所でいただいた「力あめ湯」が絶品でした。ショウガの香りがして甘さも絶妙でした。山登りの途中でも美味しいですが、一度街なかでも味わってみたい味とも思いました。
夜明かし峠まで来ると眺望が開け、急な岩峰の斜面にはところどころ雪が残っています。背後には瓶ヶ森が大きいです。瓶というより、大きな杯を西側に傾けたような姿が独特です。北アルプスの黒部五郎岳を思い出しますが、あれほど極端な地形にはなっていません。
石鎚山を最高峰とする石鎚山脈には、1,897mの瓶ヶ森以外にも、堂ヶ森や西黒森・東黒森といった、漢字の「森」で終わる名前の山があります。
空に現われていたのは虹ではなく「環水平アーク」でした。虹と稲妻が一緒になったような空に驚きました。石鎚山以外に、山でこの現象をまだ見たことがありません。
(登頂:2014年5月上旬) (つづく)