市房山(1,721m)
市房山は、久住とか阿蘇山のような「火の国」九州らしい山ではないのですが、写真からは普通の山ではない立派さが伝わってきて、九州では一番気になる山、一度登りたいと思っていた山でした。
人吉で、青井阿蘇神社に参拝しました。最初からかやぶき屋根の楼門に圧倒されます。造営から約400年たっているそうです。
拝殿もやはりかやぶき屋根でした。素朴で力強い雰囲気の境内でした。
前日は人吉旅館に泊まりました。昭和9年に創業した歴史ある旅館で、建物は国の登録有形文化財です。敷地に瓦葺の入り口が静かに佇んでいます。部屋から眺めた球磨川の景色、廊下から眺めたお庭の風情、すべっとするかけ流しの温泉、夕食のおいしい料理すべて素晴らしかったですが、一番印象に残ったのは女将さんをはじめ旅館の皆さんの笑顔でした。
温泉は男湯・女湯の入れ替えがあるので2種類入れます。浴槽が深く、中に木製のベンチがあって、座って入る温泉が面白いと思いました。夜になると、廊下が黒光りして輝いていました。
翌日は朝から雨でしたが、くま川鉄道で終点の湯前駅へ。到着すると、幸いにも雨はやんでいました。
タクシーで登山口へ向かいます。このタクシーは電気自動車でした。ハイブリッドカーに乗ったことはあっても電気自動車に乗るのは初めてで、スーッと静かに発進する勢いそのままに加速する感じが独特でした。
こちらの会社「わけべタクシー」では、助成金を申請し電気自動車を3台導入しており、経費はどうですかと聞くと「まずまず節減効果がある」とのことでした。
タクシーはループ橋を上がっていきます。昨日は鉄道(JR肥薩線)のループ線を通ったばかりですが、あまり離れていない場所に道路のループ線もあるとは驚きです。
上がると、ダム湖のほとりに出ました。たくさんの桜が植えられていました。今年は咲くのが遅く、満開の時期は雨になってしまい、今一つだったそうです。
登山道の初めから、とても高い木の数々が出迎えてくれます。
(登頂:2017年5月上旬) (つづく)