
虎毛山(1,433m) (つづき)
赤倉沢を横切り、沢沿いの道が終わります。橋は、幅は狭いものの、しっかりしていました。
「虎毛山開山物語」には、
” 秋ノ宮温泉郷の鷹の湯温泉の三代目小山田八兵衛氏(M11~S12)が「県境の高峰虎毛山が前人未踏なるを遺憾」として私費を投じて昭和4年に登山道開削に着手、翌昭和5年から登山道が一般に開放されました。このことは最近になって分かったもので平成22年は虎毛山開山80年の記念行事が行われました。 ”
とあります。おかげで、こうして今日登山をすることができることに感謝です。
私費で開設された登山道は急坂からスタートしました。ここに道を付けるのは大変なことだったと思います。
ヒバの森が広がります。幹に顔を近づけるととてもいい香りがしました。ただし、倒木が多いです。平成8年の地震で地盤がもろくなったところに、強風で倒れてしまったそうです。
雪で倒れたミズナラの、「倒木のオブジェ」もありました。「三脚代わりになる木にカメラをのせて記念写真をどうぞ。」とのことですが、三脚代わりになる木は見つかりませんでした。
さらに登ると、ブナが主体になってきました。
大朝日岳や岩木山で見るのと同じように、緑色が鮮やかです。これだから東北の山は素晴らしいと思います。
どこで見ても同じブナの樹ですが、姿が全く同じものは1つもありません。同じ種類の樹だと分かっていても、1つでも多くの山で見たいと思って出かけます。
虎毛山のブナは、巨大なものは少なかったですが、他の東北の山以上に原始的な感じがしました。一旦少しだけ緩くなった傾斜は、再びきつくなりました。
(登頂:2017年7月上旬) (つづく)