焼石岳(1,547m) ((2)のつづき)
焼石岳の頂上には一等三角点があり、点の記もあります。それを見ると、三角点の位置が選定されたのが明治26年、一番古い標石が設置されたのは翌27年とのことでした。
焼石岳三角点の古い点の記には、「巻末ノ綴込ヲ見ヨ」と書いてあるのが変わっています(国土地理院ホームページ・基準点成果等閲覧サービス)。右から左に、枠の外に大きく書いてあるのでよくわかります。別紙が存在する点の記は初めてです。「巻末の綴込」の中身を知りたかったですが、国土地理院にたずねてみたところ、今その「巻末」はなく、書かれていたことは分からないそうです。
歩いた道がなだらかなら、山頂も同じで、申し訳程度に盛り上がっているくらいに見えました。
そこに立った時の充実感は、素晴らしいものがあったと思います。南には昨日登ったばかりの栗駒山が見え、遠く西の空には、先月登ったばかりの鳥海山が空に浮かぶように見えています。ここにいると、まわりの山々まですべて穏やかに見えてきます。地図でしか知らなかった山々が、自分の記憶とその場でどんどんつながっていきます。
焼石岳は名前の通り火山です。焼岳に、「石」が付け加わっているだけです。しかし、今も活発に噴気を上げる北アルプスの焼岳と違い、焼石岳では目に見える火山活動は何もありません。
山頂から西の地形は、溶岩流の末端が崖になっているものとのことでした。見下ろすと、小さな池塘が5つ見つかりました。
帰りは少し遠回りをし、姥石平へ行きました。山頂から北に向かって進むと、黒々とした大きな岩がいくつもあります。焼石の名前らしい景色を見ました。もう10月になっているのに、わずかながら雪も見ました。
あとは、登った道をそのまま戻ります。中沼は、登りの時と太陽の位置が変わり、1日で二通りの光景がありました。昼の方が朝より、水面に映された原生林の姿がさらにくっきりしていました。
「焼石クアパーク ひめかゆ」の温泉につかって帰りました。温泉は、肌触りからして濃く、温度はかなり熱めの設定でした。
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【中沼から焼石岳へ】
中沼登山口8:04→中沼8:44→銀明水避難小屋9:50→焼石岳頂上11:38~11:55→姥石平12:52→銀明水避難小屋13:41→中沼14:38→中沼登山口15:10
※紅葉の印象的な山でした。登山口から山頂まで、急坂はまったく出てこなかったと思います。道の分かりにくいところもありませんでした。木道が傾いているところがあったくらいでした。
(体力●●●○○ 技術●●●○○) (登頂:2014年10月中旬)