甲斐駒ヶ岳(2,967m) ((1)のつづき)
吊り橋を渡ったところに、黒戸尾根の途中に建つ七丈小屋の案内が出ています。
山頂まで標高差が2,200mもある黒戸尾根は、余程体力のある人でなければ、1日では登り切れないと思います。
「六月~十一月 常駐」「年末・年始 3週間くらい」「二月・三月連休 各10日間くらい」・・と、開設期間が細かく列挙されています。年中無休でないとはいえ、厳冬期にも開設されている期間があります。
「食事付宿泊(夕食)ご予定の方はPM4:00くらいまでに小屋で受付を済まされるようお願い致します。」とも書いてあります。持ち時間は7時間と少しです。
それほどカツカツではないものの、何となく気が急いて、飛ばし気味に歩き始めました。
きつい登りは少なく、「急登」の一歩か二歩くらい手前の坂が、長く長く続く印象でした。
自然の森は明るく、陽射しを適度に遮ってくれます。
標高およそ1,900m地点の「刃渡り」は、鎖を握って慎重に通過しました。岩の周囲の樹木が怖さを和らげていますが、油断は禁物です。よじ登るような難しさはありませんでした。ここでは視界が開け、八ヶ岳が端から端までよく見えました。
祠が建ち、石碑と石仏のある刀利天狗からしばらく歩くと、平坦な空き地のある五合目です。昔、五合目小屋がありました。
ここから登山道の雰囲気ががらりと変わり、次から次へと現れる梯子を登って、七丈小屋に到着したのは午後2時40分でした。五合目からここまでの険しい道中には、いくつもの石碑がありました。
(登頂:2013年10月中旬) (つづく)