唐松岳(2,696m)・五竜岳(2,814m) (つづき)
12時50分ごろ、唐松岳頂上山荘に着きました。山荘の名前の通り、唐松岳の山頂はここからすぐのところにあります。尾根の向こうにはガッチリした五竜岳がそびえ、山荘のテント場が下へ下へと続いています。爽快な場所です。ここで昼食に牛丼を注文し、食後の珈琲までいただいて30分ほど休憩しました。2009年に建て替えられたという山荘はとてもきれいで、食堂の照明には洒落たシェードが付いていました。
1つ目の山頂、唐松岳は初めての「山の日」に相応しい賑わいでした。朝早く出発すれば、唐松岳までは日帰りで登ることも可能ですが、今日は唐松岳頂上山荘へ泊まる人が多いようです。ここからは北へ不帰ノ嶮・白馬三山、小蓮華岳へと山々が続いています。どの山も大きいうえに険しく、どこに登山道がつけられているのか分からないほどです。歩いている人は1人も見つけられませんでした。不帰ノ嶮を歩くルートは「三大キレット」のひとつで、日本アルプスの中でも特に通過するのが難しいルートとして知られています。
明日はこの五竜岳に登ります。真正面から眺めると、大きくて強い山容です。同じ後立山連峰の山でも、鹿島槍ヶ岳や白馬岳のような優雅な雰囲気がありません。しかし、ただ強いだけでなく、北アルプスのどの山にもある気品がここ五竜岳にも備わっていました。
(登頂:2016年8月中旬) (つづく)