以下は朝日新聞の投稿欄に載った「結婚9年目」と題する35歳の主婦の文章
「もう何もすることはなくなった。お風呂の掃除はしたし、朝食の片付けも済んだ。新聞をちょこっと読んで、ワイドショーも見た。3年間の腰掛OLもしたし、海外旅行にも行った。片思いもしたし、お見合いもし、結婚もした。パートにも何度か出た。そして今、結婚9年目。
静かな住宅地の一室に、私はポツネンと座っている。自由とありあまった時間に向き合いながら。(中略)すべきことなど何もない。この自由と時間に、私はとても救われ、そして苦しめられている」
内容から推測すると、この女性は四年制の大学を卒業し、26歳で結婚したようだ。
「静かな住宅地の一室」は恐らくマイホームだろう。人並み、あるいはそれ以上に経済的に恵まれ、生活には何不自由ない専業主婦である。
研究者によると、高学歴の専業主婦が子育てを生き方の中心におきながら、自分自身の有能感や達成感や評価を得ようとするとき、めざす方向は2つあるという。
1つは「自分ならではの作品としての子育て」(いわゆる「お受験ママ」)で、もう1つは「ライフワークになる何か」や「打ち込める何か」を探すことである。
後者の場合、めざすものがなかなか見つからず、「自分探し」の焦りが続くことになるという。
ある研究者(女性)は自分の体験も踏まえてこう言い切っていた。
「『家族へ提供している分の時間やお金は減らさずに、自分がとことん打ち込めるライフワークのようなもの』を求める限り、『見つからない焦り』は解決されないだろう」。
中年期の女性にとって、妻や母という家庭内の役割が、アイデンティティ(「自分」とは何か。自己認識、自己同一性)の支えになりにくいことは、アイデンティティ研究を行っている研究者たちによっても指摘されている。
*自己同一性(Self Identity)…自分は何者であり、何をなすべきかという個人の心の中に保持される概念。
今日はちょっとまじめに女性考をしてみました。
「もう何もすることはなくなった。お風呂の掃除はしたし、朝食の片付けも済んだ。新聞をちょこっと読んで、ワイドショーも見た。3年間の腰掛OLもしたし、海外旅行にも行った。片思いもしたし、お見合いもし、結婚もした。パートにも何度か出た。そして今、結婚9年目。
静かな住宅地の一室に、私はポツネンと座っている。自由とありあまった時間に向き合いながら。(中略)すべきことなど何もない。この自由と時間に、私はとても救われ、そして苦しめられている」
内容から推測すると、この女性は四年制の大学を卒業し、26歳で結婚したようだ。
「静かな住宅地の一室」は恐らくマイホームだろう。人並み、あるいはそれ以上に経済的に恵まれ、生活には何不自由ない専業主婦である。
研究者によると、高学歴の専業主婦が子育てを生き方の中心におきながら、自分自身の有能感や達成感や評価を得ようとするとき、めざす方向は2つあるという。
1つは「自分ならではの作品としての子育て」(いわゆる「お受験ママ」)で、もう1つは「ライフワークになる何か」や「打ち込める何か」を探すことである。
後者の場合、めざすものがなかなか見つからず、「自分探し」の焦りが続くことになるという。
ある研究者(女性)は自分の体験も踏まえてこう言い切っていた。
「『家族へ提供している分の時間やお金は減らさずに、自分がとことん打ち込めるライフワークのようなもの』を求める限り、『見つからない焦り』は解決されないだろう」。
中年期の女性にとって、妻や母という家庭内の役割が、アイデンティティ(「自分」とは何か。自己認識、自己同一性)の支えになりにくいことは、アイデンティティ研究を行っている研究者たちによっても指摘されている。
*自己同一性(Self Identity)…自分は何者であり、何をなすべきかという個人の心の中に保持される概念。
今日はちょっとまじめに女性考をしてみました。
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