デートの時に観るといい映画かもッ“きみがぼくを見つけた日(TheTimeTraveler'sWife)”

2011-11-06 16:13:40 | レビュー
1週間の疲れた頭と体を休めるために、「何かいい(安らぎ・心が暖かくなる)映画はないかなぁ」と
ここのところ金曜日の帰宅時に家の近くのTSUTAYAにふらっと立ち寄ります。

はっきり言って面白そうと思える映画(DVD)は少ないんですねぇ。
人間長くやってると、映画のストーリー(パッケージ裏に書いてあるあらすじ)を見れば、
過去に観た映画や小説・TVドラマなどと重なって、中身がほぼ読めてしまい「観ても感動しないだろうなぁ」
という気持ちが先行してTSUTAYAの(ジャンル別になっている)フロアーをあちこちウロウロ。

最新作・準新作に面白そうなのがなければ旧作をということで
棚の下の方に目をやりしばらく探していると、
そこにちょっと気になるタイトルと興味をそそるストーリーのDVDを発見(あくまで個人的な趣味の世界ですので興味がない方はスルーください )。


邦題:きみがぼくを見つけた日
原題:THE TIME TRAVELER'S WIFE
2009/10公開のアメリカ映画

◆あらすじ◆
時空を旅する運命を背負うヘンリー(エリック・バナ)は、どんなときにどの時代のどこへ飛ぶのかは自分で選べない。秘密を抱えた孤独な人生を送る彼は、ある日、旅先の過去で、一人の少女に出会う。やがてヘンリーは、少女から美しい心の女性へと成長したクレア(レイチェル・マクアダムス)といつしか愛し合うようになるが……。(シネマトゥディより)

一組の男女の切ない恋を描いたオードリー・ニッフェネガーの同名小説を映画化。(しかし、原作<約500P>と映画<シナリオ100P>は構成が違い別もの)

これが普通の恋愛ものだったらパスなんだけど、主人公がタイムトラベラーという設定に
「えっ、これSF?それともラブストーリー?」どっちなの
(まんまと制作側の思惑にはまってしまったアマル

アマルは昔からこのタイムトラベル(時空の旅)ものに弱いんです。
ひとつの夢なんですけどね。
歴史上の人物に会いに行ける。その時代に行けば真実がわかる。なんて、そんなことを考えるだけでも興奮しちゃいます。
聖徳太子に会いたい。ゴッホに会いたい。大石内蔵助に会いたい。龍馬に会いたい。...

NHKで昔やっていた米ドラマ『タイムトンネル』、NHK少年ドラマシリーズ 『タイムトラベラー』『続 タイムトラベラー』、筒井康隆の『時をかける少女』、スピルバーグの『バックトゥーザフューチャー』、SF映画でも『タイムマシーン』関連のものはいろいろあるけどほぼすべて観ているかな。

だからこの映画を観て、初っ端から「えッ、ウッソーといったカウンターパンチを浴びました。
子供のヘンリーに大人になったヘンリーが目の前に現れ語りかける。
「今はわからないだろうけど。僕は大人になった君だ」と...

これまでの(暗黙の)ルールでは、同じ時代に未来の自分なんて現れないし、別次元から自分を覗いていたりはするけど、同時代(同次元・時間)に2人の自分は存在し得ない。
(ドラエもんでも、子供ののび太が大人になったのび太に合いに行って「僕は誰と結婚するのか?」でも大人ののび太の前に子供ののび太は現れなかったと記憶しているんだけど...

「え〜」このつじつまをこの先どうつなぎ合わせるのか。

話が進むに従ってパズルのように断片が組み合わさり全体が見えてくる。
真実がわかると「ほう〜ッ、そういうことか」と巧妙なシナリオにしばしニマニマ。
タイムトラベルは複雑だから見飽きない。

観ている途中で、「んッ この映画何かに似ている。愛する人が突然いなくなる悲しさ(喪失感)。ヘンリーが目の前から消えていく映像(残像)ほか...」
20年ほど前の映画『ゴースト(ニューヨークの幻)』の要素に似てるなぁと...

映画が終わって、メイキングを見たら監督、脚本家、俳優陣が登場。
脚本はやっぱり『ゴースト/ニューヨークの幻』を書いたブルース・ジョエル・ルービンその人だった。
もう60代のおじさん(おじいさんといったら失礼かな)だ。

観終わって彼のこの作品への思いに耳を傾けました。
「映画は純粋に心で味わうもの。
しかし、時々心で感じるより頭で考えてしまうがそこに真の感動はない。
思考にエネルギーを使うと物語の世界に浸れなくなる。
この映画では全編を通して感情の移り変わりを表現している」

40代の作品『ゴースト/ニューヨークの幻』と
60代の作品『きみがぼくを見つけた日』
人間が円熟して、作品にもそれが表れている気がします。

大人のヘンリーが地下鉄で元気だった母親と偶然再会するシーンはグッときますねぇ。
母親のほうは全く息子(成長したヘンリー)だとは気づいてないところが切ない。
(ヘンリーが幼い頃母親は交通事故死。故人となっていました)
亡くなった人に再び会える(その人が生きている間に伝えられなかったことを伝える)ところ
などはどのタイムトラベル映画を観ても胸が熱くなります。

思っていた以上に素敵な映画でした。

すごく感動した~泣けたぁという作品ではないですが、
深まる秋に、静かに観る映画として紹介したい1本です。

TSUTAYAさんで7泊8日350円でレンタルできますからおトクじゃないかと(笑)








ヴェネシアンさんこの曲も聴いてませんでした?『Le Meteque』(邦題「異国の人」)
ムスタキもいいおじいさんになりましたねぇ。





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10 コメント

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Unknown (ヴェネシアン)
2011-11-22 18:00:50
クロッテッロとイチジク。おいしそうですね。イタリアで待ち合わせて、一緒にいただきましょう。

きみがぼくを見つけた日、時を越えた物語とのこと。
ゴーストは見ましたが、あまり心を動かされませんでした。パトリック スワイジーのせいかもしれませんが、、、
過去に生きた人々にあってみたいという思いはありますが、そんなことは不可能という先入観があるためか、あまり考えたことがありません。わたしが現実主義者で、ロマンティックではないということでしょう。
タイムトリップものはアマルさんにお任せします。 

お好きな映画、往年の作が多いですね。
今よりも、丁寧に作られていたからでしょうか。 私も、昔の映画をみるようにしています。思いがけない発見が多々あります。
ちょっと前ですが、”本を読む人”とかいう
味気ない題になっていましたが、ケイト ウィンスレットが主役の映画、心に残りました。

私も、映画の話になると、時を忘れます。

ムスタキのメテック、大好きです。






返信する
Hi ヴェネさん (アマル)
2011-11-23 23:59:48
クラテッロとイチジクでご一緒しましょう。
>ゴーストは見ましたが、あまり心を動かされませんでした。
この辺は個々に持つ世界観・心象によるものかもしれませんね。心が動く作品ではないものの米映画の中に東洋の世界観(幽体離脱現象・成仏・念・浄土や餓鬼が犯罪人を地獄に引きずり込むさまなど)があって面白く印象的でした。女性には共感いただけない世界かも

>そんなことは不可能という先入観があるためか、あまり考えたことがありません。わたしが現実主義者で、ロマンティックではないということでしょう。
不可能という先入観は人の成長・進歩を阻みます。「地球は丸い」海の向こうは断崖絶壁だと思われていた時代。「月に行く」人は空を飛べない思われていた時代。しかし、人に想いがあれば(例え世間に嘲笑されても)夢を実現してきた人たちは多くいます。そして彼らの努力(偉業)の上に現在の文化的な生活が営まれている。「不可能を可能にするには?」このチャレンジスピリットに男(アマル)は燃えるのです。
女性は「遠い未来の夢話より今日の米(明日の米)」といった現実思考が多いかも知れませんね。これは恐らく太古からの男女の役割分担による刷り込みが大きいかもしれません。(内容割愛)

>お好きな映画、往年の作が多いですね。
なんかそうですねぇ。

>”本を読む人”とかいう
味気ない題になっていましたが、ケイト ウィンスレットが主役の映画、心に残りました。
一度調べてみましょう。

>ムスタキのメテック、大好きです。
それはよかった。

またデートいたしましょう。

返信する
Unknown (ヴェニシアン)
2011-11-27 17:50:07
>不可能という先入観は人の成長・進歩を阻みます。「地球は丸い」海の向こうは
確かに。。。
しかし、むかし生きていた人をよみがえらせる、、、、これはこれから先の科学の進歩を考慮しても、無理のような気がしますが、、、
その人のアトム、いや、それを構成していた中性子などなど、を再構成し、、、、と、、、、またまたロマンには程遠いことを言ってしまいました。 

モンブランの話し、読ませていただきました。
これまた、美味しそうな話題で、大いに食欲をそそられました。
自由が丘のモンブランで私が一番好きなのは、シュークリーム。 自分で買うときも、誰かに買ってきてもらうときもシュークリームです。昔はもっと大きくて、中身のカスタードクリームがもっと入っていたような気がしますが。
パリのアンジェリーナのモンプラン、コッテリしていて、美味しいけど、見ているだけで太りそうですね。 おやつの時間、おしゃれな人々が集った、観光客が少なかったころのアンジェリーナの雰囲気が懐かしいです。 たいていの分野で、グローバル化、失うものの方が多いと思います。 
返信する
ヴェニさんレスありがとう。 (アマル)
2011-11-28 23:54:35
いやぁ、ヴェニさんとのお話はたのしいです。

>むかし生きていた人をよみがえらせる、、、、これはこれから先の科学の進歩を考慮しても、無理のような気がしますが、、、
無理という未踏の世界にこそ魅力があるんですねぇ。医療の世界では死んでしまった組織・細胞の蘇生ができる時代になってきましたが、さすがにこの世に跡形もなくなった人をよみがえらせることは難しいですね。

>その人のアトム、いや、それを構成していた中性子などなど、を再構成し、、、、と
いいですねぇ。
テレポーテーションなんかは理論上は可能な世界ですからね。近未来には輸送の世界がまったく変わってしまうかもしれません。 私たちが生きている間にはお目にかかれないかもしれないけど。

>自由が丘のモンブランで私が一番好きなのは、シュークリーム。
あらぁ~ッ、ヴェニさんもMONT-BLANCさんをご存知なんですね。 それもシュークリームを。
私も昔お土産で買って帰った記憶はあるのですが、カスタードの多さを比較できるほど食べ続けてないです。 しかしシュークリームというのは美味しいお菓子ですね。それもクリームは基本カスタード(ソースアングレーズ)でなくてはいけないと思っています。

>パリのアンジェリーナのモンプラン、コッテリしていて、美味しいけど、見ているだけで太りそうですね。 
20代の頃は1個食べられましたが、今じゃ1/3サイズで十分です。 相当カロリー高いですよこれは。

>おやつの時間、おしゃれな人々が集った、観光客が少なかったころのアンジェリーナの雰囲気が懐かしいです。 
よくお分かりで。

>たいていの分野で、グローバル化、失うものの方が多いと思います。 
本当に世界中でいえることだと思いますね。

またメールください。待ってます。
返信する
Unknown (ヴェニシアン)
2011-12-03 22:01:00
>無理という未踏の世界にこそ魅力があるんですねぇ。
最近、アインシュタインの相対性理論には間違いがあるのではないかとの意見があるそうですね。 今まで当然と思われていたことが、あっさり覆させられることが多々あります。 そうなると、意外な角度からの研究、発見で、過去に生きた人たちに会えるという可能性はある、、、かも知れませんね。

そうでウ。シュークリームの中身はカスタードに限ります。 気取って、シャンティイ クリームなんかが入っていると、エーッ、なんでなのー、と、美味しさ半減。 多分、元祖はシャンティイだったのではないかと思いますが、シュー皮にぴったりなのはなんと言ってもカスタード。 と、これは私の好みで言うのですが。今でこそ、いろいろなお菓子が世に出回っていますが、割合、単純な作りでできているシュークリーム、凝ったお菓子に引けをとらないおいしさでです。
自由が丘のモンブランの話で、余談ですが、都立大学か学芸大学に、姉妹店,その名もマッターホルンというのがあったとか。今もあるのかしら。 
返信する
にくいねヴェニさん。 (アマル)
2011-12-04 19:09:03
相対性理論に触れコメントするヴェニさんはただ者ではありませんな。

>過去に生きた人たちに会えるという可能性はある、、、かも知れませんね。
現存する資料から過去の偉人の姿かたちを再現したり(バーチャル化ほか)、骨格から判断して声を再生するといった技術はありますが、...生身の人に会いに行ける時空の旅が夢物語でなくなったら...すごいことです。

>シュークリームの中身はカスタードに限ります。
またまた同嗜好ですね。
良質な卵・バター・小麦粉で作られた焼きたてのシュー生地はとても香ばしく、そこに本物のカスタードクリーム(バニラビーンズ入)は相性バツグンです。
カスタードクリームにほんの少しだけグラン・マルニエ(オレンジリキュール)が入った大人のクリームが好きなんです。 普通のカスタードクリームがワンランク上のものになります。あくまで好みの世界ですけど

>都立大学か学芸大学に、姉妹店,その名もマッターホルンというのがあったとか。
ひぇ~よくご存知でぇ。
マッターホーン(MATTERHORN)は学芸大からすぐのところにある名代のお店(鈴木信太郎画伯の包装紙も有名)です。もう代替わりしているかもしれませんがご店主が自由が丘のモンブランさん出身の方で、お店の感じがモンブランさんとよく似ています。
このお店の「ロールケーキ」と「モンブラン」は美味しいということで多くのファンがいますね。(アマルは残念ながら食したことがありません)モンブランとマッターホ-ンは東横線の洋菓子店の双璧といっていいかもしれません。

なんか、ヴェニさんをとても身近な人に感じます。
実はアマルは生まれ育ったところが武蔵小山(26年間)ですので東急沿線はちょっと詳しいんです。
返信する
Unknown (ヴェニシアン)
2011-12-14 14:00:58
武蔵小山
アーケードのある(あった?)商店街ですよね。 しばらく行っていないので様変わりしているのではないかとおもいます。その昔、この商店街にある手芸展に、そこにしかない毛糸を買いに行ったことがあります。

この続きはいずれ。
返信する
へ~ッ、なんか近い人だなぁヴェニさんは (アマル)
2011-12-15 12:01:58
どうも~ッ
いやぁ武蔵小山をご存知とは...
ヴェニさんとは共通の話題がいろいろとあり、うれしくなります。

武蔵小山は知る人ぞ知る、日本一のアーケード商店街(今も日本一かな?全長800m)でミラノのヴィットーリオ・エマヌエーレⅡ世アーケード(商店街)と友好提携関係にあるんですよ。
ミラノに行ったとき武蔵小山商店街と提携関係にあることを知って驚いたことを覚えています。
昭和30年代からあの商店街のことは知っています。(ヴェニさんが足を向けて手芸店はもしかしたら○○あたりにあったお店かなぁなどと...もう昔の店は随分廃業しちゃいましたが、この商店街にあった天ぷら屋さん・お蕎麦屋さん・八百屋さんのおかみさんたちが当時アマル母が開いていた美容院のお客さま(常顧客)でした。

今じゃ武蔵小山よりすぐ近くの戸越銀座商店街の方が(コロコッケやラーメン等)TVで頻繁に取り上げられ有名になっちゃってますね。(昔の戸越銀座商店街はさえない街で、荏原中延や中延商店街の方がずっと活気があったんですよ。予断ですが

また予断ですが(近況)
先週は妹の嫁ぎ先のお父さん(義父)が亡くなりアマル家代表として通夜・告別式参加とお手伝い、今週は講釈婦人ことアマル母が風邪でダウン、アマル父はもう軽認知症のため実家へ手伝いにと、仕事も連続で休みプライベートなことで東奔西走してます。

しかし年をとるといろいろなことが起こりますねぇ。ヴェニさんも寒さ厳しき折、御身体ご自愛ください。
また「この続きはいずれ」を楽しみに。
ではでは。
(今日も仕事お休みしてレスしてます
返信する
Unknown (Unknown)
2012-01-06 14:09:53
新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくおねがいいたします。

去年の続きから。
武蔵小山商店街がミラノのアーケードと、友好関係にあったとは。V,E,二世アーケードを見たくなりました。 アーケード形式の商店街は様式こそ違え、ヨーロッパではよくある形ですよね。武蔵小山とミラノのアーケードは何か催し物を交換したりしているのでしょうか。 
アマルさんのお母様は美容院を開いていらっしゃったとか。 毛糸を探してうろうろしていた時、そのお店の前を通ったかもしれませんね。
武蔵小山、大岡山、奥沢、昔の目蒲線の駅名を
思い出しました。今は、東京、いろいろな線が相互に乗り入れして、便利になりましたね。線名も変わったし。でも、駅名はそのままが多いので、いつか時間があったら、思い出をたどって、昔を訪ねる、ふらふら歩きをしようと思っています。


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Happy New Year! (アマル)
2012-01-07 19:14:24
あけましておめでとうヴェニさん。
こちらこそ今年もどうぞよろしくお願いします。

>V.E.二世アーケードを見たくなりました。
あのアーケードはなかなかいいところですね。
ドゥオモ広場からスカラ座広場を結ぶ大アーケード(長さはないけど)
床タイルのモザイク模様は美しいし、天井はとても高くガラス張りのアーチ型の屋根も壮観。武蔵小山のゴチャゴチャしたアーケード街とはまったく趣が違う。(ちょっと贔屓目かな
VEⅡ世アーケード商店街と地元商店街が提携関係にあることを初めて知ったとき、生まれ育った街ではあるけれど「(イタリアのみなさん)提携していいの?」なんて思っちゃった。

>東京、いろいろな線が相互に乗り入れして、便利になりましたね。線名も変わったし。
ほんとにイモ虫電車が走っていた時代の東急電鉄(東横線・目蒲線・池上線・田園都市線など)から比べると今では地下鉄ほかいろいろなところまでアクセスできるようになりとても便利になりましたね。(いくつか線名が変わって「○○駅~○○駅までが○○線」になってること実はアマルは正確に覚えていません。

>いつか時間があったら、思い出をたどって、昔を訪ねる、ふらふら歩きをしようと思っています。
エスコート不要ですか?

今年もどうぞよろしく
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