Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

美女に学ぶ。 ~アンナ・カリーナ

2006-03-18 | femmes...bijin tachi
ゴダール映画のかわいい小悪魔。
とはいっても、ゴダール×アンナ作品は2本しかまだ観てないので、知ったかぶったことは言えませんが☆
『女は女である』の彼女がかわいくって、このDVDを何度も観てるだけなのだけど、観ても観ても、彼女がどんな人なのか、よくわからない感じがとってもいいのです。

いわゆる小悪魔って、美女であっても派手なタイプにはあまりいない気がしませんか。。
華やか系美女は目立つけれども、魅力がわかりやすい(ように見える)。
一見フツウでくせがなく、主張もなく、素直なようで、でも解りにくいタイプが、まさに曲者なような。
もちろん「可愛い」のは大前提だけど!

唐突な例で申し訳ないですが、『ガラスの仮面』の、マヤの方が、亜弓さんよりモテモテ、なのとか、(でも女子はたいてい亜弓さんの方が好きよね)
大地真央より大竹しのぶのほうが恋のウワサに事欠かないとか。
(他にも例はきっといっぱいありますね、今なんだか思いつかないんだけど!)

あくまで印象だけど、あくがなくて何にでもなれてしまう透明さ・しなやかさが、
それでいて何しでかすかよくわからない感じもあったりするのが、
そんな女性達の共通項ではないかと推測。

アンナの魅力も、周りを圧倒するようなものではなく、泣いたりすねたり微笑んだり、が、全部誰かのアクションを受けてのもので、まるで太陽に照らされる月のよう。
ただし、そのリアクションの仕方こそが、彼女らしく独自のコケティッシュさ。
ちゃんと相手の期待以上の反応を示せる頭の良さというか、空気の読める感じとかも、そこに含まれる。
受身をきちんとこなすには、「器」が必要。そこにすとんとはまってしまった男性が、その心地良さから逃れられなくなる様が、きっと小悪魔の秘密のひとつ。
つまり従っているようで、手綱を握っているのは女性のほう。という信頼&安定感が、見ていて心地良いのです。
ありとあらゆる女性に通じた粋人、ゴダールが惚れ込んだのは、そんな奥深い魅力を持つこのアンナ・カリーナ。

もちろん、「派手ではない」といっても、比較の問題で、あらゆる美女だらけの女優さんの世界で、のお話!
菫色の瞳を持つ北欧出身のこの女性は、並外れて美しくて、存在感があります。
フェミニンな顔立ち、すらりと可憐なスタイル、
ゆったり優しく微笑むふっくらしたくちびるの曲線(同性ながらドキドキ)。
うつむいた顔にまつげが濃く影を落とし、通った鼻筋と華奢な顎が際立つさまをナナメ横から撮った図、
・・・彼女が美しく見えるこの斜めからの角度は、絶対、監督のイチオシ。
これがあまりに何度も登場するため、
「なるほど、メイクにおいては、うつむいた顔を美しく見せるため、まつげを長くふさふさと濃く仕上げるものなのね」
ということまでわかったりします(私見)。

「学ぶ。」とタイトル打ってみても、彼女をマネっこしてモノになるものでもないし、もしアンナから小悪魔を学びたい女子がいたとしても、こういう人は自然にそういう控えめさを持っているので、素質がない人はおそらく大して変われません。から、タイトル自体にそもそも意味はないのですが、彼女の綺麗を見、その魅力に感動したことは、きっとその人のオリジナルの良さにプラスになる、と、なぜだか確信してしまいます。
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