株式会社AN代表取締役の向山かおりです。
2023年6月21日に、東京都文京区に本社を置く BIKAS COFFEE(ビカスコーヒー)の代表社員 菅勇輝様とのトークイベントを開催いたしました。
今回のトークイベントでは、菅様がBIKAS COFFEEの活動を始められた経緯、アグロフォレストリーでコーヒーの森をつくる取り組みや、これからのビジョンなどについてお話を伺いました。
BIKAS COFFEE様とは、以前から何度かコラボレートさせていただいており、
・植樹プロジェクト『BIKAS COFFEE VILLAGE 』のクラウドファンディングへの参加
・当社の経営するオーガニックショップのワークショップにおけるコラボレート
・「BIKAS GREEN MARCHE」への出店
を実現してまいりました。
これらのコラボレートを通じて感じたことは、BIKAS COFFEEの取り組みは、コーヒーそのものを届けること以上に、コーヒーを通して消費者同士がつながり、よりよい社会を創るアクションを起こしていくこと、
個人の社会に貢献する行動による自己実現を、コミュニティづくりにおいて大切にしていること。
私たちの日常における行動選択から、地球にも人にも優しいサスティナブルなライフスタイルの実現を大切にしている当社の理念と大きく共通するものがあり、今回のトークイベントの開催に至りました。
◆BIKAS COFFEEの立ち上げの経緯
菅様は大学時代にボランティア活動の団体を立ち上げ、学校を建てるといった国際協力のボランティア活動をする中でネパールと出会いました。
社会人になってからもその時の情熱を忘れられず、当時勤めていた会社を辞めてNPO団体を立ち上げ、ネパールの女性支援、教育支援、農業支援などの活動を寄付を募って行っていたそうです。
その中で、非営利だけでなく営利でもネパールの生活をつくり、発展していけるような事業を立ち上げたいと思っていた時に出会ったのが、ネパールのコーヒーでした。
コーヒーという日常的なプロダクトだからこそ、私たちに身近なところからライトに社会に貢献することができ、関係人口を増やしていけるのではないかと思い、BIKAS COFFEEの立ち上げに至ったとお話しくださいました。
「BIKAS」はネパール語で「発展・開発」という意味をもつ言葉。
BIKAS COFFEEが主に活動しているネパールのハルパン村は、山岳地帯で自給自足の農業を行っており、
その生活圏の中にコーヒーの樹を植えて育てることで、自然な形でコーヒー栽培が行われてきました。
アグロフォレストリーという言葉がありますが、こうした「森をつくる農法」がネパールでは自然に行われており、
普通の生活の中で育てられたコーヒーを消費者に届けることは、生産者の方にとって無理のない形で社会の発展に寄与することにつながります。
コーヒーを通して消費者同士の想いをつなぎ、社会に貢献できるアクションを生み出すことを理念とし、
コーヒーの味や香りそのものではなく、理念で選んでもらうことを大切にしているのがBIKAS COFFEEです。
◆トークイベントを通して感じたこと
今回のトークイベントを通して、企業活動のあり方、私たちの日々の消費行動を通した社会貢献について学ばせていただきました。
1点目は、BIKAS COFFEEの取り組みは営利事業の中で、生産者と消費者がつながり、双方の協力により社会をよりよくする活動になっていること。
BIKAS COFFEEは、コーヒーの味や香りそのものよりも、生産者の方の自然な生活から生まれたコーヒーを手に取ることにより、社会経済によいアクションを起こしていくという理念で選ばれています。
実際、菅様にお話を伺った際には、BIKAS COFFEEを選ぶ方はコーヒーそのものが好きというよりも、コーヒーを通して実現したいことに共感しているという方が多いそうです。
コーヒーを買って飲むという、私たちにとって日常的な活動を通じて、生産者の方の生活、自然に無理を強いることなく、社会経済の発展に貢献できるというのは、私たちにとっても嬉しいですよね。
近年多くの企業で、自社のビジネスと関連したコミュニティを形成する動きがみられるようになってきました。
BIKAS COFFEEがコーヒーという日常的なプロダクトを通して、身近なところから社会に貢献していきたいという方のコミュニティをつくっているのは、大きな意義がある活動と言えるでしょう。
2点目は、私たちの日常における消費行動の選択が大切であること。
社会貢献というと何か大きなことをするというイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、日常のちょっとした選択からできることもたくさんあります。
SDGsは行政や企業が取り組むべきであるのはもちろんのこと、責任ある市民として社会全体で取り組むことが、目標達成の上で重要です。
生産者は単に品質のいいものをつくるだけではなく、そこにどのような理念があるかをしっかり伝え、
消費者も、自分たちの手に商品が渡るまでの間に、生産者・販売者の方のどのような努力、想いがあるかということに想像力を働かせ、
理念を買うことにより社会に貢献していくという双方のコミュニケーションが、今まで以上に大きな意味を持つと言えるでしょう。
自分の行動選択を通じて社会の発展に貢献することは、
私たち自身が価値を生み出しているという自己実現、そして社会全体のウェルビーイングにつながっています。
日常における小さな選択が、社会全体とどのように関連しているかを意識して行動することは、
社会を構成する私たちの大切な責任であり、個人そして社会のウェルビーイングに大きくつながっていることを学ばせていただきました。
◆最後に
BIKAS COFFEEの立ち上げの経緯、取り組みなどについてお話を伺う中で、
コーヒーをきっかけに理念を通じて生産者と消費者がつながり、社会経済の発展に貢献するコミュニティをつくることへの深い想いを感じました。
当社も、「地球×人」「事業×人」「人×人」の理念に則り、
事業を通じて地球にも人にも優しい、サスティナブルなライフスタイルを提案し、社会に貢献していくこと、
想いを共有する方とつながることで相乗効果で価値を生み出していくことを大切にしています。
今後も様々な方とコラボレートしながら、サスティナブルな取り組みを今後も発信し、SDGsの達成に貢献してまいります。
引き続きよろしくお願いします。
参考
https://bikascoffee.stores.jp/
https://bikascoffee.stores.jp/about