株式会社AN代表取締役の向山かおりです。
前回は食品ロスの問題からサステナビリティに向けた取り組みについてお話ししました。
食のサステナビリティに関する取り組みには様々なものがあります。
先日当社は、ネパールのカトマンズにコーヒーの樹を植樹する、BIKAS COFFEEのクラウドファンディングに参加しました。
「BIKAS」は、ネパール語で「発展」を意味する言葉。
森と共生する農法「アグロフォレストリー」で生産された、世界的にも珍しいネパール産コーヒー豆の流通を健全化し雇用支援を行うために、BIKAS COFFEEは誕生しました。
このプロジェクトは、オーナーの名前が入ったコーヒーの木を生産地のネパールに植樹する支援者をクラウドファンディングで募り、 集まった資金でネパールに実店舗を出店する予定になっています。
単に味や香りがよいというだけでなく、コーヒーが手に届くまでの過程を大切にし、生産者と消費者のつながりをつくり出す活動が、今後も広がっていくことを願ってやみません。
コーヒーの生産地は世界でも限られた場所に集中していますが、近年世界の多くの人に親しまれる日常的な飲み物になってきました。
一方で、コーヒー生産地の多くは発展途上国にあります。
交渉力の弱い生産者が、健全な労働環境や自然環境に配慮した生産を確保できないという問題から、フェアトレードの理念が近年注目されるようになってきました。
日本のようにものにあふれた社会で生活をしていると、自分達の手にとるものがどのような経緯でそこに至ったかに想いを馳せることは少なくなりがちかもしれません。
ただ、コーヒーのように日本では生育しない植物から生まれた飲み物が私たちのもとに届くまでには、生産、流通に多くの人が携わっていること、 その過程に関わる個々人の生活、仕事がかかっていることを忘れてはならないと、私自身会社経営に携わる者の1人として感じました。
多くの人にとって身近な食文化が長く親しまれるものであってほしいと望むのであれば、生産、流通の過程が適切なものを消費者が選択することはとても大切です。
当社の理念においても、将来に渡る地球環境の豊かさ、生産者にとっても持続可能な事業のあり方を大切にしています。
今後もこうした想いを共にする活動に積極的に参加し、また情報を発信してまいります。
引き続きよろしくお願いします。