ウイック いろいろな思い

先日ウイッグを見にいらしたM様

M様は幼稚園のお子様がいる

きの　　「今日はありがとうございます。病院でパンフレットを見ていただけましたか」

Mさま 「はい、たくさんのパンフレットをもらったんですけどこのお店が気になりました
　　　　　ところでウイックは一日中つけててもいいんですか。寝る時も？」

きの　　「できないことはないんですけど、１日はきついかもしれません
　　　　　今の時期はあついかも」

どうもお子様に脱毛した姿を見せたくないようである

確かに小さなお子様はびっくりするだろう。

ウイックに対しての説明を聞いて　M様は一度、お帰りになった



いろんな思いがあるし、そんな強い思いを受け止めることができるか、

さすがに少し心配になった。


昨日２週間ぶりに、いらしたMさま

ミディアムロングがお似合いの素敵な方です


きの　　「抗がん剤もう始まったんですね」

M様　　 「ええ、少しずつ抜けてきています」
　　　　　
きの　　「じゃ今まだ長さがあるので軽くして準備しましょうか」

m様　　 「いえ、もう短く、バリカンで　」

抜けてくることに不安があるという



M様　　 「目をつむっているから終わったら教えてください」

３０センチ近くある髪、ハサミを入れた、そしてバリカンを


静かな時間が流れた


女性の髪に対する思い

もうウイックは手放せない、お子様にも気付かれない、違和感のないウィックを
絶対作らなきゃという思い


いろんな思いが入り混じった


きの　　 「目を開けてください,終わりました」

Mさま　　「なんかすっきりしました。いろんな意味で　ありがとう」


髪が抜けることに、不安を感じていたという

不安を減らすお手伝いができ、感謝の言葉をもらい

なぜか距離感がすごく近くなった。


心をこめてウイックをカットした




Mさま　　「すごい、ホントに自然、ちょっとびっくりしました」





やっぱりたくさんの思いがある

Mさまの思いに触れ

心がキュッとし温かい気持ちになった

また頑張ろう