言葉の力

今日いらしたKさま　明るくて　笑顔がとっても素敵な方です


きの　 [脱毛始まりましたね。前回お伝えしたようにベリーショートにしてもよろしいですか」

Kさま　「・・・・・・・・・」


前回ウイックを試着して最低限のカットをし　今日は再調整という感じでした

ウイッグも気に入っていただき　終始笑顔だったKさま

急に大粒の涙が・・・


kさま　「髪がなくなるのが嫌じゃないです　病気になって　いろんな方に良くしてもらって
　　　　　
　　　　今まで気が付かなかった周りの人のやさしさ　そしてこちらでも・・・・」

いつも思う　かけてあげれる言葉が出ない

慰めの言葉は簡単だけど　何か・・・違う


きの　「すいません　言葉が出ないです　ただ　ただ　自分のできる事　髪に関しての

　　　　不安だけは自分が責任もって安心に変えるつもりです」

Kさま 「ごめんなさい どうしたんだろ　ちょっと数値も悪かったので　でも心強いです

　　　　病院もトップの病院で先生も責任もってやります。任せてくださいって言われて　

　　　　恵まれてるなって」

病院の先生とは立場が違う・・・・けど

でも女性の大事なものを扱わせてもらう　

志は同じかもしれない


落ち着いたKさまとは普通に世間話をする

子供の事や　両親の事　旦那様の事　街の事　話は途切れない

懐かしい友人とお話しするように


患者さまとの話は楽しい　患者さまは病気を経験して　人間的にも一回り大きくなられて

お互いに受け入れる事ができ　とっても自然に　絆を感じます

たくさんの患者さまとの絆　

毎日暖かい気持ちでお仕事させて頂いています








ロングヘアーがお似合いのKさま　卒園　入学などの行事も目白押しらしいです

いいものができたと思います







　　　　　

　　

ウイッグ ロング～ショート

抗がん剤治療で脱毛が始まりウイッグを用意して下さい　とお医者様から言われます

ほとんどの方がウイッグは未経験だと思います

ロングがいいのかショートがいいのか　色々なご相談を頂きます

今の髪型に近いようにのご要望が多いのですが　患者さまの状況によってはそうも言えません

またお顔のよっても　スタイルがウイッグに合う　合わないもあります

また思い切ってスタイルチェンジしたほうが「あっ髪切ったんだと　逆に自然に見えるケースもあると思います」

今日いらしたYさまもその1人　ずっとロングヘアーだったそうですただ治療前にはショートボブに切ったそうです

1回目はロングヘアーで御製作いたしました





3週間後いらしたYさまは完全に脱毛していました　

きの　　　「体調いかがですか　脱毛は？？｝

Yさま　　　「すごかったので　弟のバリカンで切っちゃいました」

きの　　　　「えっ　うちでやったのに」

Yさま　　　「母親にやってて言ったんです　だけどヤダッて　バラバラなんで仕上げてもらえます」

髪がなくなった状態でロングヘアーのウイッグをかぶるとやはり重く感じるものです

ショートヘアも前回見ているのでお互いに「短くしちゃいますか！」　「OKです」　即決しました

Yさまはまだ11カ月のお子様がいるのも知っていたのでそれも決め手になりました

ロングは30センチ以上あり毛量もかなりです

一気にショートに仕上げるのはなかなか大変です

10万円以上するウイッグの値段　患者さまが1年必要とされるという思いをを感じて

慣れたとはいえ毎回が真剣勝負です

特にショートは思い切りと強い意志　そして似合わせ　でも「絶対いいもの作るぞ」の思いは

全てのプレッシャーを打ち消してくれます　またプレッシャーは消極的になり　いいものは決してできない事を

いままで嫌というほど感じてきました　今は夢中になって何も考えず無になって切れるようになってきました

患者様もその姿にやはり何かを感じてもらえるみたいです


ウイッグをかぶり　ニコッと笑顔で　「いいみたい　ホントありがとう　何かを感じました」


ただ髪質も　くせも全く違うウイッグいつも100パーセント再現できない事を　やればやるほど感じます　

いつも完璧はあり得ない　必ず納得していただけるまでやり遂げたい　その姿勢はいつも変わらないです

それが使命　まだまだ追い求めていきます　100パーセント喜んでいただけるまで

感謝の心

ウイッグのお問い合わせが毎日のようにあります

病院からパンフレットを見てその場でお電話いただいたり　今回もそんな感じでした

患者さま　「病院からお電話してるんですけど色々聞いてよろしいですか」

きの　　　「もちろんです」

患者さま　「一年間　無料でケアってどういう事ですか

きの　　　「脱毛から発毛まで　なかなか他の美容室に行くのも大変です　その時々に必要なカットを
　　　　　　無料サポートとさせていただいています。なるべくそのお値段(126000円）
　　　　　　で済むように考えました　ご安心ください」

患者さま　「実は　今日　抗がん剤が決まって仕方なく　病院のパンフレットを見ていたんですね
　　　　　　そしたら知らない方が声をかけてきて　私もここで作ったんですよって
　　　　　　教えてくれて説明してくれたんです　その方のウイックが自然で全然わからなくて
　　　　　　迷っていたところだったんですけど思わず電話してみたんです　
　　　　　　あんな自然に作れますか・・もしかして木野さんですか　カットしていただけるんですか」

きの　　　「木野です　教えて頂いた方に感謝ですね　メジャー病院の中では
　　　　　　うちは一番小さなメーカーだと思います　ただ年々患者さまのご依頼は増えています
　　　　　　そちらの病院からは昨年は50人ほどのご依頼がありました
　　　　　　ほとんどが口コミや今日のように患者さまのご紹介です
　　　　　　患者さまの思いも受けて　納得していただけるものを作る自信はあります」

患者さま　「気分が少し楽になりました　一度お伺いしてみます」

うれしいお電話でした

やっぱり感謝です・・・・病院で見ず知らず方に自分のお店の事を自分の事のように

月に２階はパンフの補充に行くいきなれた病院　そこでうちのお店をご紹介してくださる

患者さまの姿が目に浮かびました

どうやって感謝を返したらいいのか・・・普通の出来事ではありません

　
やればやるほど人と人とのつながりを感じます

患者さまの場合は特にです

すばらしい方々に出会いに毎日感謝してお仕事させて頂いています









　　　　　　

毎日新聞に掲載されました(大阪支部）

毎日新聞の大阪版に大きく掲載されました

ヘアエピテーゼ協会はマスコミに取り上げられる事が多いのです

一般のウイックメーカーは新聞に取り上げられ事はあまりないと思います

エピテーゼ協会は抗がん剤治療が始まって

「脱毛から～発毛まで」認定された再現美容師がサポートしていきます

ウイック製作前の自髪カットや自髪デビューまでサポートしていきます


治療スタートで不安がいっぱいの患者さま毎日接して

1人１人似合ったケアプランを作成しております

ANGELIQUEでは年間では500人ほどの患者さまと接しております

ほぼ全員の方が　不安な表情でご来店頂いた患者さまが笑顔で「安心しました」と

別人のように帰られるのを見て

毎日の事ではありますが自分自身も「良かった」とほっと胸をなでおろします


困っている方をサポートする　心をこめて患者さまに接する　いつしか

患者さまから患者さま　そして看護師さんの耳に届き　広がっていつしかマスコミに届きます

適正に紹介されたことが嬉しくまたそれが患者さまに届けばもっと喜んでいただけるのにと考えております
　

ケアプランや無料サポートそしてウイック製作は　「心」が必要なのです

多くのメーカーが言葉巧みに真似をしています

ただ形だけ真似しても心はまねできない　いつも患者さまは感性で感じ取って下さり

自分を応援してくれています。それがすべてです


４日ほどお店を日本を留守にしました

空けて今日いきなり5件程のご依頼があり対応に追われました

必要とされる　こんな嬉しい事はありません　

リフレッシュして来ましたのでまた1年頑張れます　



　

晴れの日

晴れの日　そんな日だった

今年の成人式　自分にとっては一生忘れられない日　心に深く刻まれた日でした

ウイッグのお仕事をはじめて　抗がん剤治療により脱毛される方の制作のご依頼がほとんどですが

脱毛症の方のご依頼もけっこうあります　行く美容室が無いのでずっといらっしゃる方ばかりです

そんな中でもAちゃん　いや成人したからAさんとの出合いは思いで深いです

当時Aさんは高校生　

脱毛症のAさんを心配してお母様がお話を聞きに来ました

きの　　「高校生のお子様のウイッグですか？」

お母様　「はい　娘はかつらなんていらない　ちゃんと生活できてるしって言うんです
　　　　　でもこれから専門に行ったり　成人式だって　着物は着ないにしても
　　　　　とにかくあの子の写真は本当にまったくないんです」

きの　　「そうだったんですね　自分も娘が2人います　写真が無いなんて・・・・
　　　　　分かりました　ぜひウイッグを作らせて下さい　自分が責任もって成人式も手配します」

お母様　「アップもできるんですね・・・　ぜひともよろしくお願いします」


Aさんが何日かしてお店にいらしてくれました

Aさんは帽子もかぶらずお母様に連れられてやってきました

Aさんは自分の目から見てどうしてもウイッグが必要な感じに見えました　緊張感でしょうか

あまりに表情が暗く　自分には彼女のお顔は真っ青に見えたのを覚えています


ウイッグをおつくりしました　「少し使ってみて気になる事があったらいつでもおいで」とお伝えしました

2月ほどしていらしたAさんは明らかに別人になっていました

ウイッグを使うようになり好奇心旺盛な心に灯が付きバイトをすぐ始め　少しメイクもするようになりました

青く見えた彼女がピンク色に見えてきました

生命力　オーラ　普通の女子高生と全く同じです


それから2年ほどが経ち待ちに待った成人式になりました

ウイッグも新調し　そして小物の手配もし　髪飾りも特別なつけまつ毛も

普段やるように　いやそれ以上に気合が入りました





出来上がったAさんはウイッグを使っているようには決して見えないどころかたくさんの成人の中でも

目を引くほどでした

御両親がまぶしそうに遠目で見つめ

感動的なシーンだったと思います


きの　　「お母様　お約束果たせて　自分は美容師冥利に尽きます」


お母様　「初めてちゃんとした写真を3人で撮って来ます　きのさん感謝しております」


晴れの日　こんな日の事を言うのだろう　祝福するように　冬の肌寒いうすくもりの中から確かに光が見えた気がした

大人の階段一歩踏み出したAさんを見つめそして御手伝いできた事

自分達も感謝です「ありがとう」

毎日が勉強

お正月を挟んでの製作依頼が続いています

誰もがのんびりするお正月ですが患者さまはそうもいっていられません

年末ぎりぎりに抗がん剤治療を受け不安なままの年明けとなったようです

今週いらした方は　意外と大丈夫だったようで「普通に過ごせましたとのこと」

安心しました

美容室は閑散期に入りますがウイッグのお仕事はひき続きあります

抗がん剤治療の方も多いですし

脱毛症の方も、「やっと　いける美容室が出来たと」たくさんの声を頂きます

年末にはビックリな言葉もいただきました

きの　　　「今年はどんな一年でしたか　いい事ありました」

Sさま　　 「う～ん　1番はこのお店に出逢えた事かな」

きの　　 「またまた・・そんな」

Sさま　　 「ホントですよ だって　ウイックメーカーのサロンって大体雑居ビルにあるでしょ
　　　　　　エレベーターで行くんだけど絶対その階は人が乗ってたら押せない
　　　　　　上まで行って戻ってきたり・・だから自分でヘンでも切ってたんです
　　　　　　それがここは　普通に美容室　みんな優しくてでもちゃんと個室があって
　　　　　　シャンプーやヘッドスパまでホント一番のストレスがなくなっちゃったんです　
　　　　　　そのせいか髪も生えてきたの」

きの　　　「勉強になりますね　そうだったんですね　もしそうだったら嬉しい限りです」

毎日たくさんの髪の毛で悩んでいる方　そして患者さまの心情を聴く


今日は結婚式が近い方の脱毛症の方にカラーリング

ロングヘアーでところどころに脱毛がある　当日付ける部分ウイッグに合わせてカラーリングをする

これがうまく入らない　大事な結婚式失敗は許されない　2回目でやっときれいにおさまった

カラーチェックしてからのスタートしたのですが　1つの毛束に不思議な事に健康なところと　弾力が無い部分が混じり

染まる部分と染まらない部分が不規則に混じり予想不可能・・・

なんとなく理由がわかった　抗がん剤の方も最初はカラーが入らない　すごく似ていた

次は対処できるだろう

毎日が勉強に感じる

ただどれもこれも自分の中にスッと入って行く

まだまだ自分の知らない事ばかり　新鮮な毎日

まだまだこれから　たくさんできる事がありそうです

今年もスタートしました

お正月休みも終わり今日からスタートいたしました


4日間全く仕事の事も考えず　のんびり過ごしました





今日はスタートからウイッグの制作依頼でした

4日ぶりですがウイック製作は緊張感を感じます

やっぱり普通のカットとは違う特別のものですね


ウイッグを扱うようになって4年目になろうとしています

昨年は100人以上の方にご依頼を頂きました

少しは洗練されたのでしょうか　そうでありたいです


毎日いただく感謝の言葉に　「患者さまのためなら」どんな事でも

いつも熱い思いがこみ上げてきます

それが原点で　原動力になります

ハードな仕事ではありますが　それ以上に得る事がたくさんあります

素敵な仕事です。今年も喜んでいただけるよう

頑張って行きます　1年間よろしくお願いします