アンジェリークの医療用ウィッグ ブログ

銀座 市川にて全国から製作依頼がある医療用ウィッグ 
ANGELIQUEです 

本当の笑顔

2010-09-27 15:43:22 | 忘れられない出来事
先週国立がんセンターにパンフレットを置きに行ったせいか、すぐ患者さまがいらしてくれました

横須賀のご自宅から車で1時間30分ぐらいかかったそうです

奥様、ご主人、小学生の男の子 3人でいらしてくれました


きの   「遠くからありがとうございます。もう治療は はじまっているんですね」

Nさま   「もう6か月も、帽子だけで過ごしてます」

以前横浜で作ろうと大手のサロンに行ったのだけど 予約なしで行ったので
作れずそのままになっていたそうである


ご家族でご来店した場合、そのご家庭の夫婦関係、家族関係はなんとなくわかる

知らない3人の中に自分が入っていくといろんな事をすごく感じる

今回いらしてくれたNさまとご主人は,本当に仲が良く、そこの空間にいると何故か

ほっとする

Nさまは6カ月も前から脱毛されている

そんな姿を見て、ご主人はなんとかしてあげたいと強く思っていたと思う

そんな思いをひしひしと感じていた


きの    「それでは、作りますので鏡の前にいらしてください」

Nさまはちょっぴり恥ずかしそうに帽子を取った

だんな様  「まだ脱毛した姿は誰にも見せてないんですよ」


毎日患者さまと接していると髪のないのが当たり前なので、初心を忘れそうになる

そんなNさまにウイックをつけてみた


きの     「いかがですか」

Nさま     「何で早くここにこなかったんだろう 6か月我慢したことがいっぱいある」

旦那さま   「いいよ、すごく似あってる」


そしてお顔のもっとフィットするよう調整のカットをする。多分少し痩せて、お顔が

細く見えるのを段を上げてシルエットをふっくらさせた

1時間ほどして出来上がった




Nさま    「ありがとうございます、こんな髪にしたかったんです、お顔にも合わせてくれて」

旦那様    「いい いいホントありがとうございます、やっと作ってあげれました」

とにかく旦那様の笑顔が素敵だった

奥様も口紅も書いて、お顔の血色が変わり より素敵になった やっぱり笑顔

子供も何カ月かぶりに見る、髪のあるお母さん 嬉しいに決まっているのにかを顔を見れない

ゲームを一生懸命やっている 照れ隠しだ


確かにウイックを作ったのは自分だが、温かい笑顔に包まれたこの瞬間に立ち会えたことが

自分自身も、ありがたかった。


ウイックをカットは 2年前に亡くなってしまったが、

おばさんが抗がん剤で脱毛したのをきっかけでウイックを作りたいと思った。


あまりの素敵な瞬間に 天国のおばさんの笑顔も浮かんだ

おばさんにはウイックは間に合わなかったが、きっと喜んでくれてると思う


たくさんの本当の笑顔をみた。








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コメント
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