化石の日記Ver.2

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OUTSIDERな2009年

2009-12-31 22:53:14 | 読んだ本とか
「ジプシー・ミュージックの真実」(関口義人著  青土社)

という本を読んでます


なぜ、読了してないうちに紹介するのかというと、

今年中にこの本のことを書いておきたかったからです



9月にブルガリアに行きましたが、

事前に「ジプシーのスリ集団に注意」というアドバイスをいただきました。

幸いにして、被害にはあいませんでしたが、

ジプシーらしき物乞いの少年に遭遇しました


旧社会主義国には、福祉がしっかりしているイメージがあったので

このような人たちの存在は意外でした


「ジプシー・ミュージックの真実」では、

ヨーロッパ諸国でのロマ↓(ジプシーは蔑称)の
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9E

フィールドレポートと、音楽について描かれています


ロマは、その存在が世界史に登場したときから放浪し、

「祖国」すら持ったことがないのですが。


こういった、社会の「外側」にいる人たちに

惹かれる気持ち、なんかすごくわかります


私は「社会の一員」という意識がすごく薄い、というか

例えば、「世間」という大きな円があったとすると

その円の外側、もしくは限りなく外側に近い端っこにいる

という意識が、かなり前からありました


正社員として働いていたときでも

ホームレスの人を見かけると

自分は、何か彼らの方が近いところにいるような。

そういう「アウトサイダー的感覚」があるのです


独身なこと。

これまで何度か、リストラされた経験があり

自分が「使い捨ての労働力」であることを

痛感しているからかもしれません


なので、ロマを追い続ける筆者に共感しました


そして、昨今のニュース記事や、

ネットの書き込みなどを読んで

こういった「アウトサイダー的感覚」を持っている人は

自分だけじゃない


というか、「ロスジェネ」以下だと、けっこういる

ということに気がつきました


私は格オタなのですが、

2009年の格闘技界で、一番人気のあった団体は

「OUTSIDER」↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/THE_OUTSIDER

というところ


アマチュア大会で、出場しているのは

「街の不良」「根っからのワル」ということになっている

(実はけっこうアマ実績があったり、現役公務員な人もいるらしい)

猛者たち


これが、チケット発売10分くらいで完売といった熱狂的な人気なのです!

アウトサイダー。世間一般から「はずれた」人たちに

対する共感というのが、あるのかも。。。


そういえば。2009年は、

容疑者がアイドルみたいになったこともなったし、



年頭にあった「派遣村」は、

派遣でなくパートタイマーな私にも衝撃でしたが、

あの光景を見て「このままじゃいけない」と思った人がいっぱいいて、

それが政権交代につながったのかもしれません


こじつけに近いかもしれませんが、2009年は

アウトサイダーが世の中を動かした年、ではないでしょうか


2010年は、これが良い方向に進んでほしいです