雨上がりの朝、葉の上に滴った水滴に近づいてみると、雲間からのかすかな光、流れる雲、そして緑の葉が白い渦のように写っていた。水滴の中から世界はどのように見えるのか・・・、しばし、思考。
雨上がりの朝、葉の上に滴った水滴に近づいてみると、雲間からのかすかな光、流れる雲、そして緑の葉が白い渦のように写っていた。水滴の中から世界はどのように見えるのか・・・、しばし、思考。
青に染まった羽、黄色い靴を履いた足が伸びてくる。上半身は未だ隠れていて見えないが、降り立とうとしているようだ。ファインダーを覗きながら妄想していると、ファンタジーな風景が見えた。
ほとんどの人が見向きもしない野草、そんな人の目にとまらない世界にも花の季節がある。日差しの強い夏の日、下から咲きだした花は上に登っていき頂点に達した。弱い風に身を任せて揺れていた。
緑の背景の中で白い蕾を中心に緑色の萼が自由奔放に伸びる。中心から徐々に開こうとしている蕾から旺盛な生命力が感じられる。
不思議な雰囲気をもつ野草はニンジンの原種だったりする。今、北海道で一番勢力を伸ばしている野草のひとつだ。
今日も陽が沈む。
雲に覆われて夕陽が届かない時もあるが、毎日、寸分の狂いもなく繰り返されているこの現象は、地球の公転と自転を起源としている。それは季節、気温、気象を生み生命を育む回転なのだと、夕陽を見ながら考えたりする。
夕暮れ時にはそんな雰囲気がある。
小さな雫が葉の中央に集まって大きな雫が育っていく。大きな雫は周りの景色を球面に写し揺れていた。閉ざされた小さな世界のありふれた風景なんだけど、なんだか心に浸みてくるものがあったりする。