投資家の目線

投資家の目線182(東京都の債券市場構想)

 東京都の債券市場構想とは、中小企業に対する貸付債権やそれらが発行した社債を証券化して債券として投資家に売り出すもので、つまりは中小企業融資等の債権を基にした証券化商品(CLO、CBO)である。原資産としては、保証協会の保証を利用する融資もあるが全体として信用リスクがないとはいえない。景気低迷が続けばデフォルト率も上昇しよう。
 12月19日まで第10回債のCLO参加企業を募集している。商品が組成できたとしても、これだけ証券化商品が悪者になっているなかでどれだけその債券の購入者がいるのだろう? 格付会社も批判されているなか、売れなければ引受会社がリスクを抱え込むことになる。その証券化された債券は個人も購入できるようだが…。
 新銀行東京と並んで、石原都政が中小企業の資金繰りを助けるために作ったものだったはずだが、この状況下でうまくいくのであろうか?
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