[本記事は Doblog で 2008-11-03 22:45:00 に載せたものです.]
へ~,そんなのあるんだ,聞いたことがなかった.
今回で2回目だそうです,DIY PC Expo.
長年愛読していた(Softbank) DOS/V Magazine が休刊しました.
昨年12月に,2008年2月号を出して休刊.
この業界で「休刊」といえば,「廃刊」と同義(だと思います).
PC関連の雑誌を読まない数か月が過ぎ,何というか,物足りない,
寂しい感じがしていました.
そんな折,見つけたのが(日経) WinPC.
読みごたえがありました.
ありふれた言い方をすれば乾いた砂に水が沁みとおる・・・そんな感じでした.
で,今日は DIY PC Expo に行ってきました.
(日経)WinPC でこの存在を知り,参加登録していたのです.
久しぶりの秋葉原.
コスプレのお嬢さん方が微笑みかけてくれます.
彼女たちと2ショットしたい,熱心なお方も相当数いらっしゃる.
ガイドブックにでも書いてあるのか,外国の方も見物(?)しています.
でも,オヤヂのお目当てはお嬢さんではなく,DIY PC Expo のセミナー.
オタクたちが群がっているという点では,
まぁ,どちらも同じようなものですが・・・ (^.^;
# カメラを2台ぶらさげて出かけました.
変なオヤヂに見られたくないので,バッグの中に収めて・・・
残念ながらカメラを取り出す機会はありませんでした.
なので,今回は写真がありません.
【2008-11-05 追記】
Seagate 社のブースで社員の方と多少お話できました.
その際配布されたパンフに「モデル番号の構成」がありました.
ST34006AS が何を意味しているか,です.
スキャンしたので,写真の代わりに添付します.
さて,お目当てのセミナー.
予約していたのは 16時からの Seagate と 17時からの Intel.
Intel のプレゼンテータは天野さん.
このお方,その世界では有名な人のようです.
登場するだけで拍手が湧く.面白くない(とオヤジには思われる)話題でも,
お隣の人が笑う.
居心地わるいなぁ・・・って感じた場面も少なからずありました.
天野さんにはちょっとカリスマ的要素があるのでしょうか.
彼のお話は,IDF(Intel Developer Forum)で発表された内容,
次期 CPU,Core i7 でした.
雑誌に IDF のこと,Nehalem = Core i7 が書いてあるので,
特に目新しい情報はありませんでしたが,
肉声で聞くと,やはり溜息をつくような内容でもありました.
CPUのピン数は大幅に増えて 1366本.
TDP(Thermal Design Power)は時代に逆行するかのごとく 130W.
ひとつのダイ(die:Intel 流の表現で,シリコンの1枚)に4つのCPU.
それぞれのCPUはHT(Hyper Threading)対応なので,
OSからは 4 x 2 で8つのプロセサが動いているように見える.
おもしろいのは,負荷が少ない時には自らオーバクロッキングする仕組み.
4つのCPUに負荷をかける必要がない場合には,
一つか二つのCPUの周波数を上げる(残りはお休みさせる)仕組みだそうです.これによりマルチスレッドではないアプリケーションも素早く動作するとか.
TDP(Thermal Design Power)が 130W となり,
エコじゃないなぁと思っていたら,オーバクロッキングの逆転発想(?)で,
お休みモードも進化していて,通常使用ならCPU全体としての消費電力は抑えられそうに思いました.
【2008-11-05 追記】
Intel Core i7 になって,
ようやくメモリコントローラが CPU に内蔵されました.
また,ひとつのダイに4つのコアを実装する
本格的なクアッドコアとなりました.
設計思想と実装面では AMD の後塵を拝していたのです.
オヤヂは AMD を使ったことがないのですが,
AMD に頑張れとエールを送りたくなりました.
--------------------------------
順序は逆になりましたが,
Intel の前に Seagate のセミナーを受講(?)しました.
Seagate のプレゼンテータは,佐藤さんとおっしゃる方.
おそらく英語ができる人です.
お話の随所に英語が出てきます.
単語/連語レベルなので何ともいえませんが,
身に付いた,日常で発声している英単語って感じでした.
英文の技術文書を日常的に読んでる人だと思います.
それはともかく,佐藤さんのセミナーは有益でした.
日経 WinPC 編集部:西村さんが質問を投げ,
Seagate の佐藤さんがそれに答えるといった,掛け合い漫才・・・
いえ,Q&A形式のセミナーでした.
時間が少なく,Seagate 佐藤さんは機関銃のように話します.
PowerPoint のスライドを読んでいる暇はありませんでした.
覚えていることを順不同に列挙すると・・・
□ HDDは縦置きでも横置きでも(今のHDDなら)なんら問題なし.
□ 15,000回転(/RPM)が現行の最大だが,
2万回転・3万回転のディスクは登場するか・・・
答えは No.
なぜなら,HDD筺体内部は風速 60m の暴風雨(雨は降りません),
これ以上回転数を増やすとヘッドが安定しない,つまり読み書きが困難.
空気力学の世界でした.
□ 将来の高密度化は分子レベルの安定性,つまり密度の均一性を指向する.
粒度のバラつきを少なくし,粒を細かくすれば,
さらに記録密度は上がる.
□ 2.5サイズではアルミ製カバー.
3.5"ではステンレス製のカバーが使われているようです.
アルミは磁気を通しやすいので,
マグネットを近づけると記憶喪失になりやすい.
また,2.5"HDDでは筺体とスピンドルの空間は 1mm 未満.
ヘタに持つと,カバーがたわんでディスクを破損してしまう.
これらを逆手に使うと,HDDを捨てる時には磁石を近づけたり,
強い力で上からHDDを押せばよい.
【2008-11-05 追記】
□ HDDの回転数は一定なので,
プラッタ(記録面・円盤)の内周と外周では線速度が異なる.
外周になるにつれ線速度は大きくなる.
逆に記録密度は減ってくる.
内周と同じ記録密度にすると,
つまり外周ではより密度を高くして記録すると効率的.
このようにして,ある範囲のシリンダごとに記録密度を変え,
プラッタ面の効率的利用がなされている.
□ HDDには記憶容量を増やすため複数枚のプラッタが使われる.
プラッタの精度を高めても,個々のバラつきは避けられない.
たとえば,1枚のプラッタが標準で 100GB であったとしても.
読み書きできない部分があり,実質 90GB となることがある.
逆に 110GB まで記録できるプラッタもある.
容量が 300GB で,3枚のプラッタで構成されるHDDがあるとする.
このときにプラッタのバラつきを逆用して,
90 + 110 + 100 のように構成すれば無駄なくプラッタを利用できる.
□ 「物理」フォーマットは存在するか?
メーカの工場では「物理」フォーマットが行われるが,
ユーザが行うフォーマットでは「物理」フォーマットは存在しない.
HDDに対するコマンドをスキャンして調べてみた.
Windows で行うフォーマット(通常のフォーマットとクイックフォーマット)では,
ほとんど write 系のコマンドが発行されていない.
書き込みがほとんどない,
つまり我々が想像するフォーマットがなされているとは思えない.
ちょっと学問的なお話から実用的な話題まで,
もっと時間があればオヤヂにも十分理解できると思われました.
充実した 45分でした.
--------------------------------
以上は DIY PC Expo の感想ですが,
せっかくアキバに行ったのですから手ぶらで帰る訳にはいきませんよね.
軍資金が乏しいので,マザーボードを買って帰る,CPUを手に入れる・・・
これは無理な相談.
後日,ご紹介する予定ですが,
今日の戦利品はメモリのヒートスプレッダ(たぶん Heat Spreader).
メモリの「熱さまシート」(小林製薬)のようなもの.
それと何冊かの新書(おなじみ,書泉ブックタワー)と
Serial ATA のケーブル(80cm のがありました).
自宅を 9時過ぎに出て,帰宅したのが 8時前.
11時間の豊穣と空費.
トータルでは有益な一日だったと思っていますが,
どんなもんでしょ・・・
へ~,そんなのあるんだ,聞いたことがなかった.
今回で2回目だそうです,DIY PC Expo.
長年愛読していた(Softbank) DOS/V Magazine が休刊しました.
昨年12月に,2008年2月号を出して休刊.
この業界で「休刊」といえば,「廃刊」と同義(だと思います).
PC関連の雑誌を読まない数か月が過ぎ,何というか,物足りない,
寂しい感じがしていました.
そんな折,見つけたのが(日経) WinPC.
読みごたえがありました.
ありふれた言い方をすれば乾いた砂に水が沁みとおる・・・そんな感じでした.
で,今日は DIY PC Expo に行ってきました.
(日経)WinPC でこの存在を知り,参加登録していたのです.
久しぶりの秋葉原.
コスプレのお嬢さん方が微笑みかけてくれます.
彼女たちと2ショットしたい,熱心なお方も相当数いらっしゃる.
ガイドブックにでも書いてあるのか,外国の方も見物(?)しています.
でも,オヤヂのお目当てはお嬢さんではなく,DIY PC Expo のセミナー.
オタクたちが群がっているという点では,
まぁ,どちらも同じようなものですが・・・ (^.^;
# カメラを2台ぶらさげて出かけました.
変なオヤヂに見られたくないので,バッグの中に収めて・・・
残念ながらカメラを取り出す機会はありませんでした.
なので,今回は写真がありません.
【2008-11-05 追記】
Seagate 社のブースで社員の方と多少お話できました.
その際配布されたパンフに「モデル番号の構成」がありました.
ST34006AS が何を意味しているか,です.
スキャンしたので,写真の代わりに添付します.
さて,お目当てのセミナー.
予約していたのは 16時からの Seagate と 17時からの Intel.
Intel のプレゼンテータは天野さん.
このお方,その世界では有名な人のようです.
登場するだけで拍手が湧く.面白くない(とオヤジには思われる)話題でも,
お隣の人が笑う.
居心地わるいなぁ・・・って感じた場面も少なからずありました.
天野さんにはちょっとカリスマ的要素があるのでしょうか.
彼のお話は,IDF(Intel Developer Forum)で発表された内容,
次期 CPU,Core i7 でした.
雑誌に IDF のこと,Nehalem = Core i7 が書いてあるので,
特に目新しい情報はありませんでしたが,
肉声で聞くと,やはり溜息をつくような内容でもありました.
CPUのピン数は大幅に増えて 1366本.
TDP(Thermal Design Power)は時代に逆行するかのごとく 130W.
ひとつのダイ(die:Intel 流の表現で,シリコンの1枚)に4つのCPU.
それぞれのCPUはHT(Hyper Threading)対応なので,
OSからは 4 x 2 で8つのプロセサが動いているように見える.
おもしろいのは,負荷が少ない時には自らオーバクロッキングする仕組み.
4つのCPUに負荷をかける必要がない場合には,
一つか二つのCPUの周波数を上げる(残りはお休みさせる)仕組みだそうです.これによりマルチスレッドではないアプリケーションも素早く動作するとか.
TDP(Thermal Design Power)が 130W となり,
エコじゃないなぁと思っていたら,オーバクロッキングの逆転発想(?)で,
お休みモードも進化していて,通常使用ならCPU全体としての消費電力は抑えられそうに思いました.
【2008-11-05 追記】
Intel Core i7 になって,
ようやくメモリコントローラが CPU に内蔵されました.
また,ひとつのダイに4つのコアを実装する
本格的なクアッドコアとなりました.
設計思想と実装面では AMD の後塵を拝していたのです.
オヤヂは AMD を使ったことがないのですが,
AMD に頑張れとエールを送りたくなりました.
--------------------------------
順序は逆になりましたが,
Intel の前に Seagate のセミナーを受講(?)しました.
Seagate のプレゼンテータは,佐藤さんとおっしゃる方.
おそらく英語ができる人です.
お話の随所に英語が出てきます.
単語/連語レベルなので何ともいえませんが,
身に付いた,日常で発声している英単語って感じでした.
英文の技術文書を日常的に読んでる人だと思います.
それはともかく,佐藤さんのセミナーは有益でした.
日経 WinPC 編集部:西村さんが質問を投げ,
Seagate の佐藤さんがそれに答えるといった,掛け合い漫才・・・
いえ,Q&A形式のセミナーでした.
時間が少なく,Seagate 佐藤さんは機関銃のように話します.
PowerPoint のスライドを読んでいる暇はありませんでした.
覚えていることを順不同に列挙すると・・・
□ HDDは縦置きでも横置きでも(今のHDDなら)なんら問題なし.
□ 15,000回転(/RPM)が現行の最大だが,
2万回転・3万回転のディスクは登場するか・・・
答えは No.
なぜなら,HDD筺体内部は風速 60m の暴風雨(雨は降りません),
これ以上回転数を増やすとヘッドが安定しない,つまり読み書きが困難.
空気力学の世界でした.
□ 将来の高密度化は分子レベルの安定性,つまり密度の均一性を指向する.
粒度のバラつきを少なくし,粒を細かくすれば,
さらに記録密度は上がる.
□ 2.5サイズではアルミ製カバー.
3.5"ではステンレス製のカバーが使われているようです.
アルミは磁気を通しやすいので,
マグネットを近づけると記憶喪失になりやすい.
また,2.5"HDDでは筺体とスピンドルの空間は 1mm 未満.
ヘタに持つと,カバーがたわんでディスクを破損してしまう.
これらを逆手に使うと,HDDを捨てる時には磁石を近づけたり,
強い力で上からHDDを押せばよい.
【2008-11-05 追記】
□ HDDの回転数は一定なので,
プラッタ(記録面・円盤)の内周と外周では線速度が異なる.
外周になるにつれ線速度は大きくなる.
逆に記録密度は減ってくる.
内周と同じ記録密度にすると,
つまり外周ではより密度を高くして記録すると効率的.
このようにして,ある範囲のシリンダごとに記録密度を変え,
プラッタ面の効率的利用がなされている.
□ HDDには記憶容量を増やすため複数枚のプラッタが使われる.
プラッタの精度を高めても,個々のバラつきは避けられない.
たとえば,1枚のプラッタが標準で 100GB であったとしても.
読み書きできない部分があり,実質 90GB となることがある.
逆に 110GB まで記録できるプラッタもある.
容量が 300GB で,3枚のプラッタで構成されるHDDがあるとする.
このときにプラッタのバラつきを逆用して,
90 + 110 + 100 のように構成すれば無駄なくプラッタを利用できる.
□ 「物理」フォーマットは存在するか?
メーカの工場では「物理」フォーマットが行われるが,
ユーザが行うフォーマットでは「物理」フォーマットは存在しない.
HDDに対するコマンドをスキャンして調べてみた.
Windows で行うフォーマット(通常のフォーマットとクイックフォーマット)では,
ほとんど write 系のコマンドが発行されていない.
書き込みがほとんどない,
つまり我々が想像するフォーマットがなされているとは思えない.
ちょっと学問的なお話から実用的な話題まで,
もっと時間があればオヤヂにも十分理解できると思われました.
充実した 45分でした.
--------------------------------
以上は DIY PC Expo の感想ですが,
せっかくアキバに行ったのですから手ぶらで帰る訳にはいきませんよね.
軍資金が乏しいので,マザーボードを買って帰る,CPUを手に入れる・・・
これは無理な相談.
後日,ご紹介する予定ですが,
今日の戦利品はメモリのヒートスプレッダ(たぶん Heat Spreader).
メモリの「熱さまシート」(小林製薬)のようなもの.
それと何冊かの新書(おなじみ,書泉ブックタワー)と
Serial ATA のケーブル(80cm のがありました).
自宅を 9時過ぎに出て,帰宅したのが 8時前.
11時間の豊穣と空費.
トータルでは有益な一日だったと思っていますが,
どんなもんでしょ・・・