信濃路の早春
「Rosey Night Music」に懐かしい歌が入っていた。
狩人という名の男性デュオが歌う「あずさ2号」。
Roseyと私は、いつも新宿発8時発の「あずさ2号」で彼女の故郷に帰っていた。
歌い始め近くに、♪春まだ浅い信濃路へ、という歌詞があり、すごく懐かしかった。
桜咲く頃に東京から行くと、あちらはまだ梅・・・季節が逆戻りした感じだった。
ただ、信濃路というと、松本で大糸線に乗り換えて安曇野を突っ切り大町へ、
そのあたりの風景がふさわしい気がする、
とにかく歌を聴いてみよう。ぜひ全画面で見て欲しい。
何だか男と女のややこしい関係がありそうだ。
女の「私」と男の「あなた」二人の三角関係か?
それとも「三角の世界」に住む男女?・・・これは草枕やグールドの世界だ。
待てよ、「私」が男で「あなた」は女かもしれない。
なぜなら歌詞ではどこにも男や女は出てきてないから。
これは詮索してみてもよさそうだ。
私の仮説でも別に違和感は感じない。
ただ、初めのフレーズに出てくる「あなたの知らない人」は女のはずだ。
が、「私」の本命はやはり「あなた」、信濃路へ一緒に行きたかったのも「あなた」。
けれども、その「あなた」はいつまで待っても「私」の前には現れない。
それは察しが付く。「あなた」はたぶん人妻なのだ。
一度は夫と別れて「一緒になる」と誓い合ったのかもしれない。
でも、夫が別れてくれないとか、「あなた」にも躊躇いがあったのか。
一人都会で待っていた「私」にも「あなた」は来ないことが分かった。
だから「あなた」への想いを断ち切るために旅立つ。
「あなた」の知らない女友達を連れて。
というようなストーリーも考えられる。
作詞者が男と女を明示しないよう意図的に作ったなら天才だ!
もし、「私」が女だとしたら、「あなた」は男。
「あなた」の知らない男は、既婚の男性なのだろう。
「まぶしいひとつの青春」なんて若い男が味合わせてやれるか?
(そこは私の仮説でも、ちょっと弱点か・・・
でも、若い男には年上の人妻のほうがまぶしいと思うよ)
そこで、竜真知子さんという作詞家の女性に興味が湧いて調べてみた。
多くの作詞を手がけているようなので、数曲Youtubeで聴いてみた。
残念ながら、この曲の歌詞に勝るものは見つからなかった。
素直に、彼女の実体験をもとに詩を作った、と受け止めればよかったのに。
歌詞ビデオなど作って余計な詮索などするんじゃなかった。
でも、「あずさ2号」は男にも女にも共感できる詩であり歌である。
そのことを祝して乾杯て終ろう!
[Rosey]