Blogアトリエ陶夢 <夢宇窯>

アトリエ陶夢の作品や活動紹介、各種陶芸活動、陶の郷づくりを掲載します。

イッテコイ窯解体開始‼

2022年09月11日 | 陶芸活動

先月末28日にいよいよ解体スタートです。

窯の補助金具を外し、焼成部のアーチから解体開始です。作るのは時間がかかりますが、つぶすのは楽です。ですが、レンガの再生使用に向けた清掃処理に時間を取られそうです。焼成室内部のレンガ表面は高温で灰がガラス化してグラインダー掛けが必要です。今回は、アーチ部分の解体で終了としました。

  

 


第10回河童の会 薪窯焼成会 

2022年08月07日 | 陶芸活動

先月、イッテコイ窯の最終焼成会をしました。                             イッテコイ窯(夢宇窯)を築窯してから10年余りになります。これまで河童の会で10回、通算14回の焼成をしました。

この辺りで窯の作り変えをしようと計画しました。その為、今回が最後の窯焚きになりました。

夏日となった先月8日~12日まで5日間焼成活動をしました。焼成時間は今回も、44時間でした。余りもの暑さで窯小屋内は異様な高温! 夏場の焼成はやめた方がいい!と思い知らされた今回の焼成でした。

 

        

 

 新窯はイッテコイ窯をつぶしてトレインキルンへ作り変えます。残り10年の活動期間を楽しむための設えです。トレインキルンは、窯入れや窯出しが楽にできそうです。焼き方もいくつか工夫で楽しめそうです。何よりも窯造りを暫く楽しめそうです。

 次回から、窯造りの様子も報告しますお楽しみに❣

 


トレインキルン焼成の試み 第3弾 炭化焼成

2021年12月09日 | 陶芸活動

  陶芸の森講座「トレインキルン築窯と焼成」

コロナで伸び伸びとなったこの講座も今回で最終を迎えた。

今回は、炭化焼成の試みである。

12日の日曜日には窯出しとなる。

残念ながら、別用があって参加できないが焼き上がりが楽しみである。

3,4日の二日間にまたがる焼成は27時間となった。

12時間後には、火前の温度は1250℃まで上がっていた。

この窯は、昇温が本当に楽にできる感じだ。

しかし、後部の方は950℃前後と200℃ほど低い状態である。

17時間程経過すると火前は1300℃に達する。

焚口を閉じ横差しで昇温を行っていく。

26時間後には、後部の温度も1230℃ほどにあがり、炭化焼成の準備に入る。

三か所の横差し口から50kgほどの炭を投入して窯を閉め終了となった。

 

   今回の講座では、トレインキルンの構造を築窯を通して知ることができた。

また、三回の焼成によってこの窯の面白さと可能性が感じられてきた。

蒸気機関車の形そっくりのこの窯は、焚口の大きさに魅力があり、炎が上から下へ流れる面白さがある。

穴窯とは炎の流れに大きなの違いがありそうだ。

この窯だからこその焼味が生まれることを期待したい。

また、焚口の構造から、太い材木でも節くれの材でも古材でも薪材として使用できる。廃材でも有効活用できそうだ。

 今回の講座では、コロナ過で2年にまたがるロングランとなったが、その分楽しみも2倍となった。

 

 


トレインキルン焼成の試み 第2弾 陶芸の森講座

2021年11月25日 | 陶芸活動

  トレインキルンよる冷却還元焼成

 今月12日~14日の三日間、第2回トレインキルン焼成が開催された。

昨年度で終了の講座ではあったが、コロナの影響でのびのびとなり2年目のロング講座となった。

初回の焼成は、通常の焼成でその焼具合を確かめるのが目的であった。

2回目となった今回は、冷却還元の焼成でどのような焼味が得られるか楽しみである。

 穴窯や他の窯では出ない表情が可能ならば、この窯の評価は高まる。

指導者の陶芸家篠原 希さんによるとトレインキルンの窯の特徴や狙いは、焼具合だけでなく焚口の特徴にあるようだ。

そろそろ資源や環境の視点から焼成を見直す時が来たのであろう。

トレインキルンの焚口は広く大きい。

その為、廃材の使用や端切れ、節など割り木にできない木材など有効に焼成できる利点がある。

その点で「陸の豊かさを守る」SDGsの取組みに繋がるのかもしれません。

 次回3回目は、炭を大量に投入するとのこと。炭化焼成の試みのようである。

煙突からは火花の花が咲くでしょう!

 

  

 

 水洗いをすると鉄さびの様な雰囲気が現れました。場所は中ほどです。                          


トレインキルン築窯講座

2020年11月17日 | 陶芸活動
 トレインキルン

 先日、陶芸の森主催の陶芸講座に参加しました。
今年は、コロナ感染予防のため行事が中止となり、本講座も諦めていたのですが突然に開催のメールが入りました。
トレインキルンというアメリカの陶芸窯づくりと焼成の講座です。

 1回目の講座説明の日は、開催案内に気づかず参加できませんでした。
 内容は、説明と基礎作り作業のようでした。

窯の基礎は、コンクリート基礎の上にコンクリートブロックを一面に敷き詰め、その上に34番レンガを三段に積み上げたものです。
第2回目はその基礎のうえに窯本体のレンガを積み上げる本作業です。

 

 手前の上部分が薪投入口となり、ファイヤーボックス部分となりで奥が煙突部分になります。トレインの名のごとく細長く機関車をイメージさせます。

      

次回、都合で参加できないのですが、銅部分のレンガ積み上げができ完成に近づきそうです。
2月以降4月までに窯だきが予定されています。
どんな焼具合の窯となるのでしょうか楽しみです。
 

牛ノ戸焼窯元を訪ねて

2018年12月12日 | 陶芸活動
 先月29日、窯冷ましの間を利用して鳥取市河原町の牛ノ戸焼窯元を訪問した。
夢宇窯の里(岡山県・久米南町)からは、53号線を鳥取方面に1時間半ほど走ると行くことができる。
ウイキペディアの概要によると牛ノ戸焼は、天保年間因幡の陶工、金河藤七によって開窯。その後は小林梅五郎に継承された。徳利や擂鉢などの日用雑を焼いていたが、4代目の時に継承困難になるが、民芸運動を行っていた吉田璋也、柳宗悦、バーナード・リーチらの激励、指導の甲斐あって窯を絶やすことなく後に継がれている。島根県の布志名焼や出西窯らと同様、民芸運動家たちの影響の強い焼き物であると記されている。

 窯元は、静かな村合の農家に溶け込んでいる。母屋の側に昔ながらの土間づくりの広い木造平屋の作業場や登り窯が隣接していた。
若い後継者の方が対応してくれた。窯場や精土場も案内してくれて、近隣から採集した土の精製の方法も丁寧に説明してくれた。
緑と黒の釉の掛け分けの品を一品買った。

      

 昼近かったので、近くの「 cafe えばこ」 を紹介してもらった。民家を譲り受け内装を少し変えてcafeにしたようだ。
「どちらから来られました」との問いかけで、「私も大阪です」となり、住まいが高槻という出会いになりました。「明日、野菜をもって娘のいる高槻に行くんです」同郷のお隣さん会話がこんな場所でできるという偶然でした。

 

 玄米ご飯の地物野菜使用の優しい料理でした。ご馳走様!

 <追加> もう一軒、中井地区の窯元を訪問しました。因幡・中井窯です。牛ノ戸焼の流れを汲んでいるようですが新作・創作の要素が強くなっている感じがしました。
 

しがらき学ノススメ!ー「信楽大壺をつくる」に参加 

2018年10月29日 | 陶芸活動
 大壺づくり講座参加のため、久しぶりに陶芸の森に行きました。
信楽は、秋真っ盛り!

   
 毎年の参加で、5個目の信楽大壺が生まれます。
登り窯の火袋で焼成した焼き上りは、私のイッテコイ窯(夢宇窯)とは大きな差です。

 指導いただける陶芸家の方の壺の造り方を学ぶことが大きな目的なのですが、焼き上がりはもっと楽しみです。

今回は、予定の講師の変更で信楽作家小牧鉄平さんの指導を受けることになりました。
制作過程も、分かりやすく大変参考になりました。

制作方法の微妙な違いが作品の出来上がりに影響を与えるように感じます。

今回の、大壺づくりの出来上がりは如何に… 12月には焼き上がります。

    

 久しぶりの陶芸の森の窯場も覗いてみました。

 小型の穴窯が修理されつつありました。

  

吉川充 陶展 ―これまでの仕事― 

2017年12月10日 | 陶芸活動
 昨日9日、正覚庵 東福寺塔頭で開催されている陶展に游の会世話人4人でお邪魔しました。
恩師である吉川充先生には、今でも陶芸指導を頂いています。
先生のエネルギッシュな作品は、私の作品づくりの大きな指針ともなっていて、
今回の作品からも、制作意欲を駆り立てられる力を頂きました。

 広い境内の会場のあちこちににちりばめられた作品群は、野外ながらも負けない迫力が感じられました。
室内にも、机や畳、床の間、廊下、箱庭、階段とあらゆる場所に作品の配置があり、
作品との出会いを楽しませて頂きました。

            

清水焼の郷まつり

2017年10月21日 | 陶芸活動
  京都清水焼団地の陶器祭り


 
 昨日から始まりました。
残念なことに、雨模様!明日は、台風の接近で中止とか!

 10年数年前のアマチュア陶芸展がまだ開催していた頃、2年ほど入選した事がありました。
その作品展がこの祭りの期間開催されていた時、陶器祭りを覗きに来たことがありました。
ずいぶん前のことですから、久しぶりで懐かしく感じました。
 清水焼の郷会館も新設移転されていました。

   
 
 地元は勿論、府外からも工房・窯元さんが参加しています。70ブースほどのお店が並びました。

    

 先週の備前焼まつりの会場とは、全く異なる京焼、釉薬物のは派手やかな作品群は、見応えを感じました。
次は、この場に作品を並べてみたいと思います。

しがらき学 「信楽大壺をつくる」

2017年09月26日 | 陶芸活動
   滋賀県陶芸の森 しがらき学講座に参加!

 この土日に開かれた信楽の陶芸の森 創作研修課主催の講座に参加しました。
  講師は研究熱心な信楽の若手陶芸家の篠原 希さんです。
 古信楽の大壺づくりの特徴をしっかり掴んでだ上での分かり易い指導です。
 内容は、二日間の制作日で、一日目は、四段階に分けての壺胴体部の制作、二日目の一日を使っての口づくりという過程です。
  たっぷり過ぎる時間を使っての口づくりは、いくつかの口形の制作とそれを自作の壺に載せてみて吟味し一番合う形を探します。
 そうして見つけた口を取り付けて完成させます。
  普段は、さほど吟味することもなく安易に口づくりをしていることに気づかされます。
 

   
  口づくりの制作を実演してくださいました。
  三種類の口を載せてみましたが、それぞれ感じが異なります。
   
     
  一つ目は、少し口が大きく不釣り合いです。そこで、少し高さと大きさを控え丸みの開き口を着けてみました。
 三つめは、背の低い丸みの口にしてみました。  
 すっきりしているのですが、少し変化なく面白くありません。
 その後、この胴体の形にあった二つ目の形に角をつけた口の完成にこぎつけることができました。
 口づくりの大事さを学ぶ機会になりました。 

粘土層 出現!

2017年03月09日 | 陶芸活動
     道路工事による粘土層の露出

 現在、住居地の近くでは新名神高速道路の工事が進んでいます。
 中国道の混雑を解消するための大阪北部を迂回する道路ともいえます。
 それに伴って、連絡道路の拡張整備も進められていて、山が削られたり埋め立てられたりしています。

 こんな現場をみるとついつい地層が気になってしまいます。
 住宅街では、なかなか見ることもできなくなった地層が、近くの道路現場で出現しました。
  
  高槻にも古くに古曽部焼きというやきものが存在します。当然、粘土も採掘したでしょう。
 また、地質的には海底地層が隆起して高台となった地ですから、大昔に堆積した泥が地層となっていることも想像できます。

 高槻の山間部の居住地付近で貝殻の化石を探したこともある土地柄ですから、場所によっては、泥岩層が見つかっても不思議ではありません。

 近くの土木工事で2m以上もの粘土地層が見られたのは驚きです。

 工事の方にお願いして、少しばかり頂戴しました。素地として使用可能か試してみようと思います。

  地層がずっとつ続いています。  
  
 
 

 
 
  

  

手練りによる土づくり

2017年03月02日 | 陶芸活動
     土あわせ(菊練り合わせ)

 次回の焼締め焼成のための土づくりをしました。
土練機なら簡単にできるのですが、手練りでの土合わせは労力のいる作業です。
 今回は、その作業過程を記録してみました。

 土は、しのはら土と特濾土の合わせです。
今回のしのはら荒土原土は粘りの少ない感じです。

 

 しのはら土の荒練りから菊練りをして練り込みます。


 

 次に7:3の割合で練り合わせをします。



二種の土の練り具合を菊練りの練り回数で様子を調べてみました。特濾を混ぜることで粘りがついてきました。

 

 菊練り50回、100回、そして200回で断面を見てみました。

     50回の断面                    100回の断面 中心部が混ざり切れていません。
  

   200回の断面 ほぼきれいに混ざっています。     土づく完了!   
 

 <まとめ> 土合わせの折の菊練りは、5キロの土で200回以上は必要であると言えます。量が多くなると回数はもっと必要です。轆轤成型をする場合は特にこの練りが大切な作業になります。土の状態を滑らかにしておくことが成型時のゆがみや空気の混入を減少させます。

森陶岳の全貌展ーあくなき挑戦の軌跡ー 

2016年10月13日 | 陶芸活動
  岡山の帰省の機会に牛窓町へ周り、森陶岳展を鑑賞してきました。
 
 チラシの裏面に案内文が掲載されていたので紹介します。

 ー 瀬戸内市在住であり、岡山県重要無形文化財の森陶岳が、昨年85m大窯を焚き、成功裡に窯出しを終えました。この展覧会は、陶岳がこの大挑戦に至った道をたどり、その変遷をご紹介するとともに、陶芸家・森陶岳の人間像にスポットを当てた内容です。ー 中略 -  この度は、初期の作品に加え、相生の46m大窯での作品、その後の岡山県瀬戸内市寒風での53mの大窯、並びに今回の85mの新大窯の新作まで、最初期から現在までを網羅した作品群により、作陶の軌跡をご覧頂けます。ー
 
    
  寒風新大窯で約三か月窯焚きされた高さ145cm、径130cmの五石甕とその甕の内部において焼成した花入れ。白ゴマの窯変となった作品。

   
 私のお気に入りの徳利の作品です。最後の芋徳利作品も五穀甕の中に置いて焼いた作品で燻銀色の胡麻となっている。本当にすごい!85mの窯のすごさが伝わってきます。感動です。


信楽野焼きフェスティバル

2016年10月03日 | 陶芸活動
 一日開催の野焼きに行って来ました。

 信楽「まちなか陶芸芸術祭」の一環に組み入れられた今回の野焼きフェスタ。
芸術祭の開幕行事にもなっていた野焼きは、開催関係者による開催セレモニーから始まりました。
 
     
 野焼きの準備は、1日の朝からされていて火入れを待つばかりになっていました。
火入れ式の点火とともに炎はいきよいよく燃え上がります。

 作品は、素焼きをした上に発色剤(?)が掛けられています。その正体はまだわかりません。
900℃ほどで焼き上がります。
 

 翌日、作品の引き出しです。
 
  
 できあがった私の作品です。

                 灰を水で洗い落とします。すると鮮やかさが増します。
   
  さらに、クリアーラッカーで表面処理することで鮮やかさが増すとのことです。

石膏型de全作品

2015年08月01日 | 陶芸活動
 6人で始まった型技法による作品づくり
学習会は、三年目を迎えました。
 作品展は、そんな学習会の積み重ねの過程で開催されました。

 信楽の作陶会活動に追われていたため、作品づくりが間に合わず
不満足な作品での参加となり心残りとなりました。

 東京柴又帝釈天の側、山本亭内の和室の一部を借りての展示です。
東京組のメンバーの皆さんには、搬入展示、会場当番、搬出と全てお世話になりました。

素晴らしい庭園を背景とする和室にそれとなく並べた作品群!