またたび

どこかに住んでいる太っちょのオジサンが見るためのブログ

はじめてのあとがき

2009-08-05 08:37:55 | またたび
「我々の頭に浮かぶのは多くのものが待ち受けている未来だけだ。
 ああしておけばよかったとくよくよ考えても、過去を変えられるわけではない。」
                    ウォーレン・バフェット(投資家)


大学時代の思いでは色褪せてきてしまっっているけど、
この曲を聴くとふと鮮明なまでにあの情景が浮かんできます。

ネタが尽きるとちょくちょくと小説を載せていました。
今日で完結しました「WHATEVER」は大学時代に初めて書いた作品です。
なので、一番思い入れがあります。
8割方実体験をもとに書いてますので、ほぼ私小説になっています。
基本的に私は恋愛は成就したときがないので、こんな感じになったらいいかなと
儚い思いを言葉に込めました。

こんな男(主人公)は嫌い、女も嫌い、こんな男がいたらいいねと
2つの意見を頂きました。
「許す」という言葉があてはまるかどうかは微妙ですが、
許すとは相手のためではなく、自分のためにすることだと思います。
どんなに傷ついて、落ち込んでしまっても、いつかは許せるんじゃないかと
恋愛はそんなんじゃないかもしれませんが、私はこの作品の女性が実際に
いたとしたら、許すと思います。


以前ブログに載せた「WHATEVER」の歌詞です↓
http://blog.goo.ne.jp/axl-oyama1984/e/1fc893798d02d065510a52afab803a52






「音楽は歴史のしおり」ともいいます。
次のしおりになる音楽はどんな曲になるのかな。
悲しい曲だけはならないように祈って、ここで終了のエンターキーを押します。

WHATEVER-19

2009-08-05 08:30:03 | またたび
 キョウコの携帯電話に一本の非通知表示の着信が鳴った。
 「もしもし…?」
 いつもと違う着信メロディに、戸惑いながらキョウコは恐る恐る電話に出た。
 ガサガサと、受話器に何かが擦っているような雑音が続いた後に、
 小さなスピーカーからは、音楽が聞こえてきた。
 どこか聴き覚えのあるメロディ、緑の草原が頭の中に広がるような、
 唯一無二のやさしい歌声、ほんの数ヶ月前まで毎日聞いていた。
 あの曲が電話口の向こうから流れてきた。
 微かな音だったが徐々に脳裏に甦ってくるようだった。
 キョウコは目をつぶり、自分の頬を流れ落ちる暖かいものを感じた。
 その時、部屋にチャイムの乾いた音が響いた。
 キョウコは電話を放り出すと、急いで玄関に向かいドアを開けた。
 
 そこにはすべてを許し、変わらないために変わり続けたケンが、
 やさしい笑顔で立っていた。

end