エリーさまが月を見ている、トツゼン、
「おとーさま おにーさま エリーは エリーは 月にかえらなければなりません」
「キョトーン」
「ながいあいだ おセワになりました このゴオンはイッショー わすれましぇーん」
「ど・ど・どーしたの」
「火の鳥じゃあなくて かぐや姫だったのか」
ピーヒャラ ピーヒャラ
ピーヒャラ ピーヒャラ
もひとつ おまけに
ピーヒャラ ピーヒャラ
なにかが下りてきた、
「あっ 空飛ぶ円盤だ」
「えリー 月にはなにもないんだよ 空気だってないんだ」
「いえっ 月の裏側にはバイロイト王国の秘密基地があるんですのよ」
「・・・」
「この世界は多元構造で 時間や空間に限定されない区域があるんです」
「パパア そうなの」
「空間の多元性は分かりかけているが 時間の多元性はどうかな 確かに量子の世界ではそうだが それが一般性の相対空間では見つかっていない」
「こちらの世界は あらゆる物質は原子でできており 原因と結果がある」
「そんじゃあー いくまーすー」
「ピュー」
「行っちゃたよ パパア」
「すぐに もどってくるさ」