8/31(木) 12:10配信
@MirrorRoyal – X (旧Twitter)のキャプチャ画像
8月30日、ハリー王子が出演、そして製作総指揮を務めるドキュメンタリー番組『ハート・オブ・インビクタス -負傷戦士と不屈の魂-』が世界配信となった。
このドキュメンタリーは、軍属中に怪我や病気、障害を負った軍人および退役軍人が参加する国際スポーツ大会「インビクタス・ゲーム(Invictus Games)」を追ったものだ。
「インビクタス・ゲーム」とは?
「インビクタス・ゲーム」は2014年に第1回大会が開催され、以後2年に1回開催されている。ハリー王子が創設者であり、パトロンも務めている。
2013年、アメリカ軍の傷病兵(退役軍人を含む)が参加するスポーツ大会「ウォリアー・ゲーム」を観戦したハリー王子が、国際規模で行う大会を思いついたことが発端で立ち上げられた。
Town & Countryによると、この大会の名称「インビクタス」はウィリアム・アーネストの詩「インビクタス」に由来し、ラテン語で「征服されない」という意味をもつ。
2020年にオランダのハーグで行われる予定だった大会はコロナ禍のために延期となり、2022年4月に開催された。番組は昨年の大会に出場した6人の選手に焦点を当て、彼らの過去、困難を克服して癒しに向かう過程、さらに大会へ挑む姿を描いている。
ハリー王子は元軍人であり、アフガニスタン等、最前線で任務についていたことを誇りにしている。それだけにこの大会への思い入れは強いと言われている。
あくまで「個人として」大会パトロンを務めている王子
2020年にシニアロイヤルの引退を発表し、拠点をイギリスからアメリカに移すことを決めたハリー王子とメーガン妃夫妻。当時多くの団体のパトロン(後援者)を務めていた王子は、公務を引退後も軍人としてのキャリアを活かした社会貢献や慈善活動は続けたかったようだった。
しかし、故エリザベス女王、およびバッキンガム宮殿側の決断は毅然としたものだった。 2021年、ハリー王子は軍関係の名誉タイトルをすべて失い、他にも女王から引き継いだ「ラグビー・フットボール・リーグ」や「ラグビー・フットボール・リーグ」を始めとする多数の団体の名誉職やパトロン職からも退くこととなった。
メーガン妃も同様に、ロイヤル・ナショナル・シアター、イギリス連邦大学協会等のパトロンとしてのタイトルを失っている。
しかし夫妻は、現在でもいくつかの団体のパトロン職を「個人」として続けている。「インビクタス・ゲーム」はハリー王子が現在もパトロンを継続している事業の1つ。そのことからも、この大会を大切に思っている気持ちは伝わってくる。
Netflixとの蜜月はいつまで続くのか?
ハリー王子&メーガン妃と言えば、2022年12月8日から配信開始されたNetflix番組『ハリー&メーガン』の成功が記憶に新しい。この番組製作に先立ち、2020年9月、夫妻はNetflixと複数年契約を結び、ForbesやGuardian等多数メディアは、契約金は1億ドル(約145億円、Forbesは5年契約と報道)と報じている。
『ハリー&メーガン』と今年1月に発売されたハリー王子の自伝『SPARE(スペア)』は暴露的内容であったため、大ヒットは想定内だった。しかしその後、ハリー&メーガン妃は苦戦を強いられている様子だ。
2020年にSpotifyと2,000万ドル(約29億円)の契約を結んだが、今年6月にこの契約の終了を発表。
これは夫妻側からではなく、Spotify側からの「打ち切り」と言われている。
『ハリー&メーガン』の配信開始直後の2022年12月31日、夫妻が共同で製作総指揮を務めた『世界を導くリーダーたち: 信念は社会を変えた!(原題:Live to Lead)』(全7エピソード)が配信された。
これは世界をより良い場所に変えようと戦うリーダーの姿を描いたドキュメンタリー番組だ。 暴露ものは話題性が高くお金になるのも事実だが、本人たちは将来を見据え、こうした真面目かつ社会貢献やエンパワーメントに繋がる作品を製作したいという意図があるのだろう。
しかしこのシリーズは『ハリー&メーガン』の陰に隠れてしまいあまり話題にならず、残念ながらレビューも芳しくなかった。
今回の新作『ハート・オブ・インビクタス』は、『世界を導くリーダーたち』の流れを汲む社会派ドキュメンタリーだ。負傷や病を乗り越え、自らの体を鍛え、大会に挑む人々の物語は多くの人たちに力を与えるに違いない。
しかし「ハリー王子・製作総指揮」である限り、番組の内容と彼がもつ拡散力、および視聴率への期待をきっぱり切り離すことは難しい。
ちなみに『ハート・オブ・インビクタス』のはハリー王子とメーガン妃の会社「アーチウェル・プロダクションズ」が製作しているが、Town & Countryの取材に対し、この番組製作の報酬はすべて(大会運営団体である)「インヴィクタス・ゲームズ財団」に振り込まれるとNetflix広報担当がコメントしている。
ハリー&メーガン夫妻が次に手がけるプロジェクトもほぼ決定しているようだ。アフリカを舞台に「安全な出産」「人道」等をテーマにしたドキュメンタリーであると言われ、Daily Mailによるとこの作品でもハリー王子とメーガン妃が共同で製作総指揮を務めるとのこと。
暴露系を封印し、社会派セレブとしての地位を確立したいハリー王子とメーガン妃。それだけに、今回配信の『ハート・オブ・インビクタス』の評価は、プロデューサーとしての手腕も含め、今後夫妻の方向性を指し示す大事なターニングポイントになるかもしれない。
ハリー王子の正念場、じっくり見守りたい。 ※ドル→円の換算レートは2023年8月24日のものを使用。 【次ページ:予告編紹介】配信開始間近!『ハート・オブ・インビクタス -負傷戦士と不屈の魂-』
予告編以上の内容がほぼ公表されていないだけに、期待が高まる。 こちら(↓)はあまり話題にならなかった『世界を導くリーダーたち: 信念は社会を変えた!』の予告編(英語版)。取り上げた7人は、すべて魅力的な人物なのだが…。
文:宮田華子
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最終更新:8/31(木) 12:10Pen Online
イタすぎるセレブ達 2023.08.31 10:23
writer : tinsight-ikumi
ヘンリー王子夫妻が手がけるドキュメンタリー番組が配信開始。王子は番組の中で、またもや王室を猛批判している(画像は『Invictus Games Foundation 2022年4月25日付Instagram「“You have all summited your mountain.”」』のスクリーンショット)
ヘンリー王子とメーガン妃が手がけたドキュメンタリー番組『ハート・オブ・インビクタス -負傷戦士と不屈の魂-(原題:Heart Of Invictus)』全5エピソードが、Netflixによって配信開始された。
番組の中で、王子はアフガニスタンから帰国後、自身が持つトラウマに気付いたことを明かした。
そして当時の出来事を回想し「サポート体制や専門家のアドバイスもなかった」と言い、「誰も助けてくれなかった」と王室を強く非難した。
Netflixが8月30日に配信開始した『ハート・オブ・インビクタス -負傷戦士と不屈の魂-』は、ヘンリー王子とメーガン妃が運営する「アーチウェル・プロダクション」と、ヘンリー王子がパトロンを務める「インヴィクタス・ゲーム財団」のパートナーシップのもとに制作されたドキュメンタリー番組だ。
「インヴィクタス・ゲーム」は、ヘンリー王子が2014年に設立した負傷軍人のための国際スポーツ大会である。
番組は、2020年にオランダの首都ハーグで開催予定だった同大会の準備をする選手や主催者の姿を追ったものだ。大会はパンデミックのため延期となり、2022年に開催された。
ヘンリー王子は同番組のエグゼクティブプロデューサーを務めるとともに、メーガン妃と共に番組にも出演している。あるエピソードでは、王子がインタビュアーから戦地における心的外傷後ストレス障害(PTSD)やトラウマについて聞かれる場面があった。すると王子は、自身の体験を告白するとともに王室を激しく批判し始めたのだ。
王子は兵士として派遣されていたアフガニスタンから帰還後、自身が幼い頃に経験したことがトラウマになっていることに気付いたと明かした。
「僕自身の経験でしか話せないが、2012年にアフガニスタンでアパッチを操縦した後、どこかで解明したんだ。きっかけはアフガニスタンから帰国したことだった。でも、そこで明らかになったのは、僕が12歳だった1997年頃の問題だった。幼い頃に母を亡くしたという、自分でも気付かないトラウマがあったんだ。」
しかし当時の王室内では、トラウマに苦しむヘンリー王子をサポートするシステムはなかったそうで、王子は「このことについては決して議論されず、僕も黙っていた。他の若者達と同じように、僕も気持ちを押し殺していた」と語った。
そんなヘンリー王子が自身のトラウマに気付いた時は、かなり大きなショックを受けたという。
「すべてが明らかになった時、壁から跳ね返されるような衝撃を受けた。何が起こっているんだ?という感じだった。今の僕は若さと引き換えに、すべてを感じているんだ。」
そして王子は、トラウマに対処してくれなかった王室に対して、このような批判を浴びせた。
「僕にとって最大の葛藤は、周囲に本当に助けてくれる人がいなかったことだ。サポート体制も、ネットワークも、実際に自分に何が起こっているのかを見極める専門家のアドバイスもなかった。」
さらに王子は、「残念なことに、ほとんどの人が初めてセラピーを受けたいと考えるのは、床に横たわり胎児のような姿勢になっている時なんだ。人々はおそらく、事前にこのような事態に対処しておけばよかったと思うだろう。それこそが、僕が本当に変えたいことなんだ」と付け加えた。
画像1~3枚目は『Invictus Games Foundation 2022年4月25日付Instagram「“You have all summited your mountain.”」、2022年8月19日付Instagram「Happy #WorldPhotographyDay」、2022年4月16日付Instagram「Joined by our CEO Dominic Reid and former Dutch Team Captain Edwin de Wolf,」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)
CELEBRITY / NEWS
ヘンリー王子、長男アーチー王子の将来の夢を明かす
ヘンリー王子とメーガン妃の長男、アーチー王子には将来の夢があるようだ。2023年8月31日
BY TAE TERAI、SAORI NAKADOZONO
Photo: Joshua Sammer/Getty Images
ヘンリー王子とメーガン妃が手がけるドキュメンタリー「ハート・オブ・インビクタス -負傷戦士と不屈の魂-」がNetflixで配信され、夫妻の長男アーチー王子の将来の夢と、ヘンリー王子からのアドバイスが語られた。
本作は、ヘンリー王子が傷病退役軍人の心身の回復支援を目的として立ち上げた国際スポーツイベント、インビクタス・ゲームの2022年ハーグ大会に参加した選手たちの姿を取り上げたもの。
ヘンリー王子は、開会式で「人間の精神力は強靭だと知らしめたい。身体的な回復力と回復を目指す精神力が、人をもっと強くさせるのです。どんな重荷も克服できます。インビクタス・ゲームは、次の段階へ踏み出す場となるでしょう」と大会の意義についてスピーチ。
会場に詰めかけた参加者とその家族に向け、「あなた自身の理想像、過去の自分の姿、配偶者や子どもが望む姿」を見せる機会だと語り、長男アーチー王子について触れた。
「息子のアーチーに将来の夢を聞くと、ある日は宇宙飛行士、別の日はパイロット……もちろんヘリコプターのパイロットです。また別の日は(Netflixのアニメシリーズ)『すすめ! オクトノーツ』のクワジーになりたいと言います」。
ヘンリー王子は、自身も陸軍兵士としてアフガニスタンでヘリコプターに乗り従軍した経験がある。
「ですが、僕は息子に将来、何になろうとも、一番大切なのは自分の人間性だと話して聞かせています。パパとママは今の君の姿を見て、これ以上ないほど誇らしく思っていると伝えています」と続け、会場の参加者を誇りに思うと述べた。
ヘンリー王子は、2005年から2015年まで英陸軍に従軍し、最高階級は陸軍大尉まで上り詰めた。アフガニスタンへも2度派兵され、その経験を公に語ってきた。
アメリカの傷病退役軍人のためのスポーツ大会、ウォーリアーズ・ゲームズに触発され、2014年にロンドンでインビクタス・ゲームを設立。2016年のオーランド大会、2017年のトロント大会、2018年のシドニー大会に続き、コロナ禍を経て昨年オランダのハーグにて開催された大会を「ハート・オブ・インビクタス -負傷戦士と不屈の魂-」では取り上げている。
今年は9月9日から16日まで、ドイツのデュッセルドルフにて開催され、ヘンリー王子とメーガン妃も出席することが発表されている。
Text: Tae Terai
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