石ころ

時を待つ信仰(創世記16章)

 

アブラムの妻サライは、アブラムに子を産んでいなかった。彼女にはエジプト人の女奴隷がいて、その名をハガルといった。
サライはアブラムに言った。「ご覧ください。主は私が子を産めないようにしておられます。どうぞ、私の女奴隷のところにお入りください。おそらく、彼女によって、私は子を得られるでしょう。」アブラムはサライの言うことを聞き入れた。(1~2)

 

神の完全なご計画が成るためには従順が試される。老いてなを十年待った彼らであるが、神には千年も一日のようなのである。

 

しかし、愛する人たち、あなたがたはこの一つのことを見落としてはいけません。主の御前では、一日は千年のようであり、千年は一日のようです。(Ⅱペテロ3:8)

 

待つ時間は神への信頼を表すバロメーターである。神のご計画が手遅れになることはないが、待てないことで現れる恥や失敗はキリスト者に幾らでもある。
ただ、信仰の告白ように主を待つ年月が、関係を深めて強固なものとなる。その忍耐の訓練を受けないなら、信仰生活に混乱や問題が生じて世に恥を晒すことになる。

 

彼はハガルのところに入り、彼女は身ごもった。彼女は、自分が身ごもったのを知って、自分の女主人を軽く見るようになった。
サライはアブラムに言った。「私に対するこの横暴なふるまいは、あなたの上に降りかかればよいのです。この私が自分の女奴隷をあなたの懐に与えたのに、彼女は自分が身ごもったのを知って、私を軽く見るようになりました。主が、私とあなたの間をおさばきになりますように。」
アブラムはサライに言った。「見なさい。あなたの女奴隷は、あなたの手の中にある。あなたの好きなようにしなさい。」それで、サライが彼女を苦しめたので、彼女はサライのもとから逃げ去った。(4~6)

 

サライが姑息な手段で子を得ようとし、アブラムもそれに納得したことが混乱を生み、互いを苦しめ夫婦の間に争いをもたらせた。そのさばきを彼女が神に求めた時、神はサライを認めずハガルを憐れまれた。

 

さらに、主の使いは彼女に言った。「見よ。あなたは身ごもって男の子を産もうとしている。その子をイシュマエルと名づけなさい。主が、あなたの苦しみを聞き入れられたから。彼は、野生のろばのような人となり、その手は、すべての人に逆らい、すべての人の手も、彼に逆らう。彼は、すべての兄弟に敵対して住む。」(11~12)

 

神はハガルを探し出して、主人に従順するように諭し、その子にイシュマエルという名を与えて胎の子の命を約束してくださった。
イシュマエルの誕生は神の計画に逆らってのことであるので、彼は「逆らう」運命を持って出て来た。

 

サウルはサムエルが伝えた「七日待て」という神のことばを待てずに、王権が確立されるチャンスを逃した。彼が待つには、兵に捨てられる覚悟が必要であったからである。

 

従順には自らの計画を捧げて、神の計画に期待することが必要なのである。それは一つの死を経ることであり、それゆえみことばに従って待つことは聖い捧げものなのである。


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コメント一覧

ムベ
「本来はペルシャ語で「宿」の意を表すサライ」

そうなのですか、ありがとうございます。
ちょうど、今日の聖書箇所がサライからサラに神によって、名を
変えられる箇所でした。
サラは「女王」と言う意味で、すべての国民の生みの母とされます。
デ某さんのコメントとリンクしていて楽しく思いました。

デ某さんは腎がんから解放されて、大いに自由を楽しまれているご様子、
こちらまで幸せな気持ちになります。

デ某さんが涙された曲、
我が町の駅舎がぴったりです。汽車ではなくスマートな特急が走って
いますが・・。
歌詞の情景がふっと浮かんで来ます。
すんなりと心に沁みる歌を感謝します。
デ某
> アブラムの妻サライ

先日、久しぶりに「生!のステージ」を堪能しました。
ステージと言っても 定数150名の小ホールに半分の70名の客、
70歳を過ぎたカタリスト(朗読家)とジャズヴォーカリスト、
「女ふたり旅」と題した朗読と歌のステージでした。

アブラムの妻「サライ」とは関係のない話で恐縮ですが、
ステージで歌われ感動の渦となったう曲が「SARAI」でした。
本来はペルシャ語で「宿」の意を表すサライ…

「SARAI」の歌詞は…
  遠い夢すてきれずに 故郷をすてた
  穏やかな春の陽射しが ゆれる小さな駅舎
  別離(より悲しみより 憧憬はつよく
  淋しさと背中合わせの ひとりきりの旅立ち…

歌いながらひとしずくの涙… 聴きながらふたしずくの涙…
そんな「SARAI」をお聴きいただければ幸いに存じます。

https://www.youtube.com/watch?v=3vbnIrzRacM
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