撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

バラトン湖の教会をスケッチ(2)

2020-04-15 00:46:46 | 海外生活

 やはり今年はコロナウイルスの祟りなのか、思うようにならないものだ。

漸く待ちに待った菜の花が咲き始めたので、とっておきのバラトン界隈、自慢の花の絨毯

を撮ろうと出掛けてみた。       あゝ無情!、なんと「菜もなく、花もなし」とは!

菜の花も連作は効かないものなのか.....www    

皮算用では、 4月には菜の花の黄色い絨毯、

       5月にはポピー(ハンガリー語でピパチ pipacs)の赤い絨毯、

       6月にはラベンダーの紫色の絨毯、

       7月にはヒマワリの再びの黄色い絨毯、

       8月には麦の黄金色の絨毯、

色とりどりの絨毯はハンガリーの大平原(プスタ, puszta)によく似合う。

とりわけ菜の花は圧巻であり、過去の写真を使って秘蔵の風景とそこに残された古い教会

を今回と次回の2回に亘って、描いてみよう。

教会は決して大きく豪華でもないが、戦禍の長い歴史の中で慎ましく、生き続けた姿が

お気に入りなのである。

 

1.ベルヒダ (Berhida) の菜の花畑

 

 

 <ロケーション>

 

      今年は、.....                                                                                    Apr. 13 2020

            今年は休耕中のようだ。

                               Apr. 20 2019

               右上の集落がベルヒダの町外れである。

 

 ● 古い駅舎

 町民の足であったヴェスプレーム (中心街) までの鉄道路線は廃線になって久しい。

 時間が止まっているように長閑だなあ。            Sep. 04 2017

                現在はバス運行が町民の足となっている。

 

 ● 旧ベルヒダの教会

  今はほとんど使われていなく、日常的には新教会がある。   

   

  14世紀の初めに、ロマネスクとゴシック様式が混在したスタイルで建てられた。

 16世紀になるとオスマントルコ軍の襲撃に備えて、壁を厚く強化して要塞化し、

 最前線エリアで参謀本部として使われた時期もあったらしい。

 

 教会の外観                            Apr. 13 2020

            この角度が最も美しい。 

 

 後期ロマネスク様式の窓                 Jun. 16 2007

 

 

 教会内部                          Jun. 16 2007

 

  祭壇は後期ゴシック様式(13世紀のマーチャーシュ時代の逸品)

 

  内陣の天井はゴシック様式の典型リブ・ヴォールト工法

 

  壁画があったようだが、漆喰で上塗りされており判別不能。

                 

   これにて「バラトン湖周辺の教会をスケッチ(2)」は、お終いです。

   本ブログへのご訪問、有難うございました。