前回に引き続き、ティサ川流域の美しい教会を紹介しましょう。
<百五十三番札所; Csaroda református (チャロダ) カルビン派教会>
教会は、13世紀半ばに後期ゴシック様式で建てられた。 内部には、13、14、17世紀の壁画
を見ることが出来る。 教会の西側の離れた位置に、尖がった細い尖塔とジンダイ屋根(板を瓦の
ように重ねた工法)をめぐらした鐘塔がある。 この塔は14世紀の終りにできたものである。
それと同時期に祭壇のアーチ部分もできた。
教会の内部だけでなく、外壁にはハンガリー 祭壇のアーチ壁で仕切られた部分
独特の花柄模様の壁画がある(1642年) (小さい方の内陣)は最初の建築。
内陣祭壇側 (カルビン派の場合は、祭壇は奥ではなく、説教台の脇となる)
内陣南壁のフレスコ画(14世紀) 祭壇天井部(13世紀)
祭壇との仕切り壁(14世紀終わりの作) 内陣全貌
内陣の北側壁にはビザンチン風壁画(13世紀) 説教台とhangvető と呼ばれるコロナ
内陣西側 西側に離れている鐘塔
<百五十四番札所; Tákos református (ターコシュ) カルビン派教会>
教会は、1700年代に建築工事が始まり、1766、1784、1808年と拡張、整備してきた。
オーバーな言い方かも知れないが、Tákos の村民(全員450人)の自慢の宝物で、小さな世界遺産
だという誇りを持っている。 教会の建物は、日本で言えば、土壁工法というのだろうか、土を竹で
編んだ枠に塗り込んで乾かす Patics (パテチャ)工法を用いており、ヨーロッパでは、他に類を見ない
ということである。 どの角度から見ても絵になる教会である。
北西から 東から
西から 北から
南から
内陣西側 2階の信者席の絵板(パネル)は1784年の設置。 内陣東側
トラスシルバーニア(エルディ)から来た職人 L:ndor Ferenc が58枚の絵板(パネル)を貼り
合わせた天井。 同じ絵が2枚とないと云われている。 また、彼は天井の絵板だけでなくベンチ、
説教台の絵等を、フェニックス鳥、蛇、花、草木の蔦といったものを独特の画風で描いた。
内陣天井 (1766年) 信者席のベンチ(1766年)
祭壇周りのパネル絵
この地域は、刺繍が盛んで近所の民家には展示即売をやっている。
これで、「Csaroda/Tákos (チャロダ/ターコシュ)の教会」は、お終いです。
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