新宿の東急ハンズへ行った後、久しぶりに高島屋の地下へまわった。
たまに、ほかのデパ地下へまわると入っているお店も違って小さいワクワク感を持つ。
食品を買った後、地方の銘菓を置いているコーナーに足を向けた。そして目についたのが
鳥取の二十世紀というお菓子である。寒天、水あめなどが原料だろうけれど梨を輪切りにして
種を除いた穴があいている。え~ッとびっくりした。もう?十年前中学生か高校生の頃の事。
父は甘党でお菓子の頒布会のようなものをとっていた。毎月地方のお菓子が一種類ずつ送ら
れてくる。その中の一つだったと思うけれどこの梨を輪切りにしたお菓子がきた。ほかにどんなお
菓子があったのかは全く覚えていないがこれはとてもきれいで抜いた種に見立てた穴が
かわいいし色も、梨のざらざら感もあって記憶に残ったらしい。添えられた栞によると亀甲やは
大正11年から作っているそうである。私が昔食べたのも同じ亀甲やのものだろう。長いこと
実直に作っているのだろう。その心に涙が出そうになった。
お行儀よく小さな袋に入っているが、当時はもっと梨の大きさに近かったようにも思う。
こちらの目が変わったのか。