私は年に2回、お菓子に季節を感じてワクワクする。
初夏の 鮎(お店によって若鮎とか多少ネーミングが異なるが)、魚の形の薄い
カステラに目やえらを焼き中にぎゅうひが入っているもの。皆様もよく
ご存知のお菓子。ぎゅうひの中にさらに餡が入っているものを数年前に
知らずに買ってしまい、以後、中はぎゅうひだけですね、と念押しをして買っている。
薄いカステラとぎゅうひのコラボがいいのである。
秋はこの栗ぼたん、デパ地下の塩瀬の売り場にでんと積んである。これはカステラの
色に魅かれるのだろうか。茶のあいだから割れて見える黄色。ああ、秋が来た、と
求めてしまう。なかは小ぶりの栗が丸ごと餡に包まれている。
カステラが好き、ということはない。たまにどら焼きを食べるくらいのことである。
たまたまこの二つに季節を感じるということ。小さな幸せにひとり悦にいっている。