最近、町を歩いていると、あちこちで蝉の死骸が道に落ちている。
蝉の寿命は短い。
何年も地中ですごし、つかのまの成虫時代を、夏の暑いさなかに鳴き声をあたりに響かせて・・・死んでゆく。
掃除をする人は、他のゴミと一緒に蝉の死骸を拾って、処理する。
そう、ゴミ箱の中に入った蝉の死体は、・・・ゴミ扱いになってしまう。
子どもの時、金魚やカブトムシなどを飼って、それらが死んだ時は粗末な裏庭を掘って死骸を埋め、細長く切った段ボールに「金魚の墓」「カブトムシの墓」などと書いて、埋めた土の上に立てたっけ。
そんな記憶もあるせいか、道端に蝉の死骸が落ちていて、それをゴミとして処理していく状況は、けっこう複雑。
でも、どうしようもない。
せめて、蝉は、人につかまらないで、つかの間の成虫時代を謳歌してほしい・・なんて思ったりする。
もっとも、人間につかまった場合、死んだ後に埋めて墓みたいなものを作ってもらえるかもしれない。
つかまらずに死んだ場合は、その死骸はゴミ扱いされるのがオチ。
そう考えると、どちらがいいのだろう。
やはり、死後にゴミ扱いされようと、つかの間の成虫時代を、人間につかまらないままで過ごすほうがいいだろうなあ。
私はまだ(?)蝉になったことがないので(笑)蝉の気持ちは分からないけど、私が蝉だったら、やはりそう思うに違いないのだ(笑)。
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