ヒップホップの人たちが以前よく使ってた言葉で「チェケラッチョ」というフレーズがある。
その派生語もいくつかあり、「チェケラ」などのフレーズがそうだ。「チェケ」もよく使われる。
「チェケラ」は「チェケラッチョ」の省略語という感じで、言葉数が「チェケラッチョ」よりも短いので、より言いやすい言葉が「チェケラ」「チェケ」であろう。
ある意味、ヒップホップの定番フレーズのようにも聞こえていた。
それなりに普及した言葉で、お笑い芸人さんでもそのフレーズを使う人もいるし、特に「チェケラ」「チェケ」などは時には番組などの進行役の人が軽いノリで使うこともある。。
では、この「チェケラッチョ」「チェケラ」「チェケ」という言葉、元々はどういう意味だったのかというと。
正確には「Check it out」という英語から来ているようだ。
日本語の意味合いとしては直訳では「調べてみてくれ」という訳になるが、ヒップホップや日常で使う時は「見てくれ!」「注目してくれ」「聞いてくれ!」などのニュアンスだ。
「チェケラ」という言葉は、いかにも「check it out」の日本語発音の言い方という感じだ。
外国人が口にする「check it out」という言葉の響きが、日本ではそう聞こえたのだろう。
「チェケ」は、「チェケラ」を更に縮めたくだけた言い方だろう。
「チェケラッチョ」の場合は言葉の語尾に「チョ」という言葉が加わっているが、それは「な!」という意味合いがあるとか。
「聞いてくれよな!」「見てくれよな!」の語尾の「な」という感じ・・・と考えればわかりやすいのかもしれない。
「やめてチョ」の「チョ」よりも、より強調した言い方(笑)?
普段テレビやライブなどで「チェケラッチョ」「チェケラ」「チェケ」などの言葉が使われてる時、「見てくれ」「聞いてくれ」「注目してくれ」という意味合いでとらえれば、スムーズであることがわかるだろう。
一般の外国人が日常会話で使う「check it out」には幅広い意味合いがあるので、上記の意味合いにこだわって聞いてると、とんな勘違いをするかもしれないので、その辺は注意は必要であろう。
とりあえずヒップホップ系の中でその言葉を勢いよく使う場合は上記の意味合いでとらえていればよさそうではある。
ただ・・個人的な思いを書かせてもらえば、あまりにそれを多用すると、ちょっとカッコ悪く見えることもある。軽く見えるだけでなく。
なので、あまり多用はしないほうが・・・。
特に年輩の人は。
まあ、このフレーズは主に若い世代の人が使うイメージがあり、年輩の人はあまり使ってないように思う。
なんというか、年輩の人が使うと、雰囲気的に無理があるような・・(笑)。
私など完全にオッサンなので、このフレーズを使うことはない。仮に使ったとしたら、冗談で使うぐらいだろうし、言いながら笑ってしまうかもしれない。
その言葉を使っている自分がおかしくて。
一方、「シェケナベイベ」。
これはもうその言葉の出典はピンポイントに分かる。
ビートルズが好きな人なら特に。
出典はもちろん、ビートルズの「ツイストアンドシャウト」の出だしである。
この曲はビートルズのオリジナル曲ではなく、ビートルズのバージョンはあくまでもカバーである。
オリジナルはフィル・メドレーとバート・ラッセルによって書かれた曲で、1961年にトップノーツによってレコーディングされ、世に出た曲。
その後、アイズレーブラザーズにカバーされてスマッシュヒット。
そして更に初期のビートルズがカバーしたことで、大ブレイクし、世界に広がった。なので、この曲をビートルズのオリジナル曲だと勘違いしてる人もいる。
様々な人にカバーされてる曲だが、やはり一番有名で決定盤バージョンと言えば、やはりビートルズのバージョンであろう。少なくても一番有名なのは、そうであろう。
元々ビートルズによって日本でも有名な曲ではあったが、出だしの「シェケナベイベ」というフレーズを、楽曲の出だしとしてではなく、普段の会話に使うようになったのは、なんといっても内田裕也さんではないか。少なくても広めたのは内田さんだと思う。
内田さんは、このフレーズを普段の言葉として使いはじめると、段々それが内田さんの会話のトレードマークみたいになっていった。
「シェケナベイベ」は、本来の英語歌詞は「shake it up baby」である。
日本語にすると「(腰をふって)踊ろうぜ」というニュアンス。
内田さんが使ってたことで、日本では「ロックの定番フレーズ」みたいなフレーズになっている。
内田さんがどんな意味合いでこのフレーズを普段の会話で使っていたかはハッキリしない。
というか、はっきりとした意味合いは込めていなかったんじゃないかな。
内田さんは「シェケナベイベ」というフレーズだけでなく「ロケンロー」という言葉もよく会話に混ぜていた。というか、たいがい会話の最後につけていた。
「ロケンロー」というのは、「Rock and Roll,」のこと。英語風な言い方を日本語で言うと、そう聞こえる。
「シェケナベイベ」も「ロケンロー」もどちらも特定の意味はなかったように思う。
とりあえず、そう言うことで自身がロックンローラーであることを演出してたのだろう。
ちょっとカッコつけのようなニュアンスもあったが、同時にどこかユーモラスな雰囲気もあったので、世間からの反感はなかったような気がする。
少なくても私はそうだった。
なんといっても、内田さんのキャラがそれを通させていたように思う。
あのキャラじゃなかったら、世間にあまり認知されなかったのではないか。
とりあえず、はっきり定義できる意味あいはなかったと思うが、内田さんのその言葉の使い方から「ニュアンス」として私が個人的に感じてた意味合いはある。
あくまでも私の個人的な受け止め方なので、正解とは限らないので、念のため。
私が感じてた意味合いは・・・
「人生、ロックで行こうぜ」
「はじけろ!」
「元気でやれよ」
「そこんとこ、よろしく」
こんな感じだ。
そしてこの感じ方は「シェケナベイベ」だけでなく、彼の口癖だった「ロケンロー」にも同じニュアンスを感じていた。
で、内田さんが口にしてたこの言葉は、内田さん死後にも、時々誰かが受け継いで(?)使っている。
そういう意味じゃ、内田さんが残したもの・・・と言えるのかもしれない。
今回この日記で「チェケラッチョ」「シェケナベイベ」の2語を取り上げてみた。
前者がヒップホップの慣用句(?)、後者はロックの慣用句(?)なのだとしたら。
なにやらその言葉は出だしの響きが似ているし、もしジョン・レノンが現代において若い年齢で存在して、ロックとヒップホップを混ぜた音楽をやるとしたら、「チェキラベイベー」とでも歌うのかもしれない(笑)。←おい!
きっといつの時代も、若い世代は同じような道を辿るのでしょう(笑)。
そう思うことにしてます。
最近は若い子と話す機会もそんなにないので、よく分からないと言うのが本当のとこです。
まあ、最近の流行り言葉は基本ネット上の使用が主じゃないのかなとか、おっさんの私は勝手に思ったりしてるんですが、若い子達は日常会話の中でも普通に使ってるんでしょうね、きっと。
それを一般人も日常的に使うようになった言葉もあれば、とりあえず意味だけは知られるようになった言葉もありますね。
芸能人が使ってる芸能界の業界用語なんて、芸能人が番組内でさかんに使うことで、いつしか広く知られるようになった言葉なんか、その良い例でしょう。
「まいうー(うまい)」とか「ワイハー(ハワイ)」「ターギ(ギター)」「ダーター(ただ)」とか。
近頃はネット用語なんてのも出てきており、いやはや色んな新語があふれてきてますね。
しかも、それってすぐに古くなったりします。
女子高生あたりが使ってる言葉なんか、特に。
記事中の二つの言葉もそうですが、メディアを通じて拡散された分、かなり一般にも浸透してましたね。個人的には使った事はありませんが(笑)
なんかどんどん知らない言葉が出てくる昨今、昭和生まれのおじさんは結構しんどいです。
まあ、今はスマホもあるので速攻ググって調べる事もできますが(笑)
私の師匠(先輩)が言ってました。
「言葉なんてもんは、口に出した瞬間、文字に起こした瞬間に腐り始める(古くなる)もんなんだよ」
う〜む、加速化が進む現代にあっては、まさに師匠の言葉が身に沁みます。