地元の中学校には教え子が数名いるのだが、直近の試合を見て思うことがあった。
それは、ほとんどの場合当人の意識も実力も環境によってしか変わらないことだった。
誰かが背中を押して、影響を与えることで、成長していく。
中学生にとって自ら行動することは難しいのだ。
今の中学校は、チームとしての魅力は低いと思う点が1つある。
チームのキャプテン、エース的存在の選手がシュートを外す、ミスをしたにも関わらず、当人はコートを歩いていることだ。
しかし、ベンチからその態度への言及はなく、リバウンドがとれない他選手だけが怒られる始末…
この状態、環境を一言で表すなら、
「エースのためのチーム」
明らかに接待化された対応と、最も問題となる状態から目を背けることが、成長や勝ちに繋がることはないだろう。
チームとは、特定の子にとって気持ちいい環境になってはいけないと思う。
チームとは、バスケが上手くなりたい子が、成長できる場所でなくてはならない。
では、実力のない子が誰を指標にするかと言えば、それはチームで最も実力のある子。
その子の取り組みが自分のミスに対して責任も持てない人間性であるなら、そのチームの色は「上手ければ人間力は問わない」ことになる。
今のチームではエースでも、この先エースであるとは限らない。
高校で強豪校に入れば、ベンチ入りもできないかもしれない。
味方がボールを回してくれて、頼られる存在が今。
未来においてどのチームでも自分の色を出せるのは、泥臭くプレーできるかや、点を取ること以外にも価値を感じることだと思う。
指導者がその言及をしない限り、多くの子にとって成長できる環境にはならないと思いつつ、私のチームにおいてもこの考え方を忘れずに教えていきたい。
どんな実力を待ち合わせるか
だけでなく、
何を考えてプレーをしていて、どんな人間性を待ち合わせるか