ミニバス記録

バスケノート

信念

2024-10-25 04:07:00 | 日記
本戦まで、残る練習は5回となった。

私が再度認識しておく必要があるのは、ミスをしないことが完成ではないことだ。

実力、経験値を見つめた上で、それでも勝てるチームを作ることが、やるべきこと。

「ミスをしない」ではなく、
「ミスが起こった後どう取り組むか」
相手の方が1枚上手なら、ミスは必ず起こりうる。

今一度、今年度のチーム作りの信念を確認しておく。

小さなチーム、ディフェンスへの取り組みに熱さはあるが、実力はめっきりない。

ディフェンスに関しても、「熱さ」があるだけで、上手い訳ではない。

やはり速さや高さのある相手に対しては破られるし、オフェンス力の低さもあるため、強い相手に対してはターンオーバーから常に相手のブレイクの状況が続くのが現実だった。

オフェンス、ディフェンスのどちらをより強化していくか、そこで私が選択したのは前者で、もっというとスリー。

ドライブに力を入れても下がられる、カバーにブロックされる、スペーシングも悪くなるよね。

じゃあスペーシングをよくする、ドライブ以外の手段を得るためにカッティングが必要だね。
→でも、結局スペーシングが悪いとカッティングも成功しない…

辿り着いたのは、シュート力の向上。

全員がスリーを打てるチーム、それは私がはじめてここに来て描いた夢だった…

2年前から少しかじったことを、本気で、時間をかけて取り組み続けた。

2時間しかない練習なのに、50本シューティングを毎回メニューに入れている。

こんな練習を組むチームは、多分私のチームだけ。

もちろん、ただシューティングはさせていない。

毎回必ず、集中力がきれかける頃に集合をかける。

男女共に25本をデフォルト決める子が現れるようになったことは、間違いなくこの道を歩んだ成果だ。

夏の時点で10本決めるどころか、そもそもスリーの距離が届かなかったような子たちが、今では全員が毎回10〜15本、多い時は20本ほど決めるようになる。

これより他に、良い練習があっただろうか?

私は、今年度この道を選んだことに一切の後悔はない。

なんでかって、私の役目は夢を与えること。

低身長が、何もできず、がむしゃらに戦って蹂躙されることに果たして意味はあるだろうか…

だったら、1つ大きな武器を身につけて、コートで戦い、自分への可能性を感じ続けられる姿であってほしい。

この想いもまた、過去も現在も全く変わることがない。

3年前、現在中1で当時5年生だった子に私がはじめて与えたのは、ポストプレーだった。

この選択は独断で、コーチ内からの反対を押し切ってまで教えたこと。

彼女にポストプレーを教えることの大義は、彼女にとっての自信やアイデンティティを確立させることと、カリスマ的存在を作ることだ。

何者にもなれない存在が集まるチームから、
アイデンティティを確立させた者が現れることは仲間や後輩にとって大きな刺激となる。

彼女の存在は、今の後輩達にとっても壮大であると確信している。


私にとって「夢を与える」とは、
その子のためだけに与えることではない。

当人が与えられ、自分のものにして、その力を発揮した時に周囲へと与えるエネルギーには必ず魅力がある。

このチームの姿は、このチームでとどまることはない。

これが、私の信念の全て。

ここまでの道のりに無駄なことはなかった。
無駄な練習も、無駄な時間もなかった。

それはきっと、私の信念がブレずにここまで進み続けたからだと思う。