みなさま、こんばんは。
餘部橋梁物語、明日にといいつつ3日ほど放置状態でした。(^^ゞ
申し訳ございません、本日再開させていただきます。
> 「猫、こいつらに安全な場所で作業できるところ適当に見繕ってやれ」
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> そういうと、猫はしぶしぶ二郎たちに、草むしりの手伝わせるのでした。
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子供の力とはいえ、単純作業には人が多いほど助かるものです、草むしりは予定より早く終わり、大きな岩など整地に対して支障のあるものの撤去に移っていくこととなりました。
そこで、子供たちに今日の予定は終わったからもう帰れと言うと。
二郎は、ちょっと誇らしげに、それでいて嬉しそうに頷くのでした。
二郎は振り向くと、子分の子供たちに、今日の仕事は終わりだって。俺たちも帰るぞ。
そういうと、二郎はもう一度振り返り、
「おっちゃんありがとう、また手伝いに来ても良いかな。」
思わず、「ああ、い、い、いいとも」とどもりながら話す猫尾
「それじゃ、おっちゃん学校終わったらまた手伝いに来るわ。」
そういって、子分を引き連れて帰っていくのでした。
「猫よ、最初はガキたちにと思ったが、あいつらも本当に喜んで帰っていったなぁ、でも本当に手伝わせて良かったのかなぁ。・・・親方がポツリと呟きます。」
子供たちのお陰で、仕事が少しだけはかどったので明日の予定の仕事まで前倒しで行うことが出来ました。
親方が早めに仕事を切り上げることを猫尾他の人夫に伝えるのでした。
ところ変わってこちらは猫尾がほのかな恋心を寄せる女将の小さな飲み屋
彼女は戦争未亡人であり、幸い子供はいなかったこともあり、女将も猫尾の誠実さを知っているので、やはり気持ちを寄せ合っているのですが、何時も良いムードになると邪魔が入ってしまっています。
今日も親方が、職人を数名連れて飲みに来ているため小さなお店は連日満員盛況の状態になっていました。
猫尾ももちろん、ちょこんと座っているのですが、それこそ借りてきた猫のように小さくなってしまって。
おやおや、親方が酒に酔ってきたからなのか大きな声で話し始めました。
「今日はよ、現場に小学生のガキ大将が来てよ、仕事手伝わせてくれ・・・」と言ってきた。
まぁ、子供の気まぐれとはい助かったもんだ。
親方の言葉に頷く猫尾でしたが、こうして女将の店では、二人きりになりたい猫尾の願いもむなしく、親方たちによる夜の部は続くのでした。
続く
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