国鉄があった時代blog版 鉄道ジャーナリスト加藤好啓

 国鉄当時を知る方に是非思い出話など教えていただければと思っています。
 国会審議議事録を掲載中です。

急行瀬戸のお話 第3部

2017-02-23 23:36:06 | 国鉄思いで夜話
急行瀬戸のお話 第3部

しばらく開いてしまったのですが、今回も急行瀬戸のお話をさせていただこうと思います。
四国連絡の夜行急行列車として、「瀬戸」と「さぬき」という二つの列車ですが急行「さぬき」は寝台車主体の編成、それでいて「瀬戸」は座席車主体の編成でしたが、今では考えられませんが、いずれにも食堂車が連結されていました。
寝台車主体の「さぬき」にはオシ16が、座席車主体の瀬戸にはオシ17が連結されていました。
ただし、この2列車は昭和43年の白紙ダイヤ改正で瀬戸に統合されてしまいます。
あいにく昭和43年の時刻表が無くて昭和45年しかないのですがこれを参照しますと、下り列車基準で瀬戸1号(旧さぬき)瀬戸2号(旧瀬戸)であり、引続き「旧瀬戸」にはオシ17が連結され、「旧さぬき」にはオシ16が連結されています。

ここでオシ16について簡単に書いておきたいと思います。
ご存知の方も多いかと思いますが、オシ17もオシ16も旧形客車の台枠並びに台車を活かして軽量車体を組み立てたもので新製車が末尾0から始まるのに対して改造車でしたので7~始まる番号付けられていました。(オハネ17も同じ理由です)であり、オシ17がナシ20の基礎となった軽快な本格的な食堂車で「特急つばめ・はと」などに連結されていましたが、ナシ20がオール電化を達成したのに対して、オシ17は石炭レンジと呼ばれる昔ながらの石炭を使うレンジでした。
北陸トンネルでの「急行きたぐに」の車両火災事故で食堂車が火の元であったことから、石炭レンジがその原因ではないかと言うことで一斉に運用から外されることとなりました。
実際には、電気暖房の暖房装置の整備不良で過熱したことが原因であり、石炭レンジには非が無かったのですが、老朽化した時代遅れの危ない食堂車と言うことで復活することなくすべて廃車されてしまいました。

なお、オシ16は特急つばめなどに使われていたビュフェを全室に広げたような車両で、どちらかと言うと軽食並びにお酒を飲むためのバーと言う雰囲気だったようですが、こちらもオシ17同様急行列車の特急化が進んだこともあり昭和47年3月のダイヤ改正までに廃車されています。





昭和45年の時刻表でしばし時間旅行をお楽しみくださいませ。

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