パネルディスカッション(14)
宮崎:荒木さん、いかがですか。
荒木:アメリカはもう、今重村さんが言ったように、発電所が出来て実際送電が始まるまで、2年ぐらいかかるわけですから、その間、重油を供給すると。六カ国協議の残りの5カ国で重油を供給するという話で、この計画が『安重根計画』という名前だと言うことには驚きましたけれど、日本も入れて、安重根計画というのはよく付けたものだと思いますが、そんなんだったら、こっちもですね、何にもださないぞ、と言って、伊藤博文計画とか作ってやればいいと。(拍手)
※参照安重根について
それはそれとしまして、これが重大提案という形、こないだ発表になったわけですが、あれが本当に重大提案なのかということについて、いぶかしく思っている説も韓国に中にありまして、私も重大提案というともっとドラスティックなことが出てくるのではないかと思っていました。場合によっては北との連邦制とか、それにあたるようなことを、ひょっとしたら言い兼ねないのではないかと思っていたんですが、ひょっとしたら、あの電力の供給というのは、今韓国は北から出せと言えば、何でも出しますんで、恐らく今重村さんがおっしゃったよういに、鄭東泳が最後の最後で、もう藁をも掴むような気持で出してしまったんだと思うんですけれども。
それと別に何かの『隠れ蓑』ではないんだろうかという気がしております。ひょっとしてもっとウラでやっているのではないだろうかと。
電力供給の方は、丁度10年ちょっと前の94年の時も、原子炉作るというようなことでごまかした経緯がありますから、同じ事をやらかしたんでしょうけれども、どうもですね、私はこの問題のウラに何かあるのではないかということを、<具体的に>何かというところまで判らないんですけれども、そちらのほうが気になっています。
宮崎:あの、今<具体的に>とおっしゃいましたけれど、要するに南北統一と言うことを狙ってと言うことですか?
荒木:そうですね。ですから、どういう言い方になるかは判りませんが、北が言っている、連邦制みたいなものを、なんだかの形で、段階的に進めるというような言質を取られていてもおかしくはない。しかし今いきなりそれが出てしまうと、ショックが大きいのでこれを何かの形で、電力の問題とかで、ごまかしたのではないかと、そう言う可能性もあるんではないかと思うんです。
宮崎:はい。重村さん。
重村:荒木先生が言う、具体的なと言うことなんですが、具体的な事が何かと言うとですね、今おっしゃったように南北統一を宣言してもいいと言うのは、これは実は、盧武鉉大統領が今、北朝鮮側にさかんに南北首脳会談をしたいと、金正日さんと会いたいと申し入れて、ずーと一年以上たつんですが、北朝鮮側はなかなか応じない。
だから、「首脳会談をした結果、南北統一を宣言してもいいですよ」ということは提案している。北朝鮮が何で応じないかというと、簡単に言いますと「金を出せ」と言うことなんですね。
金正日さんに会った人で、一銭も出さなくて会っ人は、小泉さんぐらいのもんで。(会場笑い)
金大中さんは5億ドルの金をだして会ってる。それから韓国の財閥の人たちが何人か会ってますけれど、やっぱり韓国の財閥のオーナーの人たちも5億ドル近い金をだしている。
実は、今回の鄭東泳さんが会ったことでですね、南北首脳会談が決まったんではないか、あるいはやれるんではないかという噂がいろいろ流れててですね。その裏として北朝鮮側にいろんな資金を渡す手段、合意、いろんな事が出来たんじゃないかと言うのが、実は荒木さんが言ってる<具体的>という話がいろいろ流れていると言うことなんです。
宮崎:安倍さん、これどう読んでいったらいいんでしょうか?
安倍:韓国の今採っている平和繁栄政策についてですが、まぁ、隣の国であるから、北朝鮮の崩壊をですね、彼らは許容できない。それによって韓国は大変な経済的負担を強いられることになる。ですからなんとか、こんな政権であれ生き延びられるようにしていかなければいけないと言うのが、この平和繁栄政策の基本的な考え方なんですが。
それは一見最もらしく聞こえるんですけれど、最大の問題点は、そういう政策を採っていることをよくわかっている限りですね、(北朝鮮が)何をたかっても許されるということに繋がっていくんですね。
事実そうなっている。
平和繁栄政策で果たして南北がうまくいっているかというと、うまくいっていません。先ほど重村さんがおっしゃった首脳会談も開かれませんので。これはやはり、彼らの値段が上がってきている、期待値が上がってきているためだと私は思います。
そこで韓国側もどうしようかと言うことで、多少の、政策についての自信も、私は大統領自身、少し揺らいでいるのではないかと言う気がしないでもありません。
ただ、この平和繁栄政策を作っている人物はまだ青瓦台にいる。政治的な場所にいるのも間違いはない訳なんですが。そこが最大の問題点になるかなと。
ですから、日本と米国とはですね、ここでどうしても(韓国と)政策的な溝があるということだと。
森本さん挙手
宮崎:(森本さんに向かって)はいどうぞ。
森本:安倍さんに、もうひとつ、中国について。
これは朝鮮半島という事ではないんですけれど、中国というのは、六カ国協議をそもそも・・して、そのイニシアチブをとることでアメリカとの関係に於いて、非常にセールスポイントになっていて。しかし、中国は本気で北朝鮮をたとえば今回の4回目の六カ国協議に引き出すために、真の役割をしたかというと、そう言う風には見えない。ほとんど何もしないで、結局アメリカが、米朝交渉をやって、引き出すということにいわば、まぁ成功したという言い方はおかしいですけれども、北朝鮮側にも成功があったから半分半分ですけれども。
中国は場を与えたり、食事の場所をアレンジしたりすることはしたけれども、本気で北朝鮮をこの交渉の場に引き出す真剣且つ深刻な外交努力をしたというふうには思えないんですね。
何でなんだろうと。つまり、中国の基本的な狙いは、自分たちが六カ国協議の交渉を一応チェアマンとして音頭を取っているわけで、何かしらの具体的成果があるほうがよいが、本気で北朝鮮の核開発計画が全部廃棄するようなことが実現してしまったら、それはむしろアメリカのテコが強くなって望ましくない。
つまり交渉がだらだらと続いていくことが、常に中国がアメリカに売れるセールスポイントを中国は持っている。つまり中国は常にそういうイニシアチブを維持できる。アメリカは常に中国に配慮しなければいけないという状況がおきる。
つまり今のようにぐずぐず、ぐずぐずして進んで、余り進展もせず、何か忘れた頃にまた北朝鮮が入ってくると言う状態が中国にとって、むしろ望ましいんではないか、という感じが非常に強いんです。
つまり中国こそ、事態を停滞させており、ぐずぐずさせて北朝鮮がなかなか我々の思った通り動かない最大の原因なんであって。実は中国こそ、この問題の黒幕だと私は思っている。(長い同意の拍手)
でも、その辺は、ちょっと外交やる場合に、あこぎすぎるかもしれない。幹事長代理から見て、中国はどういうふうに見えるかと言うことをお伺してみたい。
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※一言
>伊藤博文計画
やっぱり荒木さんはウィットに富んでいますね。
次へ
宮崎:荒木さん、いかがですか。
荒木:アメリカはもう、今重村さんが言ったように、発電所が出来て実際送電が始まるまで、2年ぐらいかかるわけですから、その間、重油を供給すると。六カ国協議の残りの5カ国で重油を供給するという話で、この計画が『安重根計画』という名前だと言うことには驚きましたけれど、日本も入れて、安重根計画というのはよく付けたものだと思いますが、そんなんだったら、こっちもですね、何にもださないぞ、と言って、伊藤博文計画とか作ってやればいいと。(拍手)
※参照安重根について
それはそれとしまして、これが重大提案という形、こないだ発表になったわけですが、あれが本当に重大提案なのかということについて、いぶかしく思っている説も韓国に中にありまして、私も重大提案というともっとドラスティックなことが出てくるのではないかと思っていました。場合によっては北との連邦制とか、それにあたるようなことを、ひょっとしたら言い兼ねないのではないかと思っていたんですが、ひょっとしたら、あの電力の供給というのは、今韓国は北から出せと言えば、何でも出しますんで、恐らく今重村さんがおっしゃったよういに、鄭東泳が最後の最後で、もう藁をも掴むような気持で出してしまったんだと思うんですけれども。
それと別に何かの『隠れ蓑』ではないんだろうかという気がしております。ひょっとしてもっとウラでやっているのではないだろうかと。
電力供給の方は、丁度10年ちょっと前の94年の時も、原子炉作るというようなことでごまかした経緯がありますから、同じ事をやらかしたんでしょうけれども、どうもですね、私はこの問題のウラに何かあるのではないかということを、<具体的に>何かというところまで判らないんですけれども、そちらのほうが気になっています。
宮崎:あの、今<具体的に>とおっしゃいましたけれど、要するに南北統一と言うことを狙ってと言うことですか?
荒木:そうですね。ですから、どういう言い方になるかは判りませんが、北が言っている、連邦制みたいなものを、なんだかの形で、段階的に進めるというような言質を取られていてもおかしくはない。しかし今いきなりそれが出てしまうと、ショックが大きいのでこれを何かの形で、電力の問題とかで、ごまかしたのではないかと、そう言う可能性もあるんではないかと思うんです。
宮崎:はい。重村さん。
重村:荒木先生が言う、具体的なと言うことなんですが、具体的な事が何かと言うとですね、今おっしゃったように南北統一を宣言してもいいと言うのは、これは実は、盧武鉉大統領が今、北朝鮮側にさかんに南北首脳会談をしたいと、金正日さんと会いたいと申し入れて、ずーと一年以上たつんですが、北朝鮮側はなかなか応じない。
だから、「首脳会談をした結果、南北統一を宣言してもいいですよ」ということは提案している。北朝鮮が何で応じないかというと、簡単に言いますと「金を出せ」と言うことなんですね。
金正日さんに会った人で、一銭も出さなくて会っ人は、小泉さんぐらいのもんで。(会場笑い)
金大中さんは5億ドルの金をだして会ってる。それから韓国の財閥の人たちが何人か会ってますけれど、やっぱり韓国の財閥のオーナーの人たちも5億ドル近い金をだしている。
実は、今回の鄭東泳さんが会ったことでですね、南北首脳会談が決まったんではないか、あるいはやれるんではないかという噂がいろいろ流れててですね。その裏として北朝鮮側にいろんな資金を渡す手段、合意、いろんな事が出来たんじゃないかと言うのが、実は荒木さんが言ってる<具体的>という話がいろいろ流れていると言うことなんです。
宮崎:安倍さん、これどう読んでいったらいいんでしょうか?
安倍:韓国の今採っている平和繁栄政策についてですが、まぁ、隣の国であるから、北朝鮮の崩壊をですね、彼らは許容できない。それによって韓国は大変な経済的負担を強いられることになる。ですからなんとか、こんな政権であれ生き延びられるようにしていかなければいけないと言うのが、この平和繁栄政策の基本的な考え方なんですが。
それは一見最もらしく聞こえるんですけれど、最大の問題点は、そういう政策を採っていることをよくわかっている限りですね、(北朝鮮が)何をたかっても許されるということに繋がっていくんですね。
事実そうなっている。
平和繁栄政策で果たして南北がうまくいっているかというと、うまくいっていません。先ほど重村さんがおっしゃった首脳会談も開かれませんので。これはやはり、彼らの値段が上がってきている、期待値が上がってきているためだと私は思います。
そこで韓国側もどうしようかと言うことで、多少の、政策についての自信も、私は大統領自身、少し揺らいでいるのではないかと言う気がしないでもありません。
ただ、この平和繁栄政策を作っている人物はまだ青瓦台にいる。政治的な場所にいるのも間違いはない訳なんですが。そこが最大の問題点になるかなと。
ですから、日本と米国とはですね、ここでどうしても(韓国と)政策的な溝があるということだと。
森本さん挙手
宮崎:(森本さんに向かって)はいどうぞ。
森本:安倍さんに、もうひとつ、中国について。
これは朝鮮半島という事ではないんですけれど、中国というのは、六カ国協議をそもそも・・して、そのイニシアチブをとることでアメリカとの関係に於いて、非常にセールスポイントになっていて。しかし、中国は本気で北朝鮮をたとえば今回の4回目の六カ国協議に引き出すために、真の役割をしたかというと、そう言う風には見えない。ほとんど何もしないで、結局アメリカが、米朝交渉をやって、引き出すということにいわば、まぁ成功したという言い方はおかしいですけれども、北朝鮮側にも成功があったから半分半分ですけれども。
中国は場を与えたり、食事の場所をアレンジしたりすることはしたけれども、本気で北朝鮮をこの交渉の場に引き出す真剣且つ深刻な外交努力をしたというふうには思えないんですね。
何でなんだろうと。つまり、中国の基本的な狙いは、自分たちが六カ国協議の交渉を一応チェアマンとして音頭を取っているわけで、何かしらの具体的成果があるほうがよいが、本気で北朝鮮の核開発計画が全部廃棄するようなことが実現してしまったら、それはむしろアメリカのテコが強くなって望ましくない。
つまり交渉がだらだらと続いていくことが、常に中国がアメリカに売れるセールスポイントを中国は持っている。つまり中国は常にそういうイニシアチブを維持できる。アメリカは常に中国に配慮しなければいけないという状況がおきる。
つまり今のようにぐずぐず、ぐずぐずして進んで、余り進展もせず、何か忘れた頃にまた北朝鮮が入ってくると言う状態が中国にとって、むしろ望ましいんではないか、という感じが非常に強いんです。
つまり中国こそ、事態を停滞させており、ぐずぐずさせて北朝鮮がなかなか我々の思った通り動かない最大の原因なんであって。実は中国こそ、この問題の黒幕だと私は思っている。(長い同意の拍手)
でも、その辺は、ちょっと外交やる場合に、あこぎすぎるかもしれない。幹事長代理から見て、中国はどういうふうに見えるかと言うことをお伺してみたい。
---------------------
※一言
>伊藤博文計画
やっぱり荒木さんはウィットに富んでいますね。
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北の後ろにシナがいるのはわかっています。
日本と北なんかはアメリカとシナの操り人形なんですよね。悲しいというか何というか・・・・。