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拉致の解決を願って
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特定失踪者家族からの手紙 園田一さん・敏子さん

2009-12-17 | 時流

 

■前山利恵子さん(園田一さん・敏子さん長女)からの手紙

 11月2日に対策本部で渡された園田一さん・敏子さんご夫妻の長女である前山利恵子さんから鳩山総理への嘆願書です。

拉致問題対策本部長 鳩山由紀夫大臣 様

 この度は特定失踪者家族へのご協力有りがとうございます。

 私は北朝鮮による拉致の可能性が大きいとして特定失踪者問題調査会の1000番台リストに登載されている、特定失踪者の園田一、敏子の長女で前山利恵子と申します。

 私の両親園田一、敏子は昭和46年12月30日に大阪から帰る娘を迎えに鹿児島県曽於郡大崎町の自宅から車で宮崎空港へ向かったまま消息不明になり今年で38年目を迎えようとしております。

 失踪当時両親はジャパン・ファームという養鶏場の管理人として働き、中学生の私の弟と3人で裕福とまでは言えませんが、ごくふつうに暮らしておりました。

 借金や近所等のトラブルもなく、娘の帰りを楽しみに冷ぞう庫にはご馳走をいっぱい作り、可愛がっていた弟を一人残したまま出かけております。

 それに三女の成人式の晴着を買う予定もありました。

 両親は人一倍子煩悩で自らの意志で失踪するような理由は何一つなく、失踪当時、集落の方々や両親の友人・知人・消防警察の方々と幾日もありとあらゆる方向から大変な捜索が行われましたが、手がかりは何一つ見つからず、現在まで車すら見つかってません。

 私達は蒸発、借金、夜逃げと心ない噂に泣き明かし、両親の元気な姿だけを思い描き、心からどんなに捜し回ったか知れません。

 その後何ら手がかりのないまま時だけが過ぎ去って行きました。

 なんとかしなければいけない、いけないと思っている頃に調査会の荒木先生を紹介していただきまして、今現在、大変お世話になっております。

 当時、鹿児島県指宿郡穎娃町馬渡海岸でゴムボートに乗った不審な人たちが目撃されて警察においては朝鮮総連幹部2名捕えられました。

 そんな事件の僅か二ヶ月後の両親の失踪事件があり、このようなことからも特定失踪者問題調査会の協力を得まして平成16年10月に鹿児島県警に拉致の疑いが濃厚であるとして告発状を提出し受理されました。

 情報と致しましては平成16年にフライデーという本に北朝鮮の脱北者で(権革:コン・ヒョク)という人が母の写真を見て北朝鮮で見かけているとの記事が掲載されました。
そして昨年11月頃より「母・園田トシ子と思われる女性が北朝鮮国内に生存している」旨の証言もあります。

 この外にも母らしいの証言が聞かされておりますので、

 私たちもその女性が!!お母さんなのではないか!!と思うようになりました。両親が失踪して38年、今年も又12月がやって参ります。年末が近づくにつれ、当時のことがつい先日のような思いで、悲しさがますます大きくなり胸がもうはりさけそうでなりません。二人共かなりの高齢になっております。父91才、母80才、何分にも時間がありません。体調も心配で仕方ありません。どんなに頑張ったところで年にはかてません。本当に心配です。

 私達は口に、言い表せない程の辛い年月を過ごしてきております。一日たりとも両親のことを思わない日はありません。

 拉致は重大な犯罪です。必ず救出されなければならない問題です。認定された家族も、私たち特定失踪者家族も思いは同じのはずです。

 両親の残されたわずかな人生を取りもどして下さい。

 そして、待ちわびた日本の地で、ふる里で、ゆっくりと休養させてあげたいのです。
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