世間では甲斐バンド45周年ツアーとか、太田裕美デビュー45周年コンサートの話題でもちきりですが、考えてみると私がギターを始めたのも昭和49年の今頃。あれから45年経ったのでした。
当時実家のすぐ裏にいとこが住んでて、兄がそこからギターを借りてきて、それがすごく面白そうだったのでなんだかわからないまま弾き始めたというのがきっかけでした。それはかなりお手軽な感じのフォークギター(つまり安そう…)だったのですが、今考えるとマーチンの000-18タイプの小ぶりなモデルでした。あれがドレッドノートだったら当時の私にはでかすぎてギターが嫌いになってたかも。まぁ当時はちょっと年上のいとこはみんなギターを持ってた感じでした。が、誰もちゃんと弾いてるのを見たことがなかったような。
その時は誰も教えてくれる人がいなくて、なんか知らんけど家にはバイオリンのピッチパイプがあって、なぜか母はギターのチューニングができたので、兄の「中二コース」かなんかのギター講座(4ぺーじくらいだったような)を見ながら、ポロポロと弾き始めたのでした。
で、ギターにはコードというものがあるのを知って、家にあった明星の歌本を見ると歌詞の上にコードが書いてあって、そのページの下にコードダイアグラムもあるではありませんか。それで「これだ!」と思って一番最初のページに出てた曲にチャレンジ。それはガロの「学生街の喫茶店」だったわけですが、最初のDmで「指がいてぇ~」と思い、次のGmに「こんなもん押さえられるか!」と即挫折。結局一番最初に弾けたのは、あのねのねの「アホの唄」でした。あれはコード三つだし。
と、まぁそんなことを今でもよく覚えてます。あれから45年経って今もギター弾くのが楽しいので、あれは運命の出会いだったのかもしれませんね。趣味というとこれくらいしか無いし。
とはいえ、就職後は出張が多くてほぼまったく弾かなかった時期も長いし、子供が生まれたらスタンドに立てて置いとくのは危なくてケースにしまいこんでたら1年くらい弾かないこともあったので、「ギター歴45年」とはあんまり言いたくないんだなぁ。なんか物凄く上手いように思われるし(笑) とはいえ、この45年ではさすがに今が一番調子がいいです。音楽やギターのいろんなことがわかってきたせいでしょうが、それでも初めてギターに触った時のあの不思議な感覚、明星の歌本で知ってる曲をコード見ながら弾くのがとにかく楽しかったあの頃の気持ち、そういうのは忘れたくないし大事にしたいと思ってます。そういうのがあるだけで私は幸せ者かも。