今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

2022年 今年読んだ本

2022年12月31日 | ブックレビュー

 読書マウントをとろうというわけではありません。何しろ今年は27冊ですし。調べてみたら、昨年は39冊、一昨年は64冊でした。一昨年はステイホームで本を読む時間が多かったし、今年はちょいと仕事で色々覚えることもあったためなんて言い訳しててもしょうがないので、来年はもっと頑張ります。体のトレーニングをすると筋肉がつきますが、ちゃんと読書をすると脳みそが豊かになりますので。

 ということで、今年読んだ本は以下の通り。

元気です/春一番(再)
定年前、しなくていい5つのこと~「定年の常識」にダマされるな!~ /大江 英樹
甲斐バンド40周年「嵐の季節」/石田伸也(再)
濱田マリの親子バトル/濱田マリ
ハコバン70'/稲垣潤一(再)
かだっぱり/稲垣潤一
名著の話/伊集院光
変身/カフカ(再)
罪の轍/奥田英朗
14歳から考えたいアメリカの奴隷制度/ヘザー・アンドレア・ウィリアムズ
人生教習所/垣根涼介
危機と人類(上・下)/ジャレド・ダイヤモンド
三島由紀夫と楯の会事件/保阪正康
ザ・タイガース 世界は僕らを待っていた/磯前順一(再)
マトリ/瀬戸晴海
50歳から男振りを上げる人 アツい仕事と人生の選び方/田中和彦
グループサウンズ文化論/稲増龍夫
さとうきび畑の風に乗って/BEGIN
嘘みたいな本当の話はだいたい嘘/ロマン優光
事実はなぜ人の意見をかえられないのか/ターリ・シャーロット
あの戦争はなんだったのか/保阪正康
マルクスの逆襲/三田誠広(再)
上を向いて歩こう/佐藤剛
ネオンサインと月光仮面/佐々木守
流星ひとつ/沢木耕太郎
13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海/田中孝幸
ドリフターズとその時代/笹山敬輔


 (再)とついてるのは、前にも読んだことがある本。今年は、Twitterなどで書評を見かけたり知り合いが紹介した本を読むこともちょくちょく。そして、伊集院光さんの「名著の話」を読んでカフカの「変身」をまたちゃんと読んでみたくなったり、私としては新しい読書の形もありました。

 結局、例年のごとくタレント本とか芸能関係の本が多いわけですが、違う系統として「14歳から考えたいアメリカの奴隷制度」、「危機と人類」、「13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海」などにも手を伸ばしてみましたが、どれも勉強になりました。

 芸能関係では、最近読んだ「上を向いて歩こう」「流星ひとつ」「ドリフターズとその時代」の三冊がすごく面白くて、いわゆる読み始めたら止まらない感じでした。来年もそういう本を探したいと思う次第です。

 自分の読んだ本を公開するのは、脳みその中身を晒してるようなものなのでためらいもありますが、まあ「わしゃこういう男よ」ということで。ちなみに、今は就職の面接で「最近読んだ本は?」とか聞くのはNGだそうです。いろいろややこしい世の中ですね。


2022年 私的ドラマアウォード

2022年12月30日 | ドラマレビュー

 今年もいろんなドラマがありました。実はフジの月9は一年ずっと見たことになって、これは何十年ぶりのことでしょうか。ここに挙げたものは、最初から最後まで見たドラマで今年中に最終回を迎えたものです。したがって朝ドラはカムカムとちむどんどんを入れてますが、舞いあがれはまだ終わってないので除外。「本日も晴天なり」も同様です。

 見たものの一覧は以下の通り。なんのドラマだったか忘れそうなのは、横にメモもつけてます。


<NHK>
朝ドラ「カムカムエヴリバディ」
朝ドラ「ちむどんどん」
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
夜ドラ「あなたのブツが、ここに」 主演:仁村紗和
夜ドラ「つまらない住宅地のすべての家」 主演:井ノ原快彦
土曜ドラマ「17才の帝国」 主演:神尾楓珠
特集ドラマ「混声の森」 松本清張 × 沢村一樹 VS 船越英一郎
「拾われた男 LOST MAN FOUND」
「風よ あらしよ」 主演:吉高由里子
「恋せぬふたり」主演:高橋一生、岸井ゆきの
「しもべえ」 主演:安田顕
単発ドラマ「定年オヤジ改造計画」 主演:郷ひろみ

<フジ>
月9「ミステリと言う勿れ」
月9「元彼の遺言状」
月9「競争の番人」
月9「PICU 小児集中治療室」
「エルピス ―希望、あるいは災い―」

<日テレ>
「家庭教師のトラコ」 主演:橋本愛
「初恋の悪魔」
「ファーストペンギン!」 主演:奈緒
「ムチャブリ! わたしが社長になるなんて」 主演:高畑充希

<テレ朝>
「ザ・トラベルナース」 主演:岡田将生、中井貴一
「未来への10カウント」 主演:木村拓哉
金曜ナイトドラマ「愛しい嘘~優しい闇~」 主演:波瑠

<TBS>
日曜劇場「マイファミリー」
日曜劇場「アトムの童」
金曜ドラマ「妻、小学生になる。」
金曜ドラマ「インビジブル」
「ファイトソング」

<テレ東>
「シジュウカラ」 主演:山口紗弥加

<WOWOW>
「だから殺せなかった」
「鵜頭川村事件」
「眼の壁」
「両刃の斧」
「5人のジュンコ」
「HOTEL -NEXT DOOR-」
「シャイロックの子供たち」

<海外ドラマ>
「Your Honor ~堕ちた裁判官~ 」

<昔のドラマ>
「岸辺のアルバム」
「妖術武芸帳」
「マー姉ちゃん」


 例年WOWOWのドラマ以外は大体酷評してますが、今年はNHKはもちろん民放の特にフジテレビが健闘しました。NHKは月~木の枠で夜ドラも始めましたが、その「あなたのブツが、ここに」は大ヒットでした。「カムカムエヴリバディ」も、朝ドラとしては久々のヒットでしたし。

 フジは「ミステリと言う勿れ」「元彼の遺言状」と、月9が連続してヒットだったのでこれは嬉しいところ。月9ではないですが、最後に「エルピス」という大ヒットも出ましたし、今年は評価します。もっともあれは制作がカンテレだったかな? 日テレは、「ファーストペンギン!」が最後まで勢いを維持しましたが、それ以外はちょっと厳しかったです。「初恋の悪魔」もかなり難解で、一般受けは難しかったし。

 テレ朝は、木曜9時枠のドラマがオリジナル脚本で「未来への10カウント」「ザ・トラベルナース」と、ヒットが出たのでまずまずの健闘。金曜ナイトドラマは「愛しい嘘~優しい闇~」しか見てないですが、これはスリルありサスペンスあり、ちょっとお色気もありでまずまず。

 TBSは、普段ドラマで頑張る感じですが、今回はあまり。特に「マイファミリー」の最終回のズッコケぶりはいまだに疑問。テレ東は「シジュウカラ」のみ見ましたが、たまたま見始めたらなかなかいい雰囲気でお色気もワッチコンもありで、最後まで見てしまいました。(←単純な判断基準)

 一方、例年はヒット作が多いWOWOWが今年はちょっと不調。悪夢の素のようなドラマが多かったですが、最後に「両刃の斧」でズッコケました。ちなみに「5人のジュンコ」は見たのは今年ですが、数年前のドラマです。たしか。

 CSやBSで見た古いドラマでは、「岸辺のアルバム」の圧勝。毎週一話ずつという普通の連ドラを見るような感じで見ましたが、家族で毎週の楽しみになってたのでやはり名作には違いありません。

 最後まで見たもののガッカリしたのもあって、今年の三大がっかりは「ちむどんどん」「マイファミリー」「両刃の斧」。悪口をいうのは本意ではありませんので、あくまでも私の感想という事で。期待は大きかったのですが。

 それで、なんと言っても面白かったのは「エルピス」。民放でこれくらい力作を放送してくれたら、またテレビ見る人も増えるかもしれません。あとはジワリと面白かったのがNHK夜ドラ「あなたのブツが、ここに」とフジ月9「ミステリと言う勿れ」。NHKでは大河の「鎌倉殿の13人」も良くて、今年はドラマの当たり年といえばそうかも。

 ということで、今年の主演男優賞を「ミステリと言う勿れ」の菅田将暉さん、主演女優賞を「エルピス」の長澤まさみさん、助演男優賞に眞栄田郷敦さん、新人女優賞は夜ドラ「あなたのブツが、ここに」の仁村紗和さんと、「ファーストペンギン」の奈緒さんお二人にあげます。いずれの方々も、拙宅にお越しいただければ金一封を差し上げます。ということにしましょう。(って、本当に来たらどうすんの?)

 最優秀作品賞は「エルピス」、敢闘賞に「あなたのブツが、ここに」、脚本賞は「鎌倉殿の13人」の三谷幸喜さん、優秀音楽賞は「エルピス」の大友良英さんにしましょう。

 なお、最近のドラマレビューはすべて「ネタバレあり」にしております。なぜかというと、自分で過去のドラマレビューを見た際「ネタバレなし」で書いたものは、結末が自分でもわからなくなったのがいくつもありますので。記憶力落ちてますね。

 何はともあれ、来年も良いドラマに出会えますように。「そんなにドラマばっかり見てて、よほど暇なんですね。」とかいう方とはお友達になれません。あしからず。暇なのは確かですが。


2022年 今年見たコンサート

2022年12月29日 | 洋楽・邦楽やオーディオの話

 最近もまだまだ油断はできませんが、まったくライブに行けないということはなくなりました。そういう意味で、「行けるうちに」という気持ちがありましたが、今年見たコンサートは5本。詳細は以下の通り。

6月25日 太田裕美さん(六本木・EX THEATER) 6列目
7月23日 八神純子さん(坂戸市文化会館) 2列目
9月23日 尾崎亜美さん(六本木・EX THEATER) 1列目
10月2日 伊藤蘭さん(Zepp DiverCity東京) 2列目
10月7日 石川ひとみさん(北とぴあ つつじホール) 4列目

 すべて女性シンガーですが、伊藤蘭さんは私が中学生の頃から、尾崎亜美さん、石川ひとみさんについては高校生の頃からのファンですので、そういう人が今も目の前で歌ってくれることには本当に感無量です。

 太田裕美さんはデビューの頃から知ってて、結構好きだけど当時レコード買っておらず、それでもシングル曲は全部知っていたという、いわゆる「友達以上恋人未満」の関係でしたが、ソロコンサートは初めて。(イルカさんとのジョイント等は体験済みでしたが。) 今回は、タイトルに「挑戦」とついてた位でアルバム曲中心の攻めたセットリストでしたが、変わらぬ歌声で楽しめました。

 八神純子さんは、埼玉のそれもかなりご近所に来てくれるという事で初めて生で見ましたが、歌声は素晴らしいですね。私が中学生の頃からベストテンの常連でしたが、音域はもちろん声量もパワーアップしてる感じでした。かなり体は鍛えている印象ですが、あの人は本当に凄いです。

 これらの会場については、六本木・EX THEATER、Zepp DiverCity東京はライブハウスであり、ホールでのコンサートとどちらかがいいというと、一概には言えません。ただ、一般的にライブハウスはロビーが小さいので物販には不利です。あとは、ライブハウスはドリンクが付きますが、それに並ぶのに時間がかかるのも難あり。太田裕美さんの時は、アルコール系に並ぶ列が階段から他のフロアまで伸びてて、かなり時間がかかりました。もしかすると、それで開演が遅れたかも。

 音については、ライブハウスは元々それ用に作ってあるので設備も基本据え置きだし、そういう点では良さそう。ただ、イスの座り心地が良くないことと、フロア内の段差が無いイメージなので大きいところは後ろの方だと見づらいのかも。

 なお、今回どこも結構前の方で見てますが、事情としては

太田裕美さん:Webでの通常の申し込み。
八神純子さん:発売当日に朝一で直接会館窓口で購入。
尾崎亜美さん:ファンクラブ枠。
伊藤蘭さん:ブルーレイ購入者特典に応募し当選。
石川ひとみさん:Webの発売開始時間に速攻で申し込み。

でした。今はまだコンサート会場に出かけることに慎重な人も多いと思われ、特に地方から首都圏に来る人はまだ少ないとも思われます。今後、人々の気持ち的な行動制限もなくなれば、チケット争奪戦は厳しくなるかもしれませんね。

 来年は石川ひとみさんが45周年、伊藤蘭さんはキャンディーズでのデビューから50年なので活動が活発化することが予想されます。今年行ったこの5名の方々は、来年もソロコンサートあれば参戦する予定。当方還暦も近ければ定年も間近という事で、仕事の都合なんてのは今更考えません。平日だろうと私は行きますよ。そのためには健康に気をつけないと。


ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」終了しました(ネタバレあり)

2022年12月28日 | ドラマレビュー

 フジテレビ系月曜夜10時に放送していたドラマ「エルピス」終了しました。大変面白かったです。脚本と演出がしっかりしていれば、奇をてらうような話題作りとか無理なキャスティングで注目を惹かずとも、世間の話題になるドラマになるという事ですね。

 番組サイトによると、内容は「スキャンダルによって落ち目となったアナウンサーと、バラエティー番組の若手ディレクターらが、10代の女性が連続して殺害された事件の冤罪疑惑を追う中で、一度は失った”自分の価値”を取り戻していく姿を描く。」というもの。

 番組のテーマとして、死刑が確定している冤罪事件が根底にあるわけですが、それは「我が国の司法は正常に機能しているか」「テレビ局の報道姿勢や番組作りはどうなっているか」という訴えに繋がっていき、最後は主人公の「一人の人間としてまともに生きていたいだけ」という思いに行きつきます。

 主演のアナウンサー役に長澤まさみ、若手ディレクターが眞栄田郷敦で、二人ともよかったですが、脅されて渋々始めた冤罪事件の取材に対して眞栄田郷敦が覚醒したり挫折したりする様は面白かったです。この人は今後大スターになることでしょう。長澤まさみも最終回の演技は光り輝くものがありました。当たり役です。

 個人的には、第9話の最後で岡部たかし扮する村井が、スタジオに殴り込み大暴れするシーンが迫力あってしびれました。その前のシーンで、同僚の記者が副総理に対して緩い取材で満足してることに激怒し、無言でボイスレコーダーを破壊した事から繋がってるわけですが、凄くメッセージが伝わってくる熱い場面でした。

 結末が若干モヤモヤしている気がしないでもないですが、松本清張作品でNHKでやった「けものみち」のように、主役の二人が巨悪の一味に囲まれてヘッドライトに照らされた場面で終了とかだったら、それこそ悪夢の素というか夢も希望もないわけで、ある程度はほのぼのと終わったのは良かったというのが個人的な感想。

 民放の連続ドラマでもこういう骨太のドラマができるというのは、それこそ私にとって一筋の希望を見た感じであります。一方、フジテレビの報道現場やニュース番組はどうなってんの?と思うわけで、ドラマはあくまでもドラマであってそれ以上でもそれ以下でもないとも感じたり。

 とにかく良いものを見せて貰いました。再放送あれば私は見ます。


これはギター用にしようかなあ>ウクレレ用滑り止めマット

2022年12月27日 | ギターと楽器のこと

 

 私のギターの裏側ですが、右のLotuStorksと書いてあるのは実はウクレレ用の滑り止めマット。ゴム製のラバーのようで実は特殊素材だそうですが、これをウクレレの裏側に貼るとストラップなしで安定した楽器保持を可能にするという触れ込み。

 「おお、それはいい」と早速購入したのですが、ウクレレで軽くストロークするだけならいいかもしれませんが、私のように華麗にソロも決めようとするとそこまで安定はしません。(一部脚色あり)

 要するに楽器側にはピッタリ張り付きますが、洋服とはそうでもないので、手を放してもウクレレが落ちないとかそういうものではありません。「ズレない」という趣旨なのでしょうが、これでふと思いついたのはギターに使えないだろうかと。

 とはいえ、ギターの方には滑り止めでは使いません。用途としては、ご覧のようなバックル傷がついてしまうのを防止できるのではないかと。ちなみに、この楽器は中古で入手した際には既にこの傷がついてました。前の持ち主がライブで酷使したのでしょう。家で座って弾くだけならこうはならないでしょうし。

 このギターの塗装はクルミ色ですが、実際の木の色はもっと薄い茶色なのがバレてます。なお、さすがにこのまま削れが進むとよろしくないと思って、今はXOTIC OIL GELというのを塗って保護してありますが、これは結構しっかりした塗膜ができるので便利ですね。

 ということで、来年のリハで早速このマットを試してみようかと。ベルトの当たりそうなところに貼るのがミソですね。ペラっと落ちたりしないことを祈ります。


ドリフターズとその時代/笹山敬輔

2022年12月26日 | ブックレビュー

 

 文春新書で今年6月に発売なので、結構新しい本です。著者は演劇研究者ということなので、「日本人にとってドリフとは何だったのかを明らかにするために、一つの軸として演劇史の視点を導入したい」そうですが、それはそれとして膨大な資料に当たっての執筆で、私としてはこれまで読んだドリフ関係の本では一番面白かったです。

 本書のカバーには「視聴率50%を超えたお化け番組『全員集合』はどのようにして生まれたのか。気鋭の研究者が、国民的グループ『ザ・ドリフターズ』を舞台・演劇の視点から読み解いた野心作。」とあります。

 そして本書の構成は以下の通り。

第一章 遅れてきた青年いかりや長介
第二章 天才・加藤茶誕生
第三章 「全員集合」スタートと志村けん
第四章 高木ブーと仲本工事の「居場所」
第五章 主役交代「全員集合」の栄枯盛衰
第六章 志村けん「喜劇王」への道

 いかりや長介がいかにしてミュージシャンになり、どのようにドリフに加入したかというのをここまで詳細に見たのは初めてでした。20代はずっと静岡にいたので、東京のショービジネスシーンが花開いていくことに「完全に乗り遅れた」と思ってたらしいのは、今回初めて知った感じです。いかりやさんの自伝は読みましたが、やはり自分で書いたのと客観的に見たのは違いますので。

 全員集合開始に至るあたりも面白いですが、あの番組を語る際に大体なかったことにされる「8時だヨ! 出発進行」の話もキチンと書いてあって、そこも興味深かったです。私は単にドリフが毎週の生放送に疲れて一旦お休みしただけかと思ってました。結局は「また、渡辺プロか!」と思ったりしますが、まあ世の中知らないこと多いです。ただ、リアルタイムで見ていた子供としては出発進行は面白くなかったですね。

 この本では前半はほとんどいかりや長介中心に話が進み、後半というか終盤は志村けん中心になります。実際二人の間に確執はあったかというと、これを読むと確かにあったという判断になりますが、その志村けん自身が自分の番組を持つうちに全員集合の時のいかりや長介的になって行った流れなどは、ちゃんと様々な事象を押さえての記載なので納得度は高かったです。

 この著者は1979年生まれなので、高視聴率でお化け番組といわれてた頃の全員集合は見てない事になりますが、リアルタイムで見ていた世代である私が違和感を持たない分析力はさすが。とはいえ、私は1963年生まれで、全員集合が始まったのは私の6歳の誕生日。本当に楽しんで見てたのは小学生の間くらい。なにしろ欽ドン派でしたので。ドリフだと、どちらかというと「ドリフ大爆笑」のが好きだったので、特に志村けん加入後の全員集合については私もよく知らない部分が大きいです。

 そんなこんなですが、力作だし大変面白い本です。文春新書で定価880円。ドリフに少しでも関心がある人は是非どうぞ。


甲斐バンド3rdアルバム「ガラスの動物園」参加ミュージシャン

2022年12月24日 | アルバム参加ミュージシャンの資料

 

 「ガラスの動物園」は、1976年10月発売の甲斐バンドの3rdアルバム。全編を通したテーマもあるようですが、ここはミュージシャンの事だけ書く記事ですのでそちらは省きます。

 当時の甲斐バンドのメンバーはオリジナルの4名で、まだベースの長岡さんも在籍中。のちにメンバーとなるギターの田中一郎さんが初めて参加したという記念すべきアルバムでもあります。その収録曲は以下の通り。

1.らせん階段
2.黒い夏
3.新宿
4.テレフォン・ノイローゼ
5.東京の一夜
6.昨日鳴る鐘の音
7.やせた女のブルース
8.男と女のいる舗道
9.あの日からの便り
10.悪いうわさ
11.ゆきずりの風

 1曲目の「らせん階段」の前に、短いトランペットソロも入ってて、「甲斐バンドストーリー」には「ガラスの動物園のテーマ」として収録されていますが、こちらのアルバムでは特にタイトルはついていません。

 この時点では「男と女のいる舗道」が最新シングルでしたが、ここから「テレフォン・ノイローゼ」がシングルカットされました。これは、確か新録だったような記憶あり。アレンジはほとんど同じですが、「ちょっとリズムを重くした」的な話を聞いたような。

 甲斐バンドは、バンドで演奏するわけですが、その4人に加えてキーボードを中心としたゲストミュージシャンが参加しており、メンバーの担当楽器とゲストは以下の通りです。


甲斐よしひろ:Lead vocal、A Guitar、E Guitar、Solina、Crapping
大森信和:Lead Guitar、Backing vocal、A Guitar、Slide Guitar、Conga、12 A Guitar、Vibe、Crapping
長岡和弘:E Bass、Backing vocal、Tambline、Crapping
松藤英男:Drums、Backing vocal、A Guitar、12 A Guitar、Crapping

<Guest Musician>
豊島修一:A Piano、E Piano、Solina、E Guitar、A Guitar、Crapping
田中一郎:E Guitar
綾部忠朗:Blues harmonica
羽鳥幸次:Trumpet
乾 裕樹:E Piano、Hamond-organ、Clavinet、Cembaro


 すべてクレジットを信用してのことですが、あらためて見ると甲斐さんがソリーナを弾いてるんですね。珍しいですね。また「新宿」のイントロの12弦ギターは甲斐さんかと思ったら、このクレジットによると甲斐さんは12弦は弾いてないですね。というか、あれは12弦ではなかったのかも。う~む。

 大森さんのコンガは「テレフォンノイローゼ」、Vibeは「東京の一夜」と推察します。松藤さんは安定のマルチミュージシャンぶりですが、今回鍵盤は弾いてない様子。

 ゲストミュージシャンの方ですが、キーボードはお馴染み豊島修一さん。ツアーでも一緒だったようですし、ほぼメンバーという感じ。「コッキーポップ」に出た時も、メンバー紹介のあとに「セッションの豊島君です。」と甲斐さんが紹介してました。この人はギターも弾くというか、その後もんた&ブラザーズのギタリストになりました。本当にマルチプレイヤーなのですね。

 そして今回の目玉は田中一郎さん。当時はまだリンドンだったかも。この人が「やせた女のブルース」の1回目の間奏を弾いたというのは、甲斐さんの「セイヤング」で聞いたのですが、実際聞いてみたら大森さんとはまったくトーンが違うのですごくわかりやすいです。そもそもギターを貸して欲しいと言われて持っていったら弾くことになったというのを、あとのインタビューだかラジオ番組だけで聞きましたが、一郎さんのギターというとギブソンのSGでしょうか。

 それで、一郎さんはそのギターで弾いて大森さんはいつものレスポールかと思ったら、二人とも同じギターで同じセッティングで弾いたというのも後年のインタビューで見た記憶あり。弾く人によって違うものですね。

 綾部忠朗さんという方がブルースハープで参加してますが、これは「黒い夏」でしょう。私は甲斐さんが吹いてると思い込んでたのですが、違うのですね。なお、この人が他ではどんな活動してたかは情報がありません。

 羽鳥幸次さんは有名なトランぺッターですが、あのオープニングの張りがありつつ哀愁も帯びている音色はこの人なわけです。

 乾裕樹さんも甲斐バンドのレコードではお馴染みですが、ハモンド、クラビネット、チェンバロは豊島さんは弾いてないので分担がわかりやすい部分ではあります。クラビは「らせん階段」のイントロとか「テレフォン・ノイローゼ」が印象的。ハモンドも「テレフォン・ノイローゼ」で目立ちますね。チェンバロはわからないのですが。

 なお、ここのクレジットにないのが、ホーンセクションとストリングスのミュージシャン。あとは、「黒い夏」にはサックスソロが入ってますが、その人もないですね。あれはソプラノサックスでしょうか。

 このアルバムでは、ベーシックなリズムトラックはもちろんメンバーがやってるわけで、長岡さんがいた時代はまさに「甲斐バンドのビート」がありました。特に演奏が上手いバンドではないと言われてましたが、ライブでメキメキ人気が上がってきた時期のアルバムなので、そういう空気を感じたい方はじっくり聞いてみてはいかがでしょうか。私は割と好きなアルバム好きです。気になる曲が結構あるといった方がいいかもしれません。


ドラマ「PICU 小児集中治療室」終了しました(ネタバレあり)

2022年12月23日 | ドラマレビュー

 フジの月9「PICU 小児集中治療室」終了しました。ほぼ予備知識無く期待もしてなかったのですが、面白かったです。ストーリーうんぬんより、登場人物のキャラクター設定とそれぞれの人間ドラマが良くできてたのは間違いありません。

 ICUは御承知の通り「集中治療室」のことですが、「PICU」はその小児専門の施設。当然病気やケガで特別な治療を要する子供たちが毎回運び込まれてくるわけですが、それに対応する医師や看護師も当然人間であり、そこに行政や病院同士の駆け引きなども加わって…というと大層な話に見えますが、主役はPICUのスタッフと子供たちとその家族だったので、政治がらみのドロドロした話にはなってないのが好印象。

 主役のシコちゃん先生こと若い小児科医に吉沢亮、北海道にPICUを立ち上げた意欲溢れるけど普段は穏やかな科長に安田顕、とっつきにくい先輩医師に木村文乃、幼馴染に生田絵梨花、高杉真宙、菅野莉央、PICUのスタッフに高梨臨、甲本雅裕、中尾明慶、シコちゃんの母親が大竹しのぶなど、芸達者が集まってのドラマでした。

 吉沢亮はいつもの感じですが、表情だけでも演技ができるキャラだったのではまり役ではあります。そして我が家では安田顕の株が爆上がりですが、他にも「あら、いいじゃない。」と思ったのが菊地凛子の知事役。キリリとした中にも人情味があって、もしかしたら新境地かもしれませんね。この配役はヒットでした。

 ということで、もしパート2をやるなら私は見ます。見てない方は、再放送のある際に是非どうぞ。


ローランド50周年記念のJC-120ですと

2022年12月22日 | ギターと楽器のこと

 

 JC-120というと、エレキギターをやってる人なら誰でも知ってるギターアンプですが、その特別仕様版が発売されるそうです。

 50周年と聞いたので「はて、JCって50年前からあったっけ?」と思ったら、これが50周年とはいえローランドの話。JC-120自体は1975年の発売だそうで、それでもかなりのロングセラーですね。

 JC-120はどこの練習スタジオにもあるし、セッティングも難しくないので私も随分お世話になってます。現在のバンドのライブでもJCじゃなかったのは5~6回くらい。8割方はこれです。

 その特別仕様モデルが出ると聞いて、欲しいかというとそれはちょっと。何しろでかいし重いし、これを普通の家に置くのはかなり厳しいでしょう。練習やライブで使おうとしても、運ぶのに電車では無理。そもそも、スタジオにもライブハウスにも大体あるし。

 このJC-120を自宅に持っているアマチュアのギタリストはどれくらいるでしょうか。筐体もでかいですし、何よりも音がでかいし、家では普通に使うのは難しそう。

 とはいえ、リビングにこれがデーンと置いてあったらかっこいいとも思います。しかし、調べてみたら今回の特別版は大体22万、通常のJC-120は12万くらいします。ん~、買えん。


大河ドラマ「鎌倉殿の13人」終わりました(ネタバレあり)

2022年12月21日 | ドラマレビュー

 

 三谷幸喜さんが脚本を担当した今年の大河が終わりました。始まる前は「鎌倉時代なんて面白いんか?」「三谷幸喜がネタ切れで悪あがきか?」とか思ってたのですが、すごく面白かったです。さすがですね。

 ただ、そこは三谷作品なので「この時代にそんなセリフはありえんな。」というのが毎回そこかしこにあったので、いわゆる「草燃える」的ではありますが許せないと思っている人もいる事でしょう。ただ、あの時代の話だからこそ自由に書けるという部分はあったのではないかと。

 私のようなものがあれこれいう余地はないほど、このドラマについてはあちこちで語られているでしょうが、一つ言えるのは今後の大河ドラマの歴史で「鎌倉殿より前かあとか」と分けられるくらい、大きな意味を持つ作品だと思います。

 私は幕末維新の歴史以外は詳しくなく、戦国時代もさっぱり。なので平安から鎌倉、そして室町の流れもわかってません。そういうものでも、今回はドラマを見ながら、鎌倉幕府とそこに関連する人物をあれこれ調べたりしたので、この作品にはそういう力もありました。

 大河ドラマは好き嫌いで評価が分かれるものですが、脚本や演出は毎回一定の水準は保たれてると思います。そこが朝ドラとは違います。(失礼) そんな中でも大冒険をして、ちゃんと評価を得るのは凄いなあと。

 私なんぞは埼玉県民ですが、比企という地名にはなじみがあってもあんなに有力な豪族がいたことを知らず、畠山についてはまったく知らなかったので、世の中知らない事多いですわ。これは私の勉強不足によるものですが。

 なお、キャストは違和感ある人はいなかったし、どちらかというと今回の役がしばらく代表作になるような配役だったので、そこも上手くいってたと思います。ただ、ナレーションには最後まで違和感があったのですが、それは私だけでしょうか。

 なんにしても、1年間楽しませて貰いました。今回の番組関係者すべてにアッパレをあげましょう。