このドラマは6月から8月にかけてBSPで放送されてましたが、それがウケたようで総合テレビでも放送されました。全10話。
原作は俳優の松尾諭のエッセイで、今回はドラマ仕立てにしてますが実際にその半生を描いてるようです。
ドラマでは主人公は「松戸諭」となってますので少々名前は変えてますが、家族、友人はもちろん、バイト先の人々や事務所の関係者なども実際モデルとなる人物がいるのでしょう。
このドラマの中でも、最初に東京乾電池のオーディションに行った関係で、実際に柄本明、ベンガル、綾田さんなどが本人役で出てた上に、以前井川遥の付き人をやってたということで、その場面では井川さんも本人役で出演してました。
今回の主演は仲野太賀で、役作りも上手く熱演だったと思います。東京出身ですが関西弁の役を自然にこなしてたし、もてない男のこじらせぶりとか、オーディション落ちまくって焦りつつもその姿がユーモラスなあたり、はまり役だったと思います。アッパレをあげましょう。
それで肝心のドラマですが、中盤までは面白かったです。あちこち頭をぶつけながら徐々に俳優として花開いていく部分は面白いのですが、家族とのストーリーの方はちょいとテイストが濃すぎて私はちょっと…。特に後半は、渡米して音信不通だった兄が病に倒れてしまい、それを迎えに行くため舞台がアメリカになるわけですが、その部分は兄役の草彅剛のキャラに頼り過ぎという感じがして、ドラマのテイストが変わってしまいました。
原作は読んでないのでわかりませんが、ご本人がその部分への思い入れが強かったのか、ドラマを作る側がそこを強調したのかどうなのでしょう。
それはさておき、バイト先のレンタルビデオ店の人たちのキャラが絶妙で、要潤、安藤玉恵、北香那、前田旺志郎はみんな面白かったです。特に安藤玉恵は本当にそういう人がいるのではないかと思うほど自然なパワハラぶり(?)で、こちらも熱演です。アッパレです。あとは中盤で結婚して妻となる役の伊藤沙莉も、自然な可愛らしさを発揮しててそちらも良かったです。
ということで、最後まで見たという事はまあ面白かったということで。(と、偉そうに。)