映画ときどき…

映画の事を中心に更新していきたいと思います

土を喰らう十二カ月

2022年11月23日 18時33分00秒 | 映画

静かに目を瞑るとありとあらゆる生を持つモノたちの気配が感じられるぐらい、静かな里山での暮らし。






一際、夜更けの静けさは、生か死かどちらに居るのか区別がつかないぐらいだ。その事をツトムは一度死ぬという考え方に当て嵌めた。確かにそうかもしれない。生かされているとすれば、たまたま朝を迎えられた一人にすぎない。そう思うと与えられた一日を幸運と思って、山の恵み、里の恵み、畑の恵み、人の情けにすがって生きよう。そんな気持ちにもなれると思う。死に対する畏れも一時忘れられる気がする。そして、夜が来ればまた死ぬのだ。


エンドロールに流れるジュリーの歌があまりにもジュリーでジーンときました。


長いお別れ

2022年03月26日 18時42分00秒 | 映画

見えないけど家族が過ごしてきた時間を感じることができた。



壊れたって思っても何となく繋がっていて、打ち明けられる関係性が羨ましい。家族はいつでも味方と思えるからこその行動。

長いお別れは、家族にとって辛く泣きたくなる事ばかりだけれど、見えていなかったものを見せてくれるている気がした。


マイ・インターン

2022年02月23日 00時06分00秒 | 映画
細やかな心の描写がとても良かった。
ナンシー・マイヤーズの作品はそんな作品が多いけれど、自分の年齢のせいでしょうか。
やけに泣ける。


ロバート・デニーロが素敵すぎる。

アン・ハサウェイ演じるジュールスを心配して眠れなくなったり涙したり、キザにならず。

人生を一生懸命生きている同志といった感じの二人の関係性が羨ましく思えた。


久々、スッキリできました。




沈黙 ーサイレンスー

2021年10月16日 14時53分00秒 | 映画
日本の姿が丁寧に描かれていると感じました。

私自身、信仰は持たないので想像になりますが、生活の中で人生の節目や季節、収穫を祝って行われる行事は経験してきた。
日本に住む人にとって神とはもっと身近なのではないだろうか。

宗教が原因となり、現在でも戦っている国がある。
信仰の違いをなぜ受け入れる事ができないのか。
しなやかな心。井上奉行からは、そのしなやかさを感じた気がする。
みんなの心にそれぞれある信じるモノ。それが宗教だと思いたい。

登場人物一人一人の心の有り様が近く感じられ、それゆえに苦しかった。






運び屋

2021年09月18日 14時37分00秒 | 映画

この作品を観るにあたって、これは犯罪映画であるという事を頭に入れてはいたが、クリント・イーストウッドの成せる技に引き込まれ、アールという孤独な老人の生き方に寄り添ってしまう。








人生を正直に生きて来た人間には恐れなどなく、ただただ自分のせいで悲しませてしまった家族の事だけが気がかりだったのだと思う。

犯罪のはびこり方が老人問題と一体になっている、これはかなり深刻な問題だと思う。麻薬カルテルよりもそちらの方が気なった作品。


しかし、素晴らしい!クリント・イーストウッド。カーラジオに合わせて歌いまくる姿がサイコー!日本だったら紫綬褒章あげたい。