それほど私はピカソを高く評価しておりません。 ああいう人がいてくれたら、 無明のあることがよくわかって、 倫理的効果があるから有意義だとしか思っておりません。 ピカソ自身は、 無明を美だと思い違いしてかいているのだろうと思います。 人間の欠点が目につくということで、 長所がわかるというものではありませんね。 とうてい君子とはいえない。 小人にはいるでしょう。 アビリティはあります。 ピカソの絵の前にながく立っていると、 額から脂汗が出る感じです。 芥川がどこかの絵の展覧会で、 気に入った絵を見ていると、 それまで胃の全面にひろがっていた酸が一瞬に引くように感じたということを言っておりますが、 絵の調和とか不調和とかいうものは、 生理、 とくに胃の生理と結びついているように私は思うのです。 ピカソの絵は、とうてい長く見ていられない。 あれを高い値で買って居間に掛けようというのは、妙な心理です。 「 対話 人間の建設 」 (無明ということ) 10頁
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