日本の身体観ってなんだろう?
日本らしさってなんだろう?
果たして、そんな物自体存在するのだろうか?ってのが目下の関心である。
美山で地元大工さんとシェアマウンテンを始めたのも、田歌で田楽や祇園祭り、盆踊りに出かけるようになったのも自分の中にある日本の薄さが原動力となっている。
次世代に何かを伝えたり、与えたりすることが可能になった年齢になったのにも関わらず日本らしい何かを何一つパスすることが出来ない人材であるということに気付いてから、何と言うか焦りと恥ずかしさにも似た感情が悶々と私の中に存在し姿を消さない。
今、出来ることは自分が80歳になったときに当たり前に地域の盆踊りが踊れたり、田畑もち地域の人とそれを食べ、交換可能な状況を作っておくことなんだろうな、と。
そのために、日本の田畑を耕すために造られた田楽や明日備のために行われた盆踊り等を当たり前に体験している身体でありたいと思うのだ。
そんなことを考えている今日この頃、
凄いアーティストに出会った。
アフリカ人としての身体とは何か?
アフリカ人としての男性性とは何か?を探っているアーティストだ。
彼女は、その問いの答えは現時点では持ちえていないし、分からないという。
作品を作ることで勉強したり、理解を深めるのだそう。オーラチッポムさん。
ジンバブエ出身であるノーラは、15年間N.Y.を拠点にアフリカ・黒人の身体・
黒人女性としての身体を追求し、作品制作に取り組んできたそう。
「これまで“アフリカ”は、文化的にも政治的にも西洋の文脈の中でだけ語られ、
“アフリカ”を本質に語られることはありませんでした。
私はその中で自分の黒人女性としての身体、主体としての身体をどう見せていくのか、
言説的ではないアフリカを伝えていきたいと考えてきました。」
この問いは、日本人の私たちにも非常に重要なように思える。
グローバル化して、境界や国境は薄くなり国際理解も進んでいるように見えがちだけれど、、、。戦争は、耐えない。
本質ってなんだろう。
日本が持っている無形なものに対する慈悲やアメニズム的な感覚とか。
無自覚だけど大事にしてきたものを認識して暮らすことって大事な気がする。
彼女のワークショップ終了後の言葉。
『To me, contemporary dance or art is about questioning.』
文明に言葉も暮らしも日々支えられ、
でも何かが足りない気がするのはプリミティブな本質の部分に触れる営みが少ないからだろうか。
彼女の姿勢、原動、動きに触れていると、とてもしっくりくるとくる安心した何かがある。
『It is about joy and love.』
シンプルに生きよう!
学びの多い夏だ~。
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「父のような自画像」 振付・出演:ノーラ・チッポムラ
初来日、京都での滞在制作では
ダンス:垣尾 優 佐藤健大郎
ボイス:田中真由美
衣裳:清川敦子
照明デザイン:三浦あさ子 茂木紀恵
舞台監督:浜村修司
■各公演
[前売] 一般1500円/学生1000円
[当日] 2000円(一律)
■「父のような自画像」+「熱風」セット券
[セット券] 2000円(前売のみ取扱・一律)
*各公演鑑賞日を選択してください。
【取 扱】
京都芸術センター チケット窓口(10:00~20:00)
JCDNダンスリザーブ http://dance.jcdn.org/
満席売り切れ前にお求めください。
★全問合せ
主催:NPO法人 Japan Contemporary Dance Network
600-8092 京都市下京区神明町241 オパス四条503
TEL075-361-4685